aaa

2007/05/12
XML
カテゴリ: 政治
米国太平洋軍司令官キーティング大将が中国を訪問中なのだそうです。


また、米国のボールソン財務長官が、18日、19日に、ドイツ・ポツダムで行われる、G8財務大臣会合を欠席することが伝えられています( こちら を参照)。
読売新聞は、ボールソン長官が多忙なためとしているのは表向きで、4月にワシントンで行われ、ボールソン長官が議長を務めたG7財務大臣・中央銀行総裁会議に、ドイツの財務大臣が家族旅行を理由として出てこなかったことの報復であるとしています。
ドイツと米国との間に、ヘッジ・ファンド規制をめぐる対立があるのだそうです。
ですが、ボールソン財務長官のG8欠席について、NHKは違う見方をしています。
NHKは、米国ボールソン財務長官がG8を欠席するのは、22日から米国ワシントンで行われる「米中戦略経済対話」を優先させていて、その準備に専念するためだとしています。

なぜか、読売新聞が全く報道していないのですが、朝日新聞とNHKが、中国の昨年の経常収支の黒字額が、2499億ドル(約30兆円)で世界一となったことを伝えています( こちら
日本の経常収支の黒字額は、19兆8400億円で、実は日本も過去最高を記録しているのだそうですが、中国の伸びがあまりに大きく、世界一の座を中国に譲りました。
中国で、経常収支黒字が大きく伸びたのは、貿易収支が大幅な黒字になっていること、中国を訪れる観光客が増えていること、また、中国企業が海外投資した先から受けている配当収入が増えていることが原因だそうです。
米国からの圧力を受け、中国政府は必至になって貿易黒字を圧縮するための努力を続けていますが、とても収まりそうもないと、NHKは伝えています。
朝日新聞は、少子高齢化に苦しむ日本では、今後経常収支が大幅に伸びていくことは考えられないが、まだ余剰人口を抱える中国では、生産の拡大が続き、経常収支拡大の流れは今後も続くだろうという見通しを書いています。

上海市場では凄まじい勢いで株価が高騰していて、中国の果てしなき発展はどこまで行くのかという感じですが、私は、これを支えているのは、実は円キャリー・トレードによるジャパン・マネーだと思っています。
企業が必至になって蓄えている内部留保なのか、年金資金なのか、実態はわかりませんが、低金利の日本から高金利の米国などに資金が流れ、その資金の一部は米国の住宅担保金融となり、残りが中国やインドに回って、実勢を遙かに超えた止めどない株価上昇となっているのだと思います。
中国、インドの株式市場は、米国の投資ファンドの単なるマネーゲームの対象となっているだけだと思います。
では、その資金がどうして日本の株式市場には回ってこないのか、実は、今週の金曜日が私は日本のビッグ・チャンスだったと思うのです。
木曜日の晩に米国では景気減速懸念が出て株価が大幅下落しました。
米国株価はピークに達した、ということで、日本市場に資金が回ってくるか、というときに、日本の投資家が買いに走って日経平均を上げておけば、これからは日本だ、ということになったのに、日本ではみんな尻込み、日経平均もダウ平均にお付き合いして下げてしまいました。
昨晩は、米国株価は再上昇です。

日本人みんなで、夢のある、ソフトバンク、楽天、USENなどの株を買おう、と、やっていれば、米国から、中国から、インドから、資金が日本に戻ってくると思うのですけれどもね、日本人の消極性には本当に残念です。

話を元に戻して、米国からの圧力を受けて、中国は、対米貿易黒字圧縮のために、米国の「モノ」を買おうと、中国企業200社余りで構成する「買い付け団」を米国に派遣しているそうです。
9日には、サンフランシスコでソフトウェアなど43億ドルを購入し、1億ドルで研究所を建てる契約も結んだのだそうです。
さらに、米国の他の都市を巡回するのだそうです。
大きな対米貿易黒字を米国に非難され、1985年にプラザ合意を結んだ後の日本企業はどうだったか、円高になって輸出できないと不平を言い、賃金を上げることもせず国内景気は沈滞させたまま、米国製品も輸入しない、挙げ句、米国の不動産や映画会社を買いまくって、日本は米国を買う気かと、米国人の怒りをかったのです。

'90年代に米国は、マイクロソフトのWindows、Intelの80386シリーズCPU、遺伝子工学による製薬・医療技術で大きく発展したのに、日本は沈むばかり、ニート・フリーター問題などというおまけまでついてしまいました。
こうした日本の失敗を中国は教訓にしているのでしょう、米国の製品を何とかたくさん買い、国内需要を増大させることによって、国力を発展させようという方針のようです。

米国ボールソン財務長官がG8にも出席せずに、米中戦略経済対話に専念することの背景には、こうした中国の戦略が見えるのです。
敢えて米国と対峙せずに、米国と協調することにより、国力をつけていこうという戦略です。
もはや米国は、日本を含めて世界を相手にするよりも、中国をメイン・パートナーと考えているということです。
いつまでたっても、中国・韓国叩きをやめないおバカな日本を相手にするよりも、中国13億人を相手にしている方が米国が発展していける、と、踏んでいるのでしょう。

こういうときに、民主党の渡辺周議員、下村官房副長官に対し、南京大虐殺について「中国側が指摘していることは事実ではなく、出典資料はねつ造されたものだということを、全世界がわかるようにすべきだ」と質問し、下村官房副長官が、「南京大虐殺」の映画や中国の施設について、「事実と違う部分はきちんと指摘し、訂正を求めることは必要だ」と答弁したのだそうです( こちら を参照)。
このお二人は、日本の置かれた状況がまるでわかっていませんね。

また、産経新聞は、日本軍が組織的に女性を強制徴用していたとする主張とは異なる、米軍の調査報告書が存在することを指摘しています( こちら を参照)。
1944年8月にビルマ(今のミャンマー)で、朝鮮人慰安婦20人とともに拘束された日本人の慰安所経営者の尋問結果によると、この日本人経営者は、ソウルの日本軍司令部に慰安婦を朝鮮からビルマに連れて行くことの許可を求め、女性の家族に1人あたり300円から1000円の金を支払い、22人の女性を調達したのだそうです。
ソウルの日本軍司令部は、慰安婦の輸送や医療に対して援助することを認める文書を持たせ、日本人経営者と女性たちは、台湾、シンガポール経由でビルマに向かったのだそうです。
もちろん、民間業者が慰安婦を調達、移送したという文書はいくらも出てくると思います。
ですが、この米軍報告書は、日本軍による従軍慰安婦強制連行はなかった、ということの証拠にはなりません。
この女性たちの中には、もしかすると、日本軍の報復を恐れて不本意に連れてこられ、それを「強制」と感じていた人がいたかも知れません。
この女性たち以外の慰安婦については、この報告書は何も語ってはいないのです。
日本に言えることは、「狭義の強制」を示す証拠は見つかっていないということだけです(これも、日経BPの大前研一さんのコラムには、東京裁判で中国、オランダ、フランスが提出した資料の中に、日本が、従軍慰安婦の強制連行を認めていたものがある、と書かれているので、こう言えるのかどうかわかりません)。

そうでなくても、膨大な国家財政赤字を抱え、少子高齢化に苦しむ日本は、しっかりとした戦略を立てて外交に望む必要があります。
広島・長崎の原爆で、広島で12万人、長崎で8万人と言われていますが、何人の日本人が命を失ったのか、正確な数字を出すことができるのでしょうか、東京大空襲をはじめとする都市空爆による被災者が何人いるのか正確な数字を出すことができるのでしょうか?
そして、広島で10万人を越える人が原爆で命を失ったなどというのは、日本人の誇張である、正確な数字になるように修正を求める、などと、米国に言われたら、日本人はどう思うのでしょうか?
一家全員犠牲になった日本人も多数いるのです。
被害を受けた側に、どれくらいの被害があったのかを証明することはできません。
敢えてこうした歴史的な不幸を蒸し返すことにどういう意味があるのでしょうか?
貿易立国日本の将来にとってプラスになることがあるのでしょうか?
こういうことを全く考えもしないで、安倍首相が靖国神社に真榊を奉納したことについて、中国から大きなクレームがつかなかったから、秋の例大祭には靖国参拝しても中国は何も言わないだろう、などという言葉が平気で飛び出してくる日本人の感覚が私には信じられませんね。
そういう日本人には、愛国心などカケラもないのでしょうけれども、日本は、今後、どうなってもよい、中国人が嫌な気持ちになるのが実に快感だ、それでいいじゃないか、と言っているわけです。
終戦記念日、あるいは、秋の例大祭に靖国神社に安倍首相が参拝すれば、今の日米関係を考えてみろよ、と私は言いたいですが、諸外国からの非難は必至でしょう。
日本は北京五輪に出てくるな、と、言われるかも知れません、選手を北京に送っても、日本選手は激しいブーイングにさらされるでしょうね。

中国は、もはや、米国にとっても最大の顧客であり、最大のライバルとなっているのです。
その中国をチクリチクリと刺すようなことを日本がやっても、日本が得るものは何もありません。
日本人はもっと賢明に、したたかになるべきです。




理工系受験生向け大学入試問題研究サイトは こちら
大学入試問題検討ブログは こちら




コメント、トラック・バックはこちらへ お願いします。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2007/05/12 04:42:21 PM


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: