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January 6, 2016
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カテゴリ: 教授の追悼記
 今朝の新聞でアメリカ文学者・佐伯彰一先生の死去を、またその後人づてに同じくアメリカ文学者・加島祥造先生の死去を知りました。

 佐伯先生は93歳、加島先生は92歳。私の恩師であった大橋吉之輔先生や須山静夫先生より三つ四つ年上ということになりますが、まあまあ同世代と考えていいでしょう。昨年亡くなられた大橋健三郎先生もそうですが、この辺りの、学会最長老の先生方が相次いで亡くなられ、何だか一つの時代が終った、という感じがします。


 ところで、佐伯先生と加島先生には共通点がありまして、お二人共、アメリカ文学の研究や翻訳から出発されながら、晩年には別な地点に着地された、ということ。佐伯先生の場合は「自伝の研究」を通じて、むしろ日本の作家たちについてのご研究が多くなりましたし、加島先生は老荘思想の方に向かわれ、最終的にはご自身が仙人みたいになってしまわれた。つまり、はじめ西欧の方へ向かって歩き始めたけれど、ぐるっと回って最終的にはアジアの方に戻ってこられた、ということ。そういう大回りをされたからこそ、西欧的なものとアジア的なもの、両方の上にどっかり腰を落ち着けられたわけですな。

 そういう先輩方の大きな軌跡を傍から見ていると、うーん、自分はこの先どうなるんだろう、という気がします。アレですかね、私も今はアメリカ文学が、とか言ってますけれど、最終的には日本とかアジアの方に戻ってくるんですかね?

 っていうか、日本の古武道とか、太極拳とかに興味ありありで、既に戻りかけているという説もありますが。

 でもなんか、佐伯先生にしても、加島先生にしても、昔の先生はどっかり、どっしりされていて、あたふたしていない、という感じがする。今、そんな感じで悠揚迫らぬ研究が出来る人っているのかなあ。なんか、せこい書類ばかり書かされている我々には、いつまで経ってもそんな境地には行けない気がする。

 とにかく、あー、大先生たち、亡くなられたんだ・・・っていう感じ。そんな感慨をもって今日一日を過ごしていた私なのであります。 









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Last updated  January 6, 2016 10:02:08 PM
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Comments

釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

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