AZURE0702さん
アーボガストが階段を落ちるシーン、確かにどうやって撮影したのか、分かりません。ま、今見ると、若干滑稽な感じもしますが・・・。
そういえば『ロッキー』で、ロッキーが練習中、階段を駆け登るシーンがあるのですが、あれをどうやって撮影したのかも、分かりません。ロッキーの横顔を撮影しながら同じ速度で階段を駆け登るので、階段にレールを敷いてカメラを動かしているのかと思いきや、頂上についたロッキーを回り込むような形でカメラが動くと、階段にレールなどが敷かれていないことが分かるんです。
撮影上の工夫というのは、凄いモンですね。 (July 13, 2006 10:31:35 AM)
アーボガストが階段を落ちるシーン、確かにどうやって撮影したのか、分かりません。ま、今見ると、若干滑稽な感じもしますが・・・。
そういえば『ロッキー』で、ロッキーが練習中、階段を駆け登るシーンがあるのですが、あれをどうやって撮影したのかも、分かりません。ロッキーの横顔を撮影しながら同じ速度で階段を駆け登るので、階段にレールを敷いてカメラを動かしているのかと思いきや、頂上についたロッキーを回り込むような形でカメラが動くと、階段にレールなどが敷かれていないことが分かるんです。
撮影上の工夫というのは、凄いモンですね。 (July 13, 2006 10:31:35 AM)
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釈迦楽
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July 11, 2006
カテゴリ： 教授の映画談義
私は前期、「英語講読」の授業を担当しているのですが、この授業、最近ではしばしば映画のシナリオを読むようにしています。映画のシナリオを読み、その日読んだ分だけ映画を見る、というやり方です。
で、今年はアルフレッド・ヒッチコック監督の傑作、『サイコ』を読んで（見て）いたのですが、今日はその最終回で、シナリオもちょうど読み切り、映画もすべて見終わることができました。タイミングとしては最高でしたね。ここ２、３年、色々な映画のシナリオを読んできましたが、テキストの分量（映画の長さ）と授業の回数がここまでぴったりシンクロすることはあまりなく、その意味で、この映画を選んだのは実に正解でした。
でまた、映画がらみだと、学生も結構関心を持つんですよね。意外なくらい。ヒッチコックの映画なんて、とりあえず有名なところはみんな既に見ているのだろうと思うととんでもないので、最近の学生はマイケル・ジャクソンが誰かすらも知らないほど洋モノ文化の知識が乏しいですから、『サイコ』のような数十年前の白黒映画なんて見せると、逆に新鮮に感じるようなんです。
それに、この映画をこれまで何度も見ている私にとっても、今回のように一方でシナリオを読みながら、それこそ10分刻みでじっくりこの映画を見てみると、それはまたそれで以前とは違った見方が出来るのであって、私にとっても新鮮に感じられましたしね。実際、じっくり見れば見るほど、「よく出来た映画だなぁ！」という感を強くしました。
第一、オープニングからしてカッコいいですもん。画面の両側から横縞の線が出てきて、それが交差するところで映画のタイトルや監督名が現れるという趣向もカッコいいですし、現れたアルファベットが一瞬歪むというのも、いかにも精神分裂を扱う映画らしいところです。また冒頭、アリゾナ州フェニックスの都会風景が写し出された後、カメラがパンして一つのホテルに焦点が合い、さらにクローズアップでその中の一つの窓に焦点が当たると、今度はカメラがその窓を突き抜けて部屋の中に入り込み、登場人物二人の情事を写すという「覗き」の手法もヒッチコックらしい。
また４万ドルの大金を持ち逃げしたマリオンという女性が、恋人サムの住む町まで逃避行する過程で、サングラスをかけた警官に後をつけられるシーンがあるのですが、その無表情な警官がいつまでもしつこく追いかけてくる恐怖、というのも、なかなかよく計算されています。
そして、たまたまマリオンが泊まることになった「ベイツ・モーテル」を経営する好青年、ノーマン・ベイツを演じたアンソニー・パーキンスの演技の見せること、見せること。彼に精神を病んだ母親がいるということを聞かされたマリオンが、つい不用意に「だったら、彼女を精神病院に入院させれば？」と口にしてしまった瞬間、それまで内気な青年と思われたノーマンが、ぐっと身を乗り出し、一瞬で別人のようになった鋭い目つきでマリオンを非難する、その変容の恐ろしさと言ったら、もう・・・。
それから、ノーマンの「母親」がシャワーを浴びているマリオンをナイフで刺し殺すシーン、あるいは同じく「母親」が探偵のアーボガストを殺すシーンの、カメラワークの見事さ。前者は、マリオンの身体から流れ出た血が、シャワーのお湯と混ざりながら、白い浴槽をつたって排水口へ流れ出るという、まさに生理的な嫌悪感を刺激する映像で見せ、後者は、今度は真上に設定したカメラを使い、狂った「母親」が廊下の角を鋭く回りながら、何も気づいていないアーボガストにナイフの一撃を喰らわせるシーンを見せるのですが、どちらも別種のオソロシサを醸し出すんですよね。その辺の手法の多様さも、お見事と言わざるを得ない。殺人シーンで使われるＢＧＭも、非常に効果的です。
しかし、何と言ってもこの映画のトドメは、映画の最後で逮捕されたノーマンを写すシーンでしょう。精神分裂の結果というのか、完全に「母親」になりきってしまったノーマンが、一人、何もない部屋にぽつんと座っているのを、クローズアップで寄っていく時の、ノーマンの表情のオソロシサたるや！
で、さすがにこれほどの傑作を見せると、無知蒙昧な学生にもその良さが分かるらしく、毎回、授業の最後に10分ばかり映画を見せ、いいところで切って、「じゃ、この続きはまた来週ー」なんてじらすと、教室のあちこちから、「あー、この先、どうなるの！？」「もう、先に最後まで読んじゃおうかなぁ！」なんて声が聞こえてくる。
教科書を早く最後まで読みたい、なんて学生が言っているのを聞いたのは、久し振りですよ、まったく・・・。
というわけで、『サイコ』のおかげで、私自身にとっても退屈な「英語講読」の授業を、学生たちと共に楽しみながら終えることが出来たのでした。やっぱり『サイコ』はサイコーです！ (って、やっぱり言っちゃったのね、ソレ・・・。)
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おー寒～～
Ｍｉｋｅ２３
さん
ギャグよりも生理的嫌悪感をひきだすほどの迫真の描写に鳥肌が、、、
(July 12, 2006 01:28:12 AM)
Re:おー寒～～(07/11)
釈迦楽
さん
Ｍｉｋｅ２３さん
私のヒッチコック初体験は『鳥』で、子供心にすごく恐かった覚えがありますが、先日、この映画を見直したら、それほどでもなかった。逆に『サイコ』は、以前見たときより評価が上がりました。映画っていうのは、何度か見てみないと、正確な判断が下せないものですね。 (July 12, 2006 10:24:11 AM)
私のヒッチコック初体験は『鳥』で、子供心にすごく恐かった覚えがありますが、先日、この映画を見直したら、それほどでもなかった。逆に『サイコ』は、以前見たときより評価が上がりました。映画っていうのは、何度か見てみないと、正確な判断が下せないものですね。 (July 12, 2006 10:24:11 AM)
サイコといえば・・・
紅ずきん
さん
「サブリミナル効果」で有名ですよね～
昔、連続して続編と３本立てで観た覚えがありますが、最後には「もう、いいや・・・」と思いました。
やはり『サイコ』だけに留めておいた方が良かった気がします(；´Д`)
(July 12, 2006 11:51:34 AM)
昔、連続して続編と３本立てで観た覚えがありますが、最後には「もう、いいや・・・」と思いました。
やはり『サイコ』だけに留めておいた方が良かった気がします(；´Д`)
(July 12, 2006 11:51:34 AM)
名作に続編なし
釈迦楽
さん
紅ずきんさん
私も『サイコ２』は見ましたが、どんな話だったか全然覚えてないという・・・。印象にないところを見ると、前作に比べて出来が悪かったのでしょう。やはり少数の例外を除いて、名作に続編なし、なんでしょうね。
ちなみに私の考える「例外」は、『フレンチ・コネクション２』と『ゴッドファーザー・パート２』、それに『ターミネーター２』です。特に『ターミネーター２』は前作をしのいでいるのではないかと思うのですが、如何？ (July 12, 2006 12:24:42 PM)
私も『サイコ２』は見ましたが、どんな話だったか全然覚えてないという・・・。印象にないところを見ると、前作に比べて出来が悪かったのでしょう。やはり少数の例外を除いて、名作に続編なし、なんでしょうね。
ちなみに私の考える「例外」は、『フレンチ・コネクション２』と『ゴッドファーザー・パート２』、それに『ターミネーター２』です。特に『ターミネーター２』は前作をしのいでいるのではないかと思うのですが、如何？ (July 12, 2006 12:24:42 PM)
子役の少年。
紅ずきん
さん
釈迦楽さん
『ターミネーター２』は確かに前作を上回っていますね。個人的にはジョン役の少年が美しかったのが大きな理由ですが（笑）
でも『３』になるとあの美しかった少年がゴツい男の人に成長しちゃってるし、Ｔ-1000（新型ターミネータ）もしぶとすぎるし、やっぱりもういいや(；´Д`) ってなりました。
(July 12, 2006 04:52:25 PM)
『ターミネーター２』は確かに前作を上回っていますね。個人的にはジョン役の少年が美しかったのが大きな理由ですが（笑）
でも『３』になるとあの美しかった少年がゴツい男の人に成長しちゃってるし、Ｔ-1000（新型ターミネータ）もしぶとすぎるし、やっぱりもういいや(；´Д`) ってなりました。
(July 12, 2006 04:52:25 PM)
Re:子役の少年。(07/11)
釈迦楽
さん
紅ずきんさん
子役のジョンって、そっちですか・・・。ちなみに私はテレビなどで『Ｔ２』の日本語吹き替え版を放送する時の、ジョン役の吹き替え(多分、宮川一朗太)が好きです。「いい？ 人を殺しちゃダメなんだ！ 人を殺さないって、約束する？」とか、たまに真似して遊んでいます。
でもやっぱ、『Ｔ２』は「リキッドメタル」の魅力じゃないでしょうか。リキッドメタル役の俳優さんも、いかにも「自分、冷酷です。だって結局、水銀ですから」みたいな雰囲気を出していて実にはまり役だったし。 (July 12, 2006 09:55:57 PM)
子役のジョンって、そっちですか・・・。ちなみに私はテレビなどで『Ｔ２』の日本語吹き替え版を放送する時の、ジョン役の吹き替え(多分、宮川一朗太)が好きです。「いい？ 人を殺しちゃダメなんだ！ 人を殺さないって、約束する？」とか、たまに真似して遊んでいます。
でもやっぱ、『Ｔ２』は「リキッドメタル」の魅力じゃないでしょうか。リキッドメタル役の俳優さんも、いかにも「自分、冷酷です。だって結局、水銀ですから」みたいな雰囲気を出していて実にはまり役だったし。 (July 12, 2006 09:55:57 PM)
Re:『サイコ』最高！(07/11)
AZURE0702
さん
授業にこっそりもぐりこんでも分らないかしら。若つくりして----。
カメラをバックさせないというのが、ヒッチコックの映画つくりのセオリーなのですが、それが冒頭部では、マリオンとサムが昼休みを利用して慌ただしく愛しあうという状況を、「覗き」のようなカメラ・ワークで表現してしまっているわけですね。午後2時4分。マリオンは3時までにオフィスに戻らなければならないので、昼食抜きでセックスをむさぼっている。ふたりの隠れた関係を、一切の説明抜きで分らせてしまう、まさにこれぞ映画表現の極意というようなシーンです。
アーボガストが階段を転落してゆくシーンですが、彼の足許は写っていないのですが、まるで爪先で一段づつヒョコリヒョコリと落ちてゆくのです。あのシーンをどのように撮影したか、学生たちは解答できるでしょうかねー。じつにすばらしいアイデアの撮影方法なのですよ。この撮影方法を知るだけで、映画というのは、カメラを回しただけでは出来上らないということがよくわかります。
ほんとうに、『サイコ』最高！ (July 13, 2006 01:37:00 AM)
カメラをバックさせないというのが、ヒッチコックの映画つくりのセオリーなのですが、それが冒頭部では、マリオンとサムが昼休みを利用して慌ただしく愛しあうという状況を、「覗き」のようなカメラ・ワークで表現してしまっているわけですね。午後2時4分。マリオンは3時までにオフィスに戻らなければならないので、昼食抜きでセックスをむさぼっている。ふたりの隠れた関係を、一切の説明抜きで分らせてしまう、まさにこれぞ映画表現の極意というようなシーンです。
アーボガストが階段を転落してゆくシーンですが、彼の足許は写っていないのですが、まるで爪先で一段づつヒョコリヒョコリと落ちてゆくのです。あのシーンをどのように撮影したか、学生たちは解答できるでしょうかねー。じつにすばらしいアイデアの撮影方法なのですよ。この撮影方法を知るだけで、映画というのは、カメラを回しただけでは出来上らないということがよくわかります。
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