僕は前半のメンデルスゾーンで既に燃えつきてしまったので(文字通り con fuoco)、おフランスものに立ち向かう気力があまり残っていませんでした。 それに僕はもともとフォーレの作品をほとんど知らなくて、このカルテットもピアノ奏者がやたらと弾きたがる曲という印象しかなく、事実、今回もエリカの強い要望により選曲されました。かつて別のグループでこの曲に挑戦したことがありますが、弦の三人がユニゾンで弾くのが多すぎるのと、フレーズの捉え方がわかりにくくて、あまり好きではなかったのです。この編成だったら、いい曲がほかにも山ほどあると思ってました。