ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Mar 7, 2006
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カテゴリ: 映画、テレビ
 こないだの日曜の夜は、テレビでオスカーの授賞式を観ました。数年前までは、映画好きの友人を家に集めては、ビールでも呑みながら中継を観たりもしましたが、最近僕は全く映画を観なくなってしまい、今年はノミネートされてる作品を全然知らなくて呆然としました。俳優のダン・ファッターマンとかジョージ・クルーニーが脚本でノミネートされてたのには驚きました。
 今年のホストのジョン・スチュワートは、昨年のクリス・ロックよりは好感が持てました。でも、毎年ころころ司会が変わるのも考えものです。確か、英国アカデミー賞BAFTAのホストはいつもスティーブン・フライだし、演劇のトニー賞はヒュ-・ジャックマンが「歌って踊る司会者」を毎年務めていたような気がします。

 気のきいた受賞スピーチもあまりなかったように思います。
 日本の芸者をテーマにした映画で衣装デザイン賞を受賞した方(アメリカ人)が、「日本人の皆さん、ありがとう」とスピーチしたときは、僕は思わずテレビに向かって「どういたしまして」と返事をしてしまうとこでした(ウソです)。
 っていうか、僕はこの芸者映画、まだ観てないのです。観るかどうかもわかりません。僕の友だちの中には既に観てる人も多くて、外国に住む日本人としては話のネタに観といたほうがいいのでしょうけど。(僕はいまだに、「ゲイシャって何?」という質問にうまく答えられません。日本人失格?)
 日本を題材にした映画は、僕がアメリカに住み始めてからもいくつか話題になりました。パールハーバー、ラストサムライ、ロスト in トランスレーションとかです。周りの人からは必ず感想を聞かれます。ニッポン代表としての意見を求められるのは荷が重いのですが、僕自身がその映画を観てないことも多いので、結局何も言えません。ロスト in トランスレーションは観ましたが、僕は映画の感想がどうこうというより、東京のあの雑踏が、そして夜のネオンが無性に恋しくなりました。高層ビルから眺めるト-キョ-の夜景なんて、もう何年も見てないなー。

 授賞式に話を戻すと、僕のようなクラシック音楽好きが楽しめる演出がいくつかありました。去年の式ではヨーヨー・マが無伴奏チェロを弾いていましたが、今年はバイオリンのイツァーク・パールマンによる映画音楽ノミネート曲メドレー。彼らはこの国では国民的エンターテイナーという感じです。最近はジョシュア・ベルが同じ路線を歩んでいるように思います(メディアへの露出度という意味で)。
 なんとビオラジョークも発見。なかなかスピーチをやめようとしない受賞者(トム・ハンクスが扮する)が、後ろで演奏していた楽団員に楽器で殴られるという寸劇が冒頭に披露されましたが、殴った人はビオラ奏者だったようです。ビオラは粉々に壊れてました。
 このシーンが意味するところは何なのでしょうか。びよら弾きは気が短いということでしょうか。びよら弾きは楽器を大切にしないということでしょうか。そんなことに注目してるのは僕だけでしょうか。





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最終更新日  Mar 12, 2006 08:50:39 PM
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