仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2009.01.14
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カテゴリ: 宮城
いたましい事故だ。12日午後6時半ごろ、栗原市の国道4号荒瀬橋で、交通事故処理に当たっていた築館警察署の30代の巡査長が6.5m下に転落、携帯から救援を求めたものの、全身を強く打ち、約3時間後に搬送先の病院で死亡した。

巡査長は同僚と2人で、この橋の自動車物損事故の処理を担当。現場の状況を調査中に誤って転落したのだという。荒瀬橋は、車道と歩道が分離している構造で、夕刻になって、誤って両者の間の隙間に足を踏み入れたのが原因ではないか、と今日(14日)の報道では説明していた。

私はこのような報道に接すると、いつも思う。世の中を支えている人たちの、有り難さを忘れていないか、と。

普段の仕事を普段どおり着実にこなそうと、おそらくこの警察官の方も考えていたはずだ。現場の検証をしていたのだろう。2人で対応していたのだが、たまたま1人になっていた時間帯に転落したようだ。

荒瀬橋は私もよく通っているはずだが、確か数年前に改修していたような気がする。橋の構造も変わったのだろうか。

脈絡もなく持ち出すようだが、2年ほど前に、登米市では、若者に刃物で刺されながらも、重傷のながら犯人のその若者を諭した警察官がいた。私たちの生活は、普段はわからないが、実は最後はこうした人たちに守られているのだ、と思うことがある。交通事故の処理という業務も、それを確実にやっていただいているから、私たちの生活は成り立っているのだ。そんな仕事を黙々と着実に日夜こなしている警察官が、何より大切なご自身の命を犠牲にされた。

何かと損得勘定で割り切る風潮のご時世。仕事は給料のため。たしかに、そうかも知れない。そういう面もある。私もそうだ。でも、人のため世のための仕事だ。多かれ少なかれ、仕事とはそういうものだ。世の中は、人のつながりで成り立っているのだから。公務員は税金で給料を貰っているから当然だ、という風潮も、さすがに最近は少なくなっただろうが、私は、教師や警察官が人のため世のため仕事していることを知っているつもりだ。職業的な規律の結果であって、その人の徳ではない、などとヤッカミを言う合理的思考の批判論者もあるかもしれないが、大半の教師や警察官は仕事に誇りを持ち、毎日働いている。それ自体が崇高だと思う。私は、子どもにもそう教えている。

だから、直接は縁がない方だとは思うが、このような報に接して、少なくとも心の中では御礼を言いたい。ありがとうございました。私は何も世の中に役に立っていないが、世のため人のため仕事をしている方々には、及ばずながら思いを致すようでありたい、と思う。





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最終更新日  2009.01.15 02:11:15
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