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2005.11.19
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「ハサミ男」の殊能将之のジュブナイル小説を読んだ。

○ストーリー
ショウタは団地に住む小学生だ。ショウタにとって団地と学校が世界のすべてだ。悪い東の魔女も善い西の魔女も,団地にはちゃんといる。だが子どもを穴蔵につかまえて召使いにするという”子どもの王様”がじっさいに団地に現れたとき,ショウタの勇気が試される。

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小学生の男の子の気持ちがきっちりと描かれた作品だ。仕事で家庭を支える母親,乱暴で困るんだけどつきあい続ける友人,ちょっと心が弱くてあまり学校に来ない親友。

ジュブナイル小説としては重いテーマを扱っている。ミステリーというよりは小学生の視点から描いた冒険小説という気がする。だから賛否が分かれるんだと思う。でも男性の僕としては,主人公のショウタの気持ちは良く分かるので,この小説の立ち位置は高く評価をしたい。

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あえて言うなら,この小説は幼年版ハードボイルド小説だ。トラブルに対して,主人公は1人で持てる勇気を持って立ち向かい,誰にも評価されなくても,それを解決した。

いろんな種類のミステリーが講談社から提供されるのだとは思うけど,ハードボイルドというパターンもありだったのかと,うれしい驚きがあった。



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「子どもの王様」という悪の存在が現実になり,東西の魔女が力を失い,団地の結界がなくなる,というあたりのシークエンスは,現実とファンタジーが境界を失いそうで,なかなかハラハラする。殊能のホラー作家としての力量が十二分に発揮されている。

その後の事件解決までは,逆に現実的であり,だから逆の意味で怖い。それでもたぶんショウタはこの事件を乗り越えてくれるんじゃないかな?

この小説を子どもたちに読ませたいか?実は大人向けじゃないかという意見にも賛同するけど,僕はこの残酷な結末を子どもにストレートにぶつけたいと思う。






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Last updated  2005.11.19 18:13:39
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