ピカルディの三度。～T.H.の音楽日誌/映画日誌（米国発）

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Jul 22, 2007

シューベルト：弦楽四重奏曲第14番 d D810「死と乙女」

(8)

カテゴリ：音楽（クラシック）

「あんたが一番、わたしは二番」

　今日の練習のメインの曲はなんと「死と乙女」！（第１バイオリン：自分、第２：パトリシア、ビオラ：マリアン、チェロ：チャールズ）

前回彼らと一緒に弾いたベートーベンの「セリオーソ」を髣髴とさせる険しい出だし。自ずと血圧と心拍数が上がります。

　自分の場合、シューベルトって、どうも好きになれないのであります。神経質で几帳面で生真面目。弾いてて頭痛がしてきます。どーでもいい細かいところにこだわったり、同じことを延々と繰り返してみたり。しかも一回めと二回めとで微妙に変化を加えてみたり。
　なぜ僕がシューベルト嫌いかというと、性格がなんとなく自分に似てるからかもしれません。←自己嫌悪というか。

　さて、この曲に限らず、シューベルト特有の大胆なアルペジオ攻撃は、エチュード感覚で黙々とさらいまくるしかないようです。なかなか音程が当たらず、自分の実力のなさをイヤでも思い知らされます。
　そして、右手のボーイングもタイヘン（特に１楽章と４楽章）。きちんと計算してアタマをつかって弾かないと、ツジツマが合わなくなります。

もしシューベルトがバイオリン協奏曲を書いてたら……

　今日の練習で最ももめたのは２楽章の変奏曲。 メロディを担当してるのは誰なの？ という状態に何度も陥るのです。お互い遠慮しあったり主張しあったりで混沌としてしまいました。四人全員の均衡感覚をきちっと揃えるのは、一回や二回の練習ではまず無理。
　少なくとも原曲の歌曲「死と乙女」について予習しておくべきだったか。

　あと、基本的にはコテコテの短調の曲なのですが、部分的に慌しく長調との間を行き来します。そのカギを握ってるのが実はビオラってとこがオイシイ！

*****

　あまりの難度に悲観的になりがちですが、やっぱりこの曲は泣く子も黙る、寝た子も起こす名曲中の名曲。もっと機会を見つけて果敢に地道に取り組んでいきたい所存であります。

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最終更新日 Jul 28, 2007 07:53:26 AM
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■コメント

歴史に、「もしも」は無いといいますが‥

ビーンズましやんさん

シューベルトにバイオリン協奏曲があったら、
おもしろいですよ、ね。

イメージするだけでも、ワクワクしてきます。

しかし、シューベルトって、難しいんです、ね。 (Jul 28, 2007 12:21:15 PM)

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Re:歴史に、「もしも」は無いといいますが‥(07/22)

ピカルディの三度TH さん

ビーンズましやんさん

＞シューベルトにバイオリン協奏曲があったら、
＞
＞イメージするだけでも、ワクワクしてきます。

どんな曲になるのか想像もできません……。

＞しかし、シューベルトって、難しいんです、ね。

そこまで毛嫌いしてるのはワタシだけかもしれません。どうも苦手なんです……。 (Jul 28, 2007 10:26:13 PM)

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はじめまして

弦楽館長さん

昨年からずっと読ませていただいてます。同じプレーヤーの身として、毎回とても興味深いものがあり、飽きません。
実はご連絡し忘れていたのですが、しばらく前からホームページ（http://homepage2.nifty.com/gengaku/）から貴ブログにリンクさせていただいております。今頃すいません。
それでは、今後ともブログがんばってくださいね。楽しみにしています。 (Jul 30, 2007 06:20:24 AM)

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Re:シューベルト：弦楽四重奏曲第14番 d D810「死と乙女」(07/22)

かぷりすさん

お久しぶりです。実は死と乙女、次回の Arpege でやることになりました！　といってもあまりに難しいので、途中で挫折するかもしれませんが。。鱒も難しかったし。４楽章しかやったことありませんが。シューベルトって、交響曲も難しいですよね。。 (Jul 31, 2007 04:58:07 AM)

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Re:はじめまして(07/22)

ピカルディの三度TH さん

弦楽館長さん

＞同じプレーヤーの身として、毎回とても興味深いものがあり、飽きません。

なんの楽器をなさってるんですか？
ご愛読ありがとうございます！

＞ホームページ（http://homepage2.nifty.com/gengaku/）から貴ブログにリンクさせていただいております。

すごいサイトですね。とても参考になります！
今後ともよろしくお願いします。 (Jul 31, 2007 07:39:07 AM)

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Re[1]:シューベルト：弦楽四重奏曲第14番 d D810「死と乙女」(07/22)

ピカルディの三度TH さん

かぷりすさん

＞実は死と乙女、次回の Arpege でやることになりました！

おぉっ、さすがかぷりすさん。

僕はセカンドやビオラを前に弾いたことはありましたが、今回初めてこの曲のファーストを弾いて、ますます自信をなくしました。人前で弾く勇気は全くありません……。

http://www.youtube.com/watch?v=2Yy9szBIKCw
↑アルバンベルク四重奏団を真似てみようと思って、弓づかいや指づかいを研究してみたのですけどなかなか……。

練習の進捗状況のご報告、参考にさせていただきたいので、楽しみに待ってます！

(Jul 31, 2007 07:47:13 AM)

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シューベルト

lizzy1929 さん

同感ですね。私もシューベルトには、魅力を感じません。同じメロディー（それも、ちっとも美しくない）を繰り返し（というより、しつこく）、退屈極まりないです・・・。この間、シューベルトの「フランスモチーフによるディヴェルティメント」の演奏を聴いて、繰り返しが多くて、うんざりしてしまいました・・・。 (Aug 5, 2007 10:16:04 PM)

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Re:シューベルト(07/22)

ピカルディの三度TH さん

lizzy1929さん

＞この間、シューベルトの「フランスモチーフによるディヴェルティメント」の演奏を聴いて、繰り返しが多くて、うんざりしてしまいました・・・。

すみません、知りませんその曲。でも、やはり繰り返しは多いんですね。
シューベルトの場合、短い曲（歌曲）なんかのほうがとっつきやすいかもしれませんね、おそらく。 (Aug 10, 2007 03:51:31 PM)

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