私訳・源氏物語

私訳・源氏物語

PR

プロフィール

佐久耶此花4989

佐久耶此花4989

カレンダー

バックナンバー

November , 2025
October , 2025
September , 2025
August , 2025
July , 2025
June , 2025
May , 2025
April , 2025
March , 2025
February , 2025

キーワードサーチ

▼キーワード検索

January 29, 2009
XML
カテゴリ: クラシック音楽

 はじめて私が「マタイによる福音書」でのキリストの受難曲を観たのは、TV放映でした。バッハのこの受難曲は3時間を超す大作なため、オーケストラが左右二手に分かれ、交互に演奏していることも、この時初めて知りました。

 ちょうど、イエスに一番愛された弟子のペテロが、イエスへの裏切りを歌い上げた後のことです。

 背中の曲がった一人の老ヴァイオリニストが静かに立ち上がり、楽器を抱くようにして弾き出したのです。それは甘く哀しく、裏切り者のペテロを弾劾するどころか、まるで亡き恋人に捧げるレクイエムのように、切ないメロディーでした。ヴァイオリンに続き、アルトが「Erbarme dich,mein Gott」と歌い出します。かの有名な第47曲、「主よ、憐れみ給え」でした。

 私はこの8分に満たない第47曲にすっかり魅せられ、いくつものCDを買って聴き比べてみたのですが、太く肉厚なアルトの声にいま一つ満足できないのです。ソプラノのように細く澄み切った声に、なかなか出会えないからです。音程が低いと、どうしても筋肉質に聞こえてしまうのかもしれません。

 そういった不満はあるものの、今私が一番好きなのはオットー・クレンペラー盤のCDです。ゆっくりと丁寧な演奏で始まる、滅入るような悲しみに満ちた導入部、身もだえするような、うねるような最終合唱も気に入っています。

オットー・クレンペラー指揮

フィルハーモニア管弦楽団、フィルハーモニア合唱団、ハンプステッド教会少年合唱団






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  March 9, 2017 12:34:14 AM
[クラシック音楽] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: