特許の思想体系

特許の思想体系

2005.03.25
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カテゴリ: 01 特許ゲーム
こんちくは。

「特許行政年次報告書2004年版」というのが特許庁HPに掲載されています。

その中で、特許登録率があります。つまり、いかに効率よく特許を取得しているかを測る指標ということになります。

特許出願数上位200社で、かつ、100件以上審査終了(特許査定又は拒絶査定)した会社を対象(共同出願は筆頭者のみ集計)とし、特許登録率は以下の式で算出しています。

特許登録率 = 登録件数 *1 /(登録件数 *1 +拒絶査定件数+取下・放棄件数 *2

*1 登録件数=特許査定件数+審判登録件数+前置登録件数


なお、件数についてはそれぞれ2002年及び2003年ごとに集計されています。

<2003年>
順位  企業名    特許登録率(%)
1 株式会社シマノ     77.0
2 川崎重工業株式会社   75.2
3 ホシザキ電機株式会社  74.4
4 日産自動車株式会社   73.4
5 ヤマハ株式会社     72.8
6 日立建機株式会社    71.5
7 三井金属鉱業株式会社  71.3
8 井関農機株式会社    71.0

10 三菱瓦斯化学株式会社  70.1
11 マツダ株式会社     69.7
12 トヨタ自動車株式会社  69.6
13 本田技研工業株式会社  68.8
14 バイエルアクチエンゲゼルシヤフト 68.3



<2002年>
順位  企業名    特許登録率(%)
1 大日本スクリ-ン製造株式会社 83.0
2 住友電装株式会社    82.9
3 矢崎総業株式会社    81.7
4 株式会社豊田中央研究所 79.6
5 井関農機株式会社    75.9
6 ペンタツクス株式会社  75.4
7 日産自動車株式会社   75.2
8 旭硝子株式会社     75.1
9 JFEスチ-ル株式会社 74.1
10 本田技研工業株式会社  73.8
11 ホシザキ電機株式会社  73.7
12 マツダ株式会社     73.6
13 アイシンエイダブリユ株式会社 73.3
14 株式会社吉野工業所   73.1
15 川崎重工業株式会社   72.9



2003年と2002年との2年だけの統計なので、何とも言えないのですが。

普通は、このような統計では、上位数社は安定しているのが普通です。

しかし、2003年の企業と2002年の企業とを比較すると、同じ企業が少なく、安定していません。

出願人の価値評価(どのような権利を得たいか)の判断と特許庁審査官による特許性評価(特許するか否か)の判断が一致していないということです。

価値評価と特許性評価とは、反比例の関係にあるものが多く、そもそも一致しません。

出願人が特許して欲しいと願う発明は、公知技術すれすれのものが多いですので、特許されにくいものが多いのです。


安定していないとは言え、その中でも自動車関係の企業(日産、マツダ、本田)は安定していると言えます。

計算式から考えると、特許出願または審査請求を厳選しているように思われます。



キーワード 特許登録率、登録率

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最終更新日  2005.03.25 08:54:56
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