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1979年の夏。オハイオの小さな町で、母親を事故で亡くしたばかりの少年ジョーは、父
ジャクソンと2人暮らしになった。ある夜、親に内緒で家を抜け出し、チャールズやアリスら
5人の友達と共に、駅舎で8ミリ映画の撮影中、列車の脱線事故に遭遇する。その混乱
の中、横倒しの8ミリカメラは、列車から飛び出してきた"何か"を偶然映し出していた・・・。
事故処理にあたる軍は、黙してなにも語らず、小さな田舎町は不穏な空気で包まれる。そ
して次々と不可解な事件が頻発する――。

いろんな要素がふんだんに盛り込まれた作品は、見出がある。前半は、少年のひと夏の
成長期、淡い恋、まるでSF版『スタンド・バイ・ミー』といった感じ。名作へのオマージュが
いっぱいだ。
地球外生命体の登場する中盤からは、製作に携わるスピルバーグの『宇宙戦争』を彷彿
とさせるドキドキの連続。どこまでもエンターテイメント性を忘れない。

舞台は1979年の田舎町という、ノスタルジックの際。主役を子どもたちに据えたことで、
もっとも定石どおりの設定となっている。
しかし、ベーシックな土台に組上がった上物の見どころが、臨場感とリアルなCG映像だけ
なら、感想は"そこそこ"止まりということになってしまうのかもしれない。
第9地区 』は、そう考えるといかに斬新で骨太でおもしろかったことか。
エイリアンの造形からして、かたや愛着湧くキャラで応援したくなったものだが、ここでは
単なる"敵"にしかなっていなかった。『E.T.』や『サイン』の宇宙人が、いかにいい味出し
ていたかわかるというもの。
ホントに楽しめるSFはなかなかない。キューブリックの『2001年宇宙の旅』のような、『第
9地区』のような、目から鱗の作品をもっと観れたらいいのに。
ちなみに『SUPER 8』と聞いて、エミール・クストリッツァ監督の同名作品を思い出すの
は、わたしだけではないはず。敬愛するクストリッツァとノー・スモーキング・オーケストラの
生みだす陽気な音楽を久しぶりに聴きたくなってしまった。

監督・脚本/ J・J・エイブラムス
(カラー/111min)
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