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2008/03/30
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テーマ: ニュース(95830)
カテゴリ: カテゴリ未分類
昨年暮れに、PISAテストという科学的応用力を見るテストで日本が低下傾向にある、というニュースが出ました( 昨年12月5日の日記

PISAテストで上位常連国のフィンランドに学べ、ということで、「フィンランド・メソッド実践ドリル」なる教材を作った諸葛さんという人へのインタビュー記事が出ていました( こちら を参照)。
このインタビューを読んで、横浜市の公立小学校でやろうとしているのは、フィンランド式教育らしいとわかりました。
横浜市が意識してやっているのかどうかわかりませんが、私が拝見させて頂いている授業では、算数でも、先生が最初から説明してしまわないで、子どもに考えさせ発見させ、一々子どもに説明させる、ということをやっています。
当然、公文式などと比べれば時間効率は悪くなりますが、子どもの表現力が鍛えられ、子ども同志の連帯感が出てくるような気がします。

フィンランドでは、モノを覚えることが評価されるのではなく、自分たちの言葉で「表現する」「スピーチする」「プレゼンする」ことが求められる、と、諸葛さんは言っていますが、横浜市の小学校でやっているのもまさにこれです。
ボランティアで小学校に行き始めたときには、自分が小学生だった頃との違いにびっくりしましたが、文科省の「活きる力」をつけるという方針に沿った、なかなか良いことをやっていると今は思っています。


諸葛さん、こうしたプレゼンをする能力は日本の教育の中では確立していなかった、と、言っているので、横浜市以外では、まだ、先生が生徒に知識を与える、式の教育をやっているのでしょうか?
他地域の授業を見せてもらったわけではないので、わかりません。
東大とか、東工大の入試問題を眺めていると、知識量を問うような問題にはなっていないので、難関大学の先生が求めている学力がせっかくフィンランド式で身につけられるような学力を想定して試験をしているのに、もし横浜市以外の小中学校で知識詰め込み型の教育をやっているのであれば、問題なように思います。

ただ、諸葛さんの教育観には、私は全く賛成できませんね。
今の日本人の教育に対する誤った考え方をそのまま踏襲しているように思います。

子供に大人が振り回されてしまっているのが問題だ、と、言うのですが、私は、今の日本の教育の歪みは、おとなが子どもを振り回しすぎることが原因だ考えています。
学習指導要領から始まって、センター試験の範囲、AO入試の選抜法に至るまで、コロコロ、おとなの都合(定員に満たない大学ができないように、等々)で変えすぎです。
教育基本法から、学ぶ者と教える者の「主体性」という言葉を削除してしまい、詰め込み教育からゆとり教育へ、そしてまた詰め込みに戻せ、というような風潮、これでは、子どもが可哀想です。

諸葛さん、「先生、トイレ」と言ってくる子どもを問題視するのですが、アスペルガー障害の子どもやADHDの子どもでは、トイレにも黙って行ってしまいます。
「先生、トイレ」と言ってくる子どもには、それだけで拍手すべきです。
「先生、トイレに言って良いですか」と無理に言わせることが、子どもを黙らせてしまい、引いては自分の頭の中で妄想を巡らせ、取り返しのつかない大事件を生んでしまうのです。

発言できるようになれば、自然に、自分の意図を正しく伝えるためには、どういう表現をするべきか、ということを自分で考えるはずなのですが、発言の仕方にとやかく注文をつけて、発言すること自体を躊躇させてしまえば、表現能力も、コミュニケーション能力も身に付くはずがありません。
子どもの主体性を奪い、最初から大人の都合でこうだ、としてしまわないで、子どもの状況に合わせて、「先生、トイレ」と言うようになったら拍手、「先生、トイレに言って良いですか」と言ったらまた拍手、というようにするべきです。

実際に、小学生を見ていると、コミュニケーション能力自体に格差がついて、二極化してしまうのです。
意見をはっきり言える少数の子どもと、意見が全く言えない大半の子どもに分かれてしまうのです。
これは、テストの点数とは全く無関係です。むしろ、テストの点数の良い子どもに、意見を言えない子どもが多い傾向が強いように感じます。

どのように言わせるか、ということを見るのではなく、全員に発言させる環境整備に力点を置かないと、ホームの端を安心して歩くこともできない、という恐怖社会を作ってしまうことになりかねません。
日本人は、もっと、子どもを中心に据えた教育観に変わっていかないと、教育全体の底上げができずに、上位層が伸びようとしても下位層が足を引っ張るということが起きて、グローバルな競争には勝てるようにはならない、と、私は思います。




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最終更新日  2008/03/30 09:30:22 PM


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