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2004.11.06
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探偵沢崎シリーズの本だ。状況描写や会話を楽しむとされているハードボイルドものは長編が多いんだけど,これはなんと6編が収録されている短編集。さてどう料理されているのか?

○ストーリー
少年は探偵にシワの入った5万円を渡し,「ある女の人を守ってほしい」と言った。その女性を守るため,沢崎は銀行強盗に巻き込まれる。

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前作,「私が殺した少女」は,かなり重い作品で,スピード感もなかったように感じた。この本は短編集だけあって,テンポよく話が進む。まあ,やや都合が良すぎる展開の時もあるけど。

で,驚いたのは急ぎ足の各作品だけど,いずれもプロットがしっかりしていて,短編に収めるにはもったいないカンジのものが多いってこと。沢崎シリーズはジャンル的にはハードボイルドなんだけど,チミツな推理ものとしても作ってあるのだ。それで,この密度で長編はいくつも書けないってことなんだろうなあ。残念。

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この短編集のタイトルの「天使たち」の意味は「未成年」だ。6つの短編で,必ずしも沢崎の依頼者にはならないけど,少年少女が重要な役割を担う。これがうまく機能している作品もあれば,会話がぎこちなくて翻訳モノみたいになっちゃってる作品もある。まあ,「池袋ウェストゲートパーク」と比較するのはかわいそうだろう。けど,最初の短編集に,テーマ性を持たせるって,なかなかこの作者も自信家だと思った。

短編の中で一番気に入ったのは「選ばれる男」。僕が育った街が舞台になっていて,こっちがびっくりするくらい街のことがリアルに描かれている。出てくる少年たちも,まあ悪くない。それと沢崎と組むオッサンがなかなかカッコいいのだ。



さて短編には全て「○○○の男」的なタイトルが付いている。あれ,ダメスパイものを書いているフリーマントルかよ?と思った。でも大丈夫。たった一人だけ諜報員が出てくるが,それ以外はすべてフツーの人だった。

あ,それと,後書きが例によって作品っぽくなっている。今回のは良かったよ。





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Last updated  2004.11.06 18:41:55
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