私訳・源氏物語

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January 21, 2012
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カテゴリ: 映画・ドラマ

タイトルから、隠微な犯罪者をイメージしていたのだが、
殺伐とした夢の中のようなSF映画だった。

ストーカーは stalk に er をつけた名詞。動詞の stalk は、
獲物に忍び寄る、歩き回るという意味を持つ(岩波新英和辞典1981年)。
映画の内容では「歩き回る者」といったところだろうか。

あるところに「ゾーン」と呼ばれる不思議な場所がある。

そこに入ったものは誰もー警察や軍隊さえもー出て来る事の出来ない危険な場所で、
立ち入り禁止区域になっている。

しかし「ゾーン」には、入った者の願いが叶うという建物があるので、
危険を冒しても足を踏み入れる人が絶えない。

主人公はそこへの案内人だ。つまり幸福への案内人というわけだが、
皮肉な事に彼自身はその部屋に入ることができない。

そのせいか暮らしは貧しく、
障害のある娘にも妻にも愛情をかけているようには見えない。

実際にその部屋に入った者がいるのだが、「弟の助命」を願ったにもかかわらず
「大金持ち」になって、二日目に自殺してしまったという。

「願い」は、良くも悪くも本懐だけが遂げられるということらしい。

その主人公のところへ男が二人、「ゾーン」への案内を求めてやってくる。

一人は物理学者で、ひそかに「ゾーン」を爆破しようと企んでいる。
もう一人は書く事に意味を感じない作家だ。

彼は「女性にもてる流行作家」らしいのだが
「自分が何を望んでいるのか、何を望んでいないのかが明確でないんです。
私はいったい何を欲しているのか......」と言う。

私はこの言葉に、人間の持つ底なしの不満・満たされる事のない欲望を感じるのだ。






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最終更新日  March 6, 2017 11:17:31 AM
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