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2006.03.12
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こりにこった西澤流,仰天ミステリーを読んだ。

○ストーリー
アメリカの小さな町の近くに人目を避けるようにある人々が住んでいた。突然の訪問者から屋敷の秘密を守るために,住人たちは訪問者に襲いかかる。住人たちの秘密とは,彼らが死者だということだった。

アメリカの小さな町で1人の少年が撲殺される。そして彼の姉の友人たちが次々に殺されていく。果たして連続殺人鬼は誰なのか?

2つのストーリーは徐々に近づき,そして衝撃の結末を迎える。

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ホラーSF風の「死後」パートと,割とフツーのミステリー風の「生前」パートが交互に語られていく。「死後」は,死体の蘇生装置とか,記憶のリセット装置とか,謎の機械やルールがいっぱいあって,やたら混乱させられる。それでも,面白い。ページをめくる手が止まらなくなってしまう。

「生前」パートの謎は,シンプルに「真犯人は誰か?」だ。

一方の「死後」パートの謎は,いっぱいある。けれども「どうして死者がよみがえるのか?」「誰がこの装置を作ったのか?」と言った素朴な疑問は結局説明がない。「死後」パートのメインの謎は,「最初の死者は誰だったのか?」「語り手の”私”は誰なのか?」あたりとなってくる。



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この小説の構造は,「死後」と「生前」のパートがだんだんと近付いてきて,最後にいっぺんに謎が解ける,という形式だ。ただし作者の西澤保彦は,最後の最後にもう一ひねりしている。

実はこのラストのツイストが,”赦せる人たち”の中でも論議を呼んでいて,「矛盾している」「本当の”私”は○○○じゃないのか?」とさまざまな声があがっている。

僕自身も,このラストは余計だったと思っている。最後に残る2人にバランスが出る,という作品上の効果はあるけれど,一方で少しおかしい点が生じてしまっていると思う。

とは言え,技巧派・西澤保彦にだまされる快感はたっぷりと味わえる。最後のツイストも,気にしないで楽しむことは十分可能だ。






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Last updated  2006.03.12 14:31:08
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