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2006.02.16
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森博嗣の”犀川&萌絵シリーズ”の第4作を読んだ。例によって図書館派なので,やむを得ず第3作を飛ばして第4作を読むことになった。

○ストーリー
犀川の担当の学生に人気のロックシンガーがいた。おりしも大学の建物で発生した連続殺人の状況が,その歌手の歌をなぞったように展開する。果たして彼が真犯人なのか?それとも萌絵が惹かれていく歌手のマネージャーが犯人なのか?犀川が中国出張で不在の間に,事件は急展開を見せる。

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第2作がいろんな意味でスケールダウンしていると感じてしまったが,第4作は悪くないと思った。大学とか学会の内部で物語が完結し,チマチマしているカンジには慣れてきた。とすると評価が変わったのは,犯人の動機が違っていたからかな?設定がシュールであればあるほど評価をする,というフシギな傾向が生まれているかも知れない。

小説の設定となっている歌と連続殺人の類似性が,イマイチよく伝わらなかったのが残念だ。アガサ・クリスティをはじめ,推理小説の面白いモチーフの1つなんだけど,ちょっと活かしきれてないような気がした。

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推理小説以外の部分では,お嬢様探偵の萌絵が生き生きと活躍している。学業も忙しそうだけど,遊びも,シロウト探偵業もばんばんこなして,けど悩んだりもしていて,なかなか面白かった。アニメ系の男性にとって都合がいいキャラかな?と思っていたけど,決してそんなことはない。ちゃんと自立したキャラクターだ。

反面,萌絵のぶっ飛んだところをカバーする人物と思われていた犀川助教授の方が,巻を経るごとにヘンなところが際立ってきた。判断を要求される場面ですぐ逃げるし,なんかあんまりいい人じゃないみたいだなあ。



このシリーズで繰り返されるテーゼとして,「学問/勉学は実生活の何に役立つのか?」というモノがある。「研究は無駄だからこそ面白い」とか,あえてカドが立つようなセリフを登場人物に言わせているけど,森博嗣そのものがいつも自分自身に問うている問題なんだろうと思う。

でも学会・産業界とかの線引きって,日本とアメリカじゃぜんぜん違う。日本はすっぱり分かれていて,アメリカじゃ,これに政界が加わって,3つのフィールドを人材が行ったり来たりしてる。森博嗣の設定の中での日本アカデミアって,先鋭的な人が多く出てる割には,日本古来の区分けなんだよなあ。ちょっと残念。








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Last updated  2006.02.16 13:07:05
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