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釈迦楽

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June 29, 2013
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カテゴリ: 教授の雑感
 理由あって、恩師・大橋吉之輔先生が若い時に様々な紙誌に寄稿された文章をパソコンに入力しているのですが、これがなかなか面白いんだなあ。

 コピー機が普及して以来、あるいはネット情報のコピペが当たり前のことになって以来、他人の文章を自分の手で書き写すという経験は私にもあまりないのですが、これね、やってみると実に面白い。

 まず他人の文章というのは、自分が書くものとは息遣いが違うわけ。息遣いというのは、例えば句読点の打ち方とかね。あと、漢字・かな交じり文の作り方も違う。「かも知れない」と書くか、「かもしれない」と書くか。「出来る」と書くか、「できる」と書くか。「決して」と書くか、「けっして」と書くか。そういうことがすべて違ってくる。

 そしてもちろん、文体が違う。文から漂う体臭が違う。

 そういう、自分が書くのとは違う文章を、自分の手でなぞるように書き写していくと、段々、相手の文章の息遣いに馴染んでくるわけ。自分が、当の相手になったような気になってくる。

 この乗り移り感というのは、その人の文章を読んだだけの時より、数段上よ。10回読むより、1回書き写した方が、相手のことがよく分かる。

 ましてや、今私が書き写しているのは恩師の文章でしょ。だから、ずっと書き写していくと、自らが憑代となって、先生が現前に現れるような気すらする。そこが生生しい。文は人なりと言うけれど、文章の中にその文章を書いた人は確かに生きていることが実感されるのよ。

 その意味で、今日、私は、死んだ恩師と会話をしましたよ。

 ということで、このプロジェクト、意外に面白い経験になるのではないかという予感を抱いた、今日のワタクシだったのでした、とさ。





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Last updated  June 29, 2013 11:51:43 PM
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Comments

釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

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