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2008/03/30
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カテゴリ: 政治
地方自治体が「暫定税率」についてどう考えているかを、和歌山県を例にとって見てみたいと思います。

なお、和歌山県が特別なのではなく、他の県も似たり寄ったりです。

和歌山県は、移動手段を自動車に大きく依存しているそうですが、これは、我が神奈川県においても、丹沢周辺の地区では同じようなものです。
和歌山県の道路改良率が全国ワースト2位だと言っていますが、私が20年前くらいに出かけた印象では、和歌山県は非常に道路事情が良いように思います。
違うと仰る方は、美しい海岸線と豊かな森の県、和歌山県にぜひお出かけ下さい。今は、もっと良くなっているだろうと思います。
神奈川県の、旧津久井町、愛川町、清川村あたりの方が余程、道路事情が悪いように思います。
道路の幅、渋滞、というような観点で言えば、都市部でも、前総務大臣の選挙区の中には極めて道路事情の悪い地区(別所インターから芹が谷にかけて)があります。

そして、いきなり、「紀伊半島を一周する高速道路」という言葉が出てきます。

紀伊半島一周高速道路の根拠として、医療・教育機関の平等の権利、企業立地・観光振興の機会保証、大地震への備え、だとしています。
まず、日本全国47都道府県が全部同じでなければならない、という「平等」はあり得ません。
北海道が沖縄の温暖な気候を寄こせ、とか、山梨県が、富士山を切り崩してでも静岡県と同様の海を寄こせ、というような議論などあり得ないのです。
東京には東京の、宮崎県には宮崎県の優位性を活かした戦略、政策と言ったものが必要です。

救急車を通すために、津々浦々まで高速道路を通す、ということなどあり得ません。
横浜市でも、我が家の近隣でも、距離的には近くても、救急病院まで渋滞のために時間がかかる地域もあります。
道路を造るのではなく、必要なら、救急ヘリを充実させる(都市部では無理ですが)、など、もっと違った発想が必要です。
また、企業誘致にしても、全ての県に製鉄所を造り、自動車工場を造り、ということなどあり得ません。
和歌山県は和歌山県の利点を生かした、海産物や果実、林業を活かした産業を起こすことを考えるべきです。
地震対策で言うのであれば、都市部の方が余程危険な状況にあります。
阪神淡路震災で見れば分かるとおり、そもそも高速道路を造ることの方が危険と言うべきです。


新潟県の親不知海岸や、静岡県の由比海岸を見れば、高速道路が景観をぶち壊しにしてしまうのは明らかです。
和歌山県にとっては観光は産業的意味合いのものかも知れませんが、日本全体で考えれば豊かな自然という国民共有財産です。
和歌山県の勝手で観光価値が失われてしまうことを他県の人間だから黙って見ていろということにはなりません。
和歌山県の風光明媚な海岸線は、国道42号線からゆったりと眺めるからこそ素敵なのであって、高速道路を造ってしまえば、眺めているヒマもありません。

和歌山県のホームページには、道路特定財源は私たちの暮らしを支える大切な財源だ、などとも書かれていますが、自治体のホームページに、こういうデタラメを書いて許されるものなのでしょうか?

わざわざ、高い通行料を払うのもバカバカしく、使う気にもなりません。
磯子区役所7階の食堂から眺めていても、首都高速はガラガラ、高速下の国道357号線は渋滞していて僅か5キロ進むのに30分かかることもあります。
国道16号線に回っても、笹下釜利谷道路に回っても渋滞しています。
首都高速、道路特定財源が、私たちの生活をどう支えているのかサッパリわかりません。
ラジオでトラック運転手の言うことを聞いていても、高速道路料金が高くてとても使えない、という声は聞こえますが、道路が無くて物資が運べない、という言葉は聞いたことがありません。

和歌山県のホームページには、暫定税率を廃止すると、道路の整備維持修繕にも重大な支障があると書かれていますが、これはウソです。
暫定税率分は、道路特定財源の半分であり、本税分が半分残っているのです。
暫定税率分は、クマの数の方が自動車の数よりも多い高速道路を全国津々浦々まで通す分の財源であって、既にできてしまっている道路や橋梁の改修分には、本税分を使えば良いのです。
本税分を高速道路建設に使おうとするから、整備回収費用が無くなったり、ひどい自治体では、教育・福祉予算を削ろうなどという話になるのです。
無駄な道路建設をやめれば良いだけの話です。
道路も橋梁も使えばどんどん痛んできます。
整備補修をしてくれる業者を守ることは必須です。
高速道路を建設して大手建設企業を潤わせるのではなく、地元の零細業者の仕事を守るために、道路特定財源の本税分を使って、道路整備改修事業の方を続けるべきです。

ここでは、暫定税率を廃止した上での話ですが、新たな提案を書いておきたいと思います。
暫定税率廃止による減税は、当面は、急激な原油価格高騰、また、米国のサブプライム・ローン破綻による景気後退に対する、景気浮揚のための対策です。
しかしながら、景気後退に底打ち感が出てきて、原油価格高騰を克服する体力がついてきたときには、新しい産業を興すための契機につなげるべきです。

先週、「水源林」に関する勉強会に出ていて思いましたが、日本は、今、森林整備事業をしっかり行わないと、地球環境、というだけでなく、国民の生活の基盤自体に大きな影響が出てしまいます。
農業についても、自民党が行ってきた、農業土木中心のウルグァイ・ラウンド対策が失敗だったことは明らかです。
地方経済はむしろ疲弊し、食糧自給率は下がるばかりです。
グローバル経済の状況を見ても、米作は良いとしても、小麦、トウモロコシ、大豆といった基幹農作物の生産を拡大しなければいけないことは待ったなしです。
また、上記に書いたように、暫定税率を廃止して道路財源を絞れば、日本の建設業界が、国外に新たなビジネスを探す必要が出てきます。

日本は、これから、世界の森林を復活させ、砂漠を緑地化する事業を、国家を挙げて推進し、日本の国力回復を図るべきです。
日本人のIT嫌いによって、日本人は「紙の新聞」という文化から抜け出そうとしないのですが、その分、東南アジアの森林が伐採され地球環境に悪影響を及びし始めています。
新聞をIT化し、東南アジアからの木材輸入を停止すべきです。
その分、東南アジアで現地の人の協力を得ながら森林再生を行い、東南アジアで新たに吸収される二酸化炭素の分の排出権を購入するようにします。
日本国内で森林を増やす余地はなくても、諸外国で増やして、その分の排出権を購入すればよいのです。
この森林再生事業を、日本の大手建設会社が担うべきです。
家を建てたり、家具を製造するための木材は、輸入木材の利用をやめ、国内の木材を利用するべきです。
製材コスト、森林保全コストを埋め合わせるために、小麦、トウモロコシ、大豆などと同様に、農業者所得補償制度を適用するのです。

最近、ソーラー・パネルの生産で、日本のシャープがドイツの企業に生産高1位の座を奪われてしまったそうです。
太陽光発電における日本の地位を回復するためにも、砂漠の緑地化事業を推進するべきです。
中国から飛来する黄砂は、日本にも深刻な影響を及ぼし始めています。
ゴビ砂漠やオルドス地方の砂漠化を食い止める事業を日中共同で進めるべきです。
また、紛争がなかなか終息しない、中東やアフリカ地域の住民に新たな収入源を確保するための事業としても、アラビア砂漠やリビア砂漠の緑地化は有望だと思います。
中東やアフリカには、石油輸出で莫大な利益を上げている国があります。
この利益を有効に活用する手段としても、日本が提案できると思います。

砂漠にソーラー・パネルを並べ、砂嵐で埋もれてしまわないように、絶えず水をかけて洗い流すようにします。
やせた土壌には有機物やミネラル分を与え、植物が育つ状況を作るようにします。
ソーラー・パネルの設置にも、水分の供給のためにも、大規模な工事を行う必要があります。
これを、アラブの王様の資金を使って、高速道路工事がなくなった日本の建設会社が担当するのです。

日本人は、日本中をコンクリート化するという発想から、東南アジアの森林再生、国産木材の有効利用、国内の製材コスト補償、森林整備、食糧自給率向上、中国・アラビア・アフリカの砂漠の緑地化事業を国策として推進するための財源として、「環境税」、「炭素税」のような形で、ガソリンの利用者に負担して頂く、という、発想に転換するべきです。

地球温暖化が認められず「紙の新聞」という発想から抜け出せない、コンクリートのような頭の日本人をその気にさせるために、

土と木の文化を取り戻そう!

ということをスローガンに掲げたらよいと思います。
規則でがんじがらめに縛り上げて、異論反論は全て排除、オレの言うことが聞けないヤツは出て行け、というコンクリート・村八分の文化から、多様な意見が同居する日本人同志で、優しくいたわり合い、かばい合う、という、土と木でできた文化に転換するのです。




理工系受験生向け大学入試問題研究サイトは こちら
大学入試問題検討ブログは こちら
上記の2ブログは、高校生の皆さんはNTTdocomoの携帯ではアクセスできないそうです。携帯でアクセスする場合は他社のものに買い換えるか、できれば、パソコンで閲覧してください。
上記2ブログが、悪質ないじめにつながる俗悪サイトかどうか、ご興味のある方も、ぜひご参照頂くようにお願い申し上げます。

日本の将来を考えてまじめなサイトを運営されている皆さま
まじめなサイトを排斥しようとする「フィルタリング・ソフト」という名の有害ソフト撲滅運動に、ぜひとも、ご支援、ご協力をお願い致します。




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最終更新日  2008/03/30 12:06:06 PM


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