仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2007.08.25
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カテゴリ: 宮城
県外の友人から手紙をもらった。差出人住所が、A市C町D字Eの何番地となっている。なるほど合併して町が市になったのだ。以前はB郡C町D字E... という表記だったはずだ。

よく考えてみると、今回の合併でも自分の住所の表記が変わった人は多かろう。そして、表記の長くなったケースも短くなったケースもあると思われる。友人の場合は端的に「B郡」を「A市」に置き換えるだけで長さは特に変わらない。

宮城県内で例を挙げると、このように旧郡名を新市名にリプレースして長さが特に変わらないのが、登米市。「登米郡迫町佐沼字...」が「登米市迫町佐沼字...」となる。更に言えば、この場合旧郡名と新市名が同じだから、わかりやすいとも言える。これを第1類型としよう。

第2類型は、短くなる場合。つまり、B郡C町D字... を一気にA市D字... としてしまうパターン。東松島市がそうだ。「桃生郡鳴瀬町小野字...」が「東松島市小野字...」となる。

第1類型と第2類型の中間にあるのが、栗原市のパターン。「栗原郡一迫町真坂字...」が「栗原市一迫真坂字...」となる。新市名の後に旧町村名が続くという点では第1類型なのだが、C町の「町」の字句を表示しないことから、CDといういわば1つの字名を新しく創設したと見れば、第2類型とも言える。大崎市も同様だ。

複雑なのは石巻市で、第1類型と第2類型が地域(旧町)ごとにバラバラ。旧石巻市の分は変わらないが、旧河北町の場合は、「石巻市相野谷字...」となり、旧町名を省略する第2類型。これに対して、例えば旧北上町は「石巻市北上町十三浜字...」と表記する第1類型。

第3類型は逆に長くなる場合だ。今回の合併の例では、南三陸町。「本吉郡歌津町字伊里前...」が「本吉郡南三陸町歌津字伊里前...」となる。旧町名を残すという意味では第1類型なのだが、市にならずに郡名が残るために、全体ではワンフレーズ分が長くなるのだ。

これとは違う経緯をたどって長くなった例もある。かつての秋保町。「名取郡秋保町湯元字...」だったのを「仙台市秋保町湯元字...」と旧町名を残した。つまりは上記で言う第1類型だ。しかし間もなく指定都市となり「仙台市太白区秋保町湯元字...」と長たらしくなった。

私は個人的には極力短い方が良いと思う。第2類型の東松島市が良い。短さという点と、もう1つは、旧町名にこだわる必要がないと思うからだ。親しみなれた旧町名というだろうが、中には戦後の合併でたかだか50年しか存在しないものも少なくない。合併の際の旧町の為政者のプライドや悪平等意識で、「名を残す」という「実績」だけに執着して大局を見ないことが、個人的には嫌である。極論すれば、レニングラードやスターリングラードみたいなものだ。いずれの都市名も消滅した。



冗談で考えたが、例えば亘理市が誕生したとしよう。「亘理市亘理町逢隈...」はくどくて何か変。また「亘理市山元町坂元字..」も変だ。現在の山元町は山下と坂元の合成地名で昭和の合併時に便宜上考案されたものだろうから、より広域に合併すれば、残す必要もない。個人的感覚では、だが。

だから、東松島市のやり方は良いが、例えば「登米市津山町柳津字本町...」は、ちょっと。津山も合成地名だったし、長い歴史の支持を受けるものと思いたくない。「登米市柳津字本町」でスッキリするのに。個人的感覚、だが。

参考 宮城県ホームページ( 市町村合併関係 住所表示





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最終更新日  2007.08.25 05:18:52
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