私訳・源氏物語

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佐久耶此花4989

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October 26, 2007
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 平日の昼下がり、しかも初冬のせいか、咲き遅れた薔薇のほかには観るべき花もなく、すれ違う人にもほとんど出会うことがありません。そのため、雪虫がふわふわ舞う中を、大きな木々や透き通った空気を味わいながら、ゆっくり歩くことができました。

 黄色や茶色の多い木々の中で、桜や紅葉の色がそこだけ、まるでライトアップされたように真っ赤になって賑わっています。ライラックの古木、クルミや栗の木、ハルニレの大木など、どれもが天に向かって高くそびえ、ハルニレの葉などは、空に敷いたレースのドイリーのように繊細な模様を描いていました。

 大木の下には枯れた「オオウバユリ」が鞘の口を開けて、遠くまで種を飛ばそうと、背伸びをして直立していました。小さなせせらぎには「ミズバショウ」の立て札がありましたが、透明な水の中でほとんど枯れ朽ちていました。きっと春になって、ペルセポネが冥界から戻ってくると、群生するのでしょう。

 北国はこれからモノクロの季節を迎えますが、そこは決してハデスの冥界のように暗黒の世界ではなく、めぐり来る希望のための、いわば次の命、次の生活にとって必要な時間なのではないか・・・そんなふうに感じるのです。





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最終更新日  March 9, 2017 07:27:47 PM
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