行きかふ人も又

行きかふ人も又

PR

×

Free Space

ゆるい分室はじめました
dekunotato.exblog.jp

Archives

2026.09
2026.08
2026.07
2026.06
2026.05
2026.04
2026.03
2026.02
2026.01
2025.12

Calendar

Comments

ミリオン@ Re:【 恋人たちのアパルトマン (FANFAN)】 1992年 フランス映画(06/01) こんばんは。 フランス映画は面白いですね…
ミリオン@ Re:【 第三の男 (THE THIRD MAN)】 1949年 イギリス映画(05/30) こんばんは。 映画は面白いですね。見るの…
ミリオン@ Re:【 オペレッタ狸御殿 】 2005年 日本映画(05/29) こんばんは。 物語は楽しいですね。見るの…
ミリオン@ Re:【 BULLET BALLET バレット・バレエ  】 1999年 日本映画(05/26) こんばんは。 映画は面白いですね。見るの…

Favorite Blog

Kabu + Plus エースNo1さん
ある日どこかで リラ11さん
ベティ333のブログ ベティ333さん
でくの坊 雨にも … なんぜんたろうさん
My 映画 on TV 日記 タケ88フミさん
2008.05.13
XML
カテゴリ: 日本映画

眠ったまま、自らを切り刻み自殺する、不可解な事件が続けて発生する。捜査に当たる、キャリア組の女性刑事・霧島(hitomi)は、なんらかの暗示として捜査を進めるが・・・。




 かなりヘビーで鮮烈な濃い作品を撮る塚本晋也監督。最新作には『悪夢探偵2』が控えているそうです。
これまで扱ってきたジャンルは様々。
『鉄男』のSF、『六月の蛇』のエロスと恋愛、『双生児』の文芸もの、『バレット・バレエ』『TOKYO FIST』のアクション、『ヴィタール』の形而上的世界。
『悪魔探偵』は分類するならば、ホラーということになりそうです。サイコ・スリラー。

VFXが多用されて、映像が複雑になり、何気にB級感が薄れているのを感じますが、中核にある 熱いもの は同じ。
ファンとしてはホッとする、変わらない 塚本ワールド がありました。

シリーズ化になりそうな予感だけれど、続編はどんなものだろうかと・・・心配。


114f6949.jpgakumu_tantei.jpg

エリート刑事・霧島は、自ら望んで、デスクから現場へと転属してきました。
尋常でない自殺の事件性に気づき、捜査する中で、自分の心にも渦巻く暗部を感じ始める――。
転属してきたわけもまた、そこにあることを薄々気づき、自身の内面とも闘うことになっていくのです。

彼女の捜査を嫌々助けるのが、悪夢探偵・影沼。彼もまた、そうとうに病んでいます。
強烈な自殺願望の持ち主で、首つり自殺に失敗したところへ、初対面の霧島が訪れるという・・・なんという不条理!(笑)

道理の通らないサイコスリラーは、目に見えているものだけが真実ではないと、力ずくの説得力で押し切られてしまいます。
真相が奇なるものであることを、受容させてしまう。
でもこれが、特別な思い入れなく観た人にはどうなのだろう。
評価の悪さは、主演ふたりの、お世辞でも上手いとは言えない演技のせいだけではなく、納得できないという思いからでもあるはずです。


六月の蛇 』からの繋がりを感じさせる いのちの電話
冒頭から、悩みを吐き出す人々の電話の声がこだまします。悩みを吐き出し、死にたいとつぶやく声・・・。
夜のしじまに、いのちの電話で繰り広げられる陰鬱すぎる会話は、膨らんで膨らんで許容オーバーになりそう。たったの数十秒のシーンで、そんなことを思う。

血みどろな映像満載にして、ほんの1分の癒しに涙を流させる人。それが塚本さんなのです。


監督自身が演じている、事件の鍵を握る不気味な男も、悪夢探偵・影沼も、過去に強烈な心的外傷を受けていて、それゆえに病み、自殺願望と闘っています。
それぞれの過去の出来事が明らかになると、痛々しすぎるほどの内容で、ツライ。
けれど、結局みんな、 生きたい と願っている。死を前に、ほんの少しの幸福を前に、生きてもいいかなぁと、思う。
わけもなく死にとり憑かれていた霧島も、死を拒んで生きることを望んだように――。


全体にぎこちないけれど、いつもとまた一味違った塚本ワールドが楽しめました。
ホラー感覚の恐怖を楽しむもよし。今まで観たことのない安藤政信の形相を楽しむもよし?
軽く観たあとで、内面に迫ってくる叫びをほんの少しでも耳にすることができたら、もしかしたら、自殺を抑止する効果さえあるのではないかと思われる、そんな作品でした。


●   ●   ●   ●



撮影  塚本晋也  志田貴之
音楽  石川忠
出演  松田龍平  hitomi  安藤政信  大杉漣  原田芳雄  塚本晋也

(カラー/106分)







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2009.10.30 09:40:05
コメント(4) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: