仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2009.07.18
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カテゴリ: 宮城
栗原市では、昨年の地震で大規模に崩落した荒砥沢ダム北側地域について、ジオパークの国内認定を目指すという。佐藤市長が16日の定例記者会見で表明した、と各紙が報道している。既に、同市の震災復興計画の中にも柱として盛り込まれている。

この方針の適否は論評できないが、認定を目指す「ジオパーク」とは、世界規模ではユネスコの支援する世界ジオパークネットワークが認定しており、日本国内では「日本ジオパーク委員会」が認定しているものだそうだ。国内認定は、北海道の洞爺湖・有珠山など7か所が認定されている。

この秋に関係者から成る検討委員会を設けて基本構想を検討し、国内認定を目指すが、世界認定も視野に入れるということだ。

ところで、報道の中で、荒砥沢の崩落地は「 日本の地質百選 」に選ばれている、と出ていたので、ちょっと驚いた。というのは、以前の記事で東北の「地質百選」について記したが、その時には荒砥沢は含まれていなかったと記憶していたからだ。
(関連する過去の日記  神秘の地下洞窟 地質百選の龍泉洞 (09年3月28日))

改めて「 日本の地質百選 」を調べると、07年5月に83か所を第一次選定したが、09年5月10日(地質の日)に、37か所を第二次選定したということだ。「荒砥沢」もここで選定されている。

日本ジオパーク委員会 によると、国内ジオパークとしては、08年に、アポイ岳、洞爺湖有珠山、糸魚川、南アルプス(中央構造線)、山陰海岸、室戸、島原半島の7地域を認定。また、国内の「世界ジオパーク」としては、現在、洞爺湖有珠山、糸魚川、島原半島を、世界ジオパークネットワークに認定申請中で、09年後半に加盟の可否が決定するのだそうだ。

山陰海岸、室戸、秩父が、現在のところ世界認定(世界ネットワーク申請)の申請を希望しているそうで、栗原の場合は、まず国内認定を得て、やがてこれらのように世界認定に進める、という考えなのだろうか。

日本ジオパーク連絡協議会 というのがあって、HPの中で詳しく説明がなされている。

さて、ジオパークとして売り出すことや、認定を目指すことは、市長としての判断なのだと思うし、観光面などの活性化に弾みを付けることにもなるだろう。冒頭記したように今論評はしにくいところだが、平泉の世界遺産に関連して記事にしたように、認定それじたいが自己目的化しないようにお願いしたい。

■関連する過去の記事
「世界遺産」平泉 新聞はどう報じたのか (08年7月10日)





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最終更新日  2009.07.18 06:56:22
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