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2005/04/06
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3月29日に民主党郵政改革調査会より提出された 「郵政改革に関する考え方」というレポート

民主党岡田代表の記者会見で、しつこく、郵政改革の政府案、自民党内の議論に対する見解を質問する記者がいましたが、私もミーハー的には岡田代表が何と答えるか興味がありましたが、岡田代表は「他の党でまとまっていないようなものは論評に値しない」の一言でありました。枝野幸男さんが、自民党の憲法案など読むに値しないと言っていたのを思い出しました。マスコミは、あくまで民主党に政権批判をするだけの野党としての存在感を求めているのかも知れませんが、報道機関の方には、政権準備党としての民主党の郵政改革案を紹介するような記事を書いて頂きたいと思います。民主党は、政権批判政党ではなく、対案を出して政策を競う政党です。

政府案の基本方針 が官邸HPに掲載されていますが、ここだけ見ていても中身がよくわかりません。散発的に出てくるニュースをかき集めて読んでいる限りでは、

・義務化するとか、基金を設けると言っても、郵便事業のユニバーサル化を維持できるのか?ドイツなどでは郵便局の数が激減した。過疎地で結局郵便局が閉鎖されることになるのではないか。サービスの質が低下しないか。
・平成19年以降10年間は政府が全額出資する持株会社が4分社化された会社の株を握る形になるので、銀行や生保などの民間企業から、公正な競争が行われないのではないか、という懸念が出ている。
・民営化以降、株式を持ち合ってグループ化させるのなら、分社化・民営化の意義はどこにあるのか?
・市場原理主義が力を持ちつつある中、国民の最低限の生活・経済基盤の確保を考えて運営される組織体も不可欠であり、公社のまま民業補完に徹することが望ましい。
・国家公務員としての保護を受けなくなった後、郵便局職員の雇用は守られるのか?



これに対して、10年かけて全株を放出して完全に民営化し、郵貯資金を民間資金に転換する。郵便事業のユニバーサル・サービスは必ず維持する。また、民業圧迫にならぬよう配慮する。郵政銀行・郵政保険については、完全に民間人として、代わりに自由な営業行為ができるようにするが、窓口会社については、みなし公務員として、国家公務員に準ずる保護を与える代わりに、収賄罪などの対象に含める。というような答えが政権側から帰ってきています。

民主党から指摘されている政府案の問題点は、官主導で郵政民営化が進んでいるために、結局、天下りなど、官僚の既得権益保護につながってしまうのではないか、ということだと思います。以下のようなことが掲げられています。
(1) 政府案では、政府が株を保持している10年間の間に、民間企業との間で大きな競争格差を生んでしまい、民業圧迫になる。
(2) 分社化しても、結局、官僚が天下るためのポストを増やすだけになる。
(3) 郵政銀行では、経験の浅い人が融資審査することになり、経営破綻の懸念がある。逆に、郵政銀行が破綻しないような保護を与えれば、民間企業との間に格差をつけることになり民業圧迫になる。
(4) 郵政銀行に移行しても、財政投融資のシステムが変わらなければ、結局、国債を買うばかりになり、不要不急の公共事業に無駄な資金が浪費されることになる。
(5) 現状でも、東北・北海道・離島の郵便局では、赤字の郵便局が多く、過疎地ではリストラ対象になりかねない。
(6) 郵政公社職員の賃金は全額事業資金で賄われているから、民営化しても財政健全化への寄与はない。むしろ、共済年金加入者がいなくなるので、その分を補填する必要が出てくる。結局、窓口会社職員をみなし公務員にするくらいなら、何のための民営化なのか。

これに対する民主党の対策案を読むと、基本的には、郵政公社を即座に民営化するのではなく、まずは、公社化の評価をしっかり行うべきであり、いきなり、4分社化して強引に意義の薄い民営化をやらずに、ソフトランディング路線で移行させようということだと思います。
窓口・郵便事業については、官邸から出された当初の方針に則して、ユニバーサル・サービスを維持すべきであり、市町村合併などにより行政サービスの質が低下しかねない過疎地では、税金を投入してでも保護して公的性格の強い行政サービス・ステーション的なものとし、事業として成立する見込みのある都市部では兼業を認め、ワンストップ・コンビニ的なものにする。
金融事業については、市中金利を高めることにより、国債購入比率が高く利回りの低い郵便貯金と、金利の高い民間銀行貯金との間に格差をつけて、自然な形で、郵貯から民間銀行への資金シフトを図る。一方で、特殊法人・独立行政法人に対して厳しい監査を行って、徹底的な合理化を行い、郵貯資金が無駄なインフラ整備などに回らないようなメカニズムを作る。その分が民間資金として、地域社会や中小企業やベンチャー企業を支援するところに回るようにすれば、疲弊した地方の町でも、民間活力が出てきて景気回復にもつながる。合わせて、国家財政の健全化、プライマリー・バランスにも良い影響が出る。



猪瀬直樹さんが頑張りましたけれど、道路公団改革は中途半端になってしまいました。郵政改革も中途半端で、結局、天下り先が増えて、一部の高級官僚が笑うだけのものになりそうですね。





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最終更新日  2005/04/06 12:19:17 PM


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