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2005.03.25
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サイフが一人称で語る連作短編集,という類を見ない形式でちょっと有名な,宮部みゆきのミステリーを読んだ。

○ストーリー
サイフである僕のご主人は小学生の男の子。大好きな叔母さんがお嫁に行ってしまうことで,ふさぎ込んでいる。ご主人は叔母さんの旦那さんとなる人を信用していない。それどころか,叔母さんの命を狙っているのではないかと心配している。ご主人は叔母さんを守れるのだろうか?

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読む前は,ひとつのサイフがずっと語り部で,次々と持ち主が変わって行くのかな?と思っていたが,実際は主人公ごとに,そのサイフが語る,というものだった。よく考えれば当たり前だ。誰だって,他人にもらったり,拾ったりしたサイフって,あまり使ってないよな。

さて,客観的に眺めてみると,1.連作短編集で,全体を読むと一つの長編を構成している。2.語り手がサイフである。3.単行本のタイトルが,ある童話へのオマージュである。・・・と,かなり技巧的な部分が目立つ作品だ。

で,その技巧が機能しているかというと,2と3は悪くない。1は,独立した短編としては成立しないエピソードもあるし,余計なのでは?と思われる短編もあるので,ちょっとダメかな?語り手が章ごとに次々と変わる趣向の長編,として読めばいいのではないだろうか?

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さて読み進むと分かるけど,これは上記の技巧を凝らした実験作であるだけでなく,「○○○」のひな型(習作)でもある。1995年ごろにこの連作短編は雑誌に発表されているから,1996年に連載が開始された「○○○」とも時期的にもぴったりと合う。それは以前「夢にも思わない」の感想にも書いたとおりだ。



「長い長い殺人」は,この作品を越えて,長い長い「○○○」となって結実したのだ!(と断言してみたのだ)







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Last updated  2005.03.26 11:42:11
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