読書の部屋からこんにちは!

読書の部屋からこんにちは!

2010.05.04
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カテゴリ: 小説
半年くらいお休みしますと言いながら、こっそり戻ってきました。えへへ、ぱぐらです。

それで、のこのこと出てまいりました。


この本「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ」を読んだら、何か書きたくなっちゃったんですよね。それくらい、心に残る本でした。
この作家さんは初体験でしたけど、どこの書評でも評判はすごくいいですね。
私は、主人公みずほの醒めた性格がちょっと苦手かも・・・と思いながら読み始めましたが、そのうち気にならなくなり、ミステリー仕立てのところにひかれてあっというまに読了でした。


とはいえ、この本は犯人チエミの行方を探しながらも、単なるミステリーには終わっていません。だんだん明らかになっていくのは、チエミの犯罪や行方ではなく、みずほとチエミ、それぞれの母親との関係です。二人は近所に住んでいて、家族同士のつきあいもあった幼なじみなんですが、母親との関係は対照的です。
片方は、厳しいしつけの名を借りた虐待。
片方は、密着しすぎて自立をさせない母と自立したくない娘。



難を言えば、掘り下げ方がちょっと甘いかと思われるところがいくつか。
赤ちゃんポストを設置していた病院の医師の話や、みずほの母親が過去の虐待を悩み、人生相談に相談した気持ち。
また、それを知ったときのみずほの気持ちは、あまり共感できなかった。
あちこちで書評を読みましたけど、私と同じような受け取り方をした人はあまりいなかったみたいです。
最後に「ゼロハチゼロナナ」の数字の意味がやっと明かされて、母親の愛ってものに涙・・・というエンディングなんですが、私としてはそれまでの個性的な展開から、ちょっとありきたりになってしまったように感じて、残念な気がしました。



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Last updated  2010.05.04 09:06:06
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