仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2016.11.19
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カテゴリ: 宮城
朝の各紙に出ている。参院宮城選挙区選出の和田政宗議員が、日本のこころを大切にする党を離党した。自民党入党を希望しているという。

和田議員の方は、毎日新聞がやや詳しく書いており、自民との間で来年の通常国会から参院統一会派を組む方針が決まった「こころ」は、和田氏が離党して中山恭子代表と中野正志幹事長だけになるが、2人は比例選出のため法律により政党を移動できない。また、和田氏の自民入党に際しては、宮城選挙区でともに当選した愛知治郎氏と競合するため(次の改選からは定数が1になる)、「一定の調整が必要」と記事では書かれている。

各紙とも、和田氏の記事に先だって、無所属議員の自民復党問題(18日の党紀委で先送り決定)をめぐる二階氏(みずからの勢力伸長を図りたい)と選挙区で競合する議員を抱える派閥の長たる岸田氏や石破氏(子分を守るべき立場)らの確執などを報じている。

期せずして、自民入党なるか、という共通項を持つ問題が同日に報道されたわけだ。

ところで、その和田氏、記者団に対して、「私の力が及ばないところもあり、党勢拡大ができなかった。党に貢献できるものはだいぶ限られ、区切りをつけた」と語ったという(産経新聞)。

宮城の選挙民はどう見るだろうか。

和田氏は2013年の参院選の宮城選挙区(定数2)で、愛知治郎氏に次ぐ議席をめぐり、民主党現職で知名度もある岡崎トミ子氏との接戦を振り切った。その後、「次世代の党」に移り、同党が現在の「こころ」に党名変更していた。

最近の第三極の変遷は、非常にわかりにくい。大まかにいえば、次のようになろう。

●みんなの党

 →(みんなの党→)(解党)日本を元気にする会・無所属クラブ
●*結いの党
 →(合流)維新の党**
●たちあがれ日本
 →(合流)日本維新の会
 →(分離)次世代の党***・維新の党**
●**維新の党
 →(合流新設)民進党
●***次世代の党
 →(党名変更)日本のこころを大切にする党

どうしても、ややこしい。複雑な流れに、宮城の議員の固有名詞を当てはめていくと、実感が出るだろうか。


●林宙紀氏 元キャスター。2012年みんなの党公認で衆院選宮城1区立候補、比例復活当選。2013年、江田憲司氏らと離党、結いの党を結成。2014年、日本維新の会との合流により、維新の党。2014年総選挙では民主党との選挙協力で宮城2区に回るも次点。
●和田政宗氏 元アナウンサー。2013年みんなの党公認により参院選宮城選挙区で当選。2013年同党の解党の際に、次世代の党に加わる。

和田氏は、第三極「みんなの党」から斬新なイメージを従えて颯爽と登場し、ベテラン岡崎トミ子氏を破った。みんなの党で、自民寄りの渡辺代表と江田氏との党内対立が先鋭化した際には、江田氏や林宙紀氏、柿沢未途氏らが「結いの党」を結成したのに対して、和田氏はみんなの党に留まっていたが、渡辺代表のDHC献金問題では公然と代表辞任を要求。その後、みんなの党の解党に際しては、江口克彦氏や松沢成文氏とともに、次世代の党に加わる。

短い間の第三極の離合集散の中で、宮城県議、自民党代議士、国土交通政務官などを歴任したベテラン中野正志氏と、期せずして少数会派で籍を同じくしていたわけだ。昨日までだが。

和田氏が自民党に入るとなると、どうだろう。愛知氏との関係で政治的にはニュースになるだろうが、それもそうだが、和田氏を議員に選んだ有権者たちが、同氏のこれまでの主張と実績などをしっかり見ていきたい。何よりも、和田政宗氏が宮城の有権者に、どう説明するのかが問われるのは当然だが。





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最終更新日  2016.11.19 16:50:08
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