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April 6, 2009
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カテゴリ: 教授の読書日記



この本、玉村さんが長野県にある里山に「ヴィラデスト・ガーデンファーム・アンド・ワイナリー」を開いた時の苦労話を本にしたものなんですけど、ま、ちょっとその辺、興味があったのでね。

で、読んでみると、やっぱり素人がワイナリーを作るというのは相当なもんですな。

だいたい、日本ではワイン(=酒)を作ることへの規制がものすごく厳しく、最低でも年間6千リットルのワインを作る設備がないと許可が下りないんですって。で、それだけの設備を作るとなると、これまた膨大な費用が掛かる。つまり、なるべく個人に勝手に酒類を作らせないように制度が出来ているんですな。

だからまず葡萄を育て、数年経ってまともな実をつけるまで待ち、ワインを作り、しばらく寝かせて熟成させ、それでようやく売り出す、なんて悠長なことをやる人間はほとんどいないわけ。となると日本国内でワイン用の葡萄を作る意味もないわけで、日本の酒造メーカーがワインを作るにしても、結局は海外から葡萄ジュースを、それも濃縮の安い奴を買ってきて、それをてっとり早くワインに加工するところが多いんですって。これでは安かろう悪かろうのワインしか出来ないのも当然です。

で、そういう悪条件が色々あるにも関わらず、玉村さんは自分で葡萄を育てることからワイン作りにチャレンジしてみた、と。それは何故か。

そういうのをやってみたかったから。そういうことですな。

ビジネスという面から言えば、危険極まりない発想です。だけど、実際やってみたら何とか初年度から黒字になった。

結局、やりたいことをやる、難しくとも工夫してやる、そういう強い意志というか、やること自体を楽しむ気持ちがあれば、どんなことでも何とかなる、そういうもんだ、ということを玉村さんは言いたいようです。



で、そういうことをやっているうちに、玉村さんは色々なことを学んでいくわけですな。地元の農家の人から学ぶこともあるし、従業員として雇っている若い人たちとの付き合いの中から学ぶこともある。商売の難しさも、当然、身をもって知ることになる。そういうのを全部ひっくるめて、彼は「里山ビジネス」という言葉を思いつくんです。人間が自然と如何に折り合いをつけながら永続する関係を保っていくか、という智恵を含んだビジネスのやり方、という意味で。

ま、この本はそんなようなことが書いてあるわけですわ。

もちろん、そうは言っても、玉村さんと同じようなことが誰にも出来るかというと、出来そうもないですけど、理念として、あるいは他人の経験として、面白い部分がありますので、興味のある方はぜひ。玉村さんの『里山ビジネス』、教授のおすすめ!です。


これこれ!


里山ビジネス





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Last updated  April 7, 2009 01:36:53 AM
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釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

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