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July 6, 2018
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カテゴリ: 教授の雑感
ガンダムがハリウッドで実写化されるそうで。

 まあ、いんだけどさ。ハリウッドはもはや、オリジナル・ストーリーの映画が作れなくなっちゃったんですかねえ・・・。

 ところで、今年度、うちのゼミで「アメリカにおけるロボット恐怖」というテーマで卒論書いている奴がおりまして。

 まあ、よく言われることなんだけど、日本では、鉄腕アトムだの鉄人28号だのドラえもんだの、人間とロボットの関係が非常に良好で、「ロボットは友だち、コワくないよ!」っていう感じですよね? それはサイボーグも同様で、『サイボーグ009』とか、『キカイダー』とか、サイボーグのいい奴ってのは沢山いる。

 一方、アメリカ(もしくは西洋全般)では、ロボットは恐怖の対象となることが多いので、SF映画なんか見ても「人間が、人間の作ったロボットに滅ぼされる(滅ぼされかける)」という話が多い。『ターミネーター』なんてのは典型的なわけでありまして。

 ま、これは主としてキリスト教的伝統の影響で、人をつくる(=命あるモノをつくる)のは神の仕事、という明確な意識があるわけですよ。だから「人が人をつくる」というのはタブーなので、『フランケンシュタイン』みたいに、人が人をつくろうとすると、結果として被造物によって人間が酷い目に遭う、ということになりがち。

 人(父)がロボット(子)を作ると、その父子関係の優位性はいつの日か覆り、ロボットによる父親殺しが起こるというのが西洋のロボット観なわけですな。だからこそ「ロボット3原則」(アシモフ)なんてのを作ってなんとか「父殺し」を防ごうとするのだけど、3原則自体が持つ自己矛盾によって結局その宿命は防げないというね。だから、仕方ない、ロボットの反乱は人間が実力で鎮めるしかない。『ブレードランナー』っていうのは、そういう映画ですな。

 一方日本では、八百万の神とかいって、モノにも命がある、という発想がもともとある。だから、モノ(ロボット)にも命があり、心があってもおかしくない、と思っていると(ホントかよ?!)。

 というわけで、西洋ではロボット=コワいモノ、日本ではロボット=友達、っていうのが通念ということになっております。ま、ちょっと画一的過ぎる捉え方のような気もしますが。




 例えばね、ロボットと肩車の関係とか。

 それによると日本人は、よく子供を肩車すると。で、肩車された子供は、いつも自分の背丈でしか見ていない世界ががらりと変わり、すごく楽しくなる。何か自分よりよっぽど大きなものの上に乗り、歩き回るのが楽しくて仕方がない。

 で、これが「マジンガーZ」のパイルダー・オン状態であると。ま、私はよく知りませんが、『ガンダム』のモビルスーツも、これに近いのかな?

 だから、日本でマジンガーZとかガンダムのように、「人間とロボットの完全な協働」アニメが受けるのは、視聴者が父親に肩車してもらった幼き日の郷愁を味わっているからだと。

 一方、西洋ではあまり父親に肩車されることがなく、子供は普通、母親の胸に抱かれる。だから、西洋人には、本当の意味でのパイルダー・オンの至福を味わうことはできないのであると。

 マジかよ!

 まあ、色々なことを言う人がいるものでありまして。

 というわけで、肩車をされないアメリカ人たちが、『ガンダム』の実写版を堪能できるのかどうか、パイルダー・オンして「高みの見物」と行きましょうかね。





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Last updated  July 6, 2018 01:23:22 PM
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Comments

釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

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