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2009.02.26
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カテゴリ: スウェーデン映画

CF界の巨匠ロイ・アンダーソンが描く不条理ムービー。




 構想に20年、撮影に4年を費やしたというから、脚本はよく練られ、深い意味も込められているんでしょう。
それに気づけないで傍観していると、けっきょく煮ても焼いても食えない作品だったなぁと、味気ない感想しか浮かばなくなってしまった。
超ど級の 不条理 がいいたいことは、いったいなんだったか。

デモをする人々であふれた街は、不穏な空気でいっぱい。
どこまでも灰色に覆いつくされた街は、これから 終焉 を迎えるみたいに、逃げ惑い、あらゆる希望を失った人々で溢れかえっている。
演じている人々はほとんどが素人で、脱力系の演技は自然でとてもよかった。



ところが証書まで燃やしてしまって、保険金は支払われずに無一文、ただただ何もかも失ってしまう。
タクシードライバーだった優しい長男は心を病んで入院。次男がその跡を継ぐも、彼もまた、延々と客がこぼす愚痴を聞く毎日に疲れ果てていく―――。

thumbnail.jpg


CFを手がけてきた監督らしく、デモ行進の徘徊するシーンや、少女を生け贄に捧げるシーンなど視覚的インパクトが多彩だった。
血はよく流れるけれど、ブラックなユーモアが、痛みも苦しみも引き取ってくれて、あちら側の不幸に害されることはない。
でもそれでいいのかといえば、もっと映画と一体になって楽しみたかった気もする。
すっかり最後まで傍観するばかりだった。

長回しや、固定されたアングルが印象的なカメラは、眠気を誘う。
でもずっと灰色で不安だから、心地よい眠りに落ちれるわけもなく・・・悪夢のような夢うつつ。
キリストの磔刑像が、この一大事になんの役にも立たないものとして放り出されるラストシーンが印象的だった。
主人公を付け回す、アウシュビッツで命を落とした少年の亡霊や、たくさんの 亡者たち





製作  フィリップ・ボベール
音楽  ベニー・アンダーソン
出演  ラース・ノルド  シュテファン・ラーソン  ルチオ・ヴチーナ

(カラー/98分/スウェーデン=フランス合作)








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Last updated  2009.02.28 20:25:52
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