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2006.05.25
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例によって,クセモノ西澤保彦のミステリーだ。

○ストーリー
アメリカのとあるショッピングモールを地震が襲う。地下に逃げ込んだ7人の男女は,何故か人格が順番に入れ替わってしまう。その中で,1人が他人の命を奪い始める。殺人者の狙いは?そして正体は?いつ隣の人物が別の人格に乗っ取られるかどうか?という緊迫感の中,真犯人探しが始まる。

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SF設定を利用したミステリー,という西澤保彦お得意のパターンだ。とは言え,科学的に難しいハナシは抜きだ。もう作者も,登場する博士も,人格転移の機能については,みんな「分からーん」とはっきりあきらめている。

7人も登場人物がいると混乱するかと思いきや,多民族国家のアメリカ,人種のバラエティーと男女を加えると,7人くらい簡単に書き分けることができる。ここら辺は,実際にアメリカで暮らしていた西澤保彦,きちんとしたディティールで,いろんな出身のいろんな人々を描き分けている。

なんだかよく分からない設定の上に,トートツに連続殺人劇が始まる分からない展開だが,西澤保彦のシンプルな文章ですらすらと読めてしまう。

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設定の説明から,突然に殺人劇のアクションが始まるのだが,中盤には決着がついてしまう。実はそこからがミステリーパートで,残った2人で延々と解決に向けてのダイアローグが続くのだ。正直これにはちょっと拍子抜けだった。なんとなく”正体不明の殺人鬼”ってのを期待していたんだけど,早々に脅威は片付いてしまって,後から生き残りの2人が「さて,こいつはいったい誰だったんだろう?」とのんびり考えているのだ。



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読み終わってみると,主人公エリオットの成長譚になっている。それまで自分に人生についても悲観的に観過ぎていたのが,この不思議な事件をきっかけに人と関わることを心がけるようになる。

うーん,なんかうまく行き過ぎ。そういう意味では,ヒネリが少ないんだよなあ。西澤らしくないぞ。








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Last updated  2006.05.27 21:59:01
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