私訳・源氏物語

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佐久耶此花4989

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August 19, 2006
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カテゴリ: 旅行


 もう5年ほども前でしょうか。早春の2月、まだ花も咲いていない時期に、奈良の山之辺の路を歩きました。そこは道しるべがあってないようなところで、うっかりお墓に迷い込んだり、民家の生活道路に出てしまったりと、古道からはずれることもありましたが、そうめんを干してある風景や思わぬところでいたちやねこに出会ったりと、それはそれで楽しいアクシデントがあります。

 いちごを栽培しているビニール・ハウス横を歩いていたとき、水色の毛皮のかわいい子ねこに出会いました。抱きあげると、嫌がりはしませんでしたが、ひどく鼻水が出て呼吸も苦しそうでした。鼻炎だったのかもしれません。

 環濠集落の池では釣りをしている5~6人のおじさんたちに寄り添うように、一匹の茶色のおとなしいねこがいました。私が撫でようと近寄ると、その気配を感じてさりげなくかわします。
 おじさんたちが口々に「りこうなんだよ」と笑いながら私に話しかけると、ようやくねこも安心したようで、撫でさせてくれました。

 三輪の駅の待合室には三毛ねこが、電車を待つ乗客に混じって、イスに敷かれた座布団の上で、丸くなって寝ていました。
 人に怯えるふうでもなく媚びることもなく、我が物顔に日当たりのいい場所を選んで、待合室のイス、駅舎の前など居心地のいいところにからだを横たえ、それを人々も日常のこととしているのには驚きました。
 私の住むところでは待合室にねこどころか、座布団さえありません。

 穏やかな人や風景の中では、ねこの性格も同じように穏やかで、伸び伸びしているように感じました。





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最終更新日  March 9, 2017 07:15:07 PM
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