PR
りぶらり
読書をしながら，全国をふらふら。りぶらり日記にようこそ！
Category
カテゴリ未分類
(1583)映画を観たよ
(938)好きな本・読んだ本
(209)きらきらポストモダン推理
(275)びしびし本格推理
(526)どきどきミステリー
(352)がちがちハードボイルド
(316)ばくばく冒険小説
(423)ミステリーランドへようこそ
(31)わくわく児童文学
(289)旅行でふらり
(1116)Freepage List
あ行の作家
あ：東直己リスト
あ：綾辻行人リスト
あ：有栖川有栖リスト
い：伊坂幸太郎リスト
お：乙一リスト
お：恩田陸リスト
い：石持浅海リスト
お：逢坂剛リスト
か行，さ行の作家
か：加納朋子リスト
き：貴志祐介リスト
し：殊能将之リスト
し：島田荘司リスト
く：鯨統一郎リスト
た行，な行の作家
た：竹本健治リスト
に：西澤保彦リスト
つ：辻村深月リスト
は行の作家
は：原りょうリスト
ふ：福井晴敏リスト
ま行，や行の作家
み：宮部みゆきリスト
も：森博嗣リスト
も：森見登美彦リスト
よ：米澤穂信リスト
み：道尾秀介リスト
児童文学のリスト
◆講談社ミステリーランド◆
う：上橋菜穂子リスト
お：岡田淳リスト
た：たつみや章リスト
Keyword Search
▼キーワード検索
Australia is bannin…
恵子４２１さん
なすび０９０１ なすび０９０１さん
読書とジャンプ むらきかずはさん
片手に吊革・片手に… もりのゆきさん
From おおさか mayu0208さん
なすび０９０１ なすび０９０１さん
読書とジャンプ むらきかずはさん
片手に吊革・片手に… もりのゆきさん
From おおさか mayu0208さん
Calendar
Comments
2006.07.12
テーマ： 最近、読んだ本を教えて！(24663)
カテゴリ： きらきらポストモダン推理
SF推理小説などトリッキーな作風で知られる西澤保彦のデビュー作を読んでみた。
○ストーリー
ある町では1日に4回サイレンが鳴るという。午後9時のサイレンと同時に8階でエレベータに乗ったOLが，サイレンの鳴り終わった15秒後に1階で発見されたときは，バラバラの死体になっていた。他には誰もエレベータに乗っておらず，エレベータはビルに1台しかなく，しかもそのエレベータは途中階で停止もしなかったと言うのだ。この不可能犯罪のトリックとは？
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
9つの短編が収められており，登場人物が一部重なるので，ゆるいながらも連作になっている。そのどれにも一部ないし全体が解体された死体が登場する。ひどい時には何体も登場する。だからそーゆーのがキライな方にはゼッタイオススメできない。
僕も最初は「ちょっと悪趣味かなあ」と思いつつ読み始めたけど，すぐ「これは作品の仕掛けの1つだ」と割り切って読むことにした。後の西澤作品に再登場する匠千暁（たくみちあき）なども時々登場して，ぽんぽんと読み進んだ。
たしかに解体された死体も，密室と同じで，「どうしてわざわざ犯人は貴重な時間をさいて，これを作り上げたのか？」という論理でアプローチをすれば，グロさが減る。減るだけで，消えるわけじゃないけど。
調子よく読んでいたが，第8短編で急にスローダウンしてしまった。舞台劇のシナリオの形式で書かれている，解体される死体の数が7体とムダに多い，という作品で，ひじょうに読みづらかった。
おかげで，各作品をつなぎ，隠された謎を解くハズの最終短編は，まったくノレなかった。「あっそ」ってカンジで，前の短編を読み返す気力がわかなかった。これはなんだか，構成の失敗のような気がするなあ。凝らずに，フツーに短編を並べているので良かったと思う。
各作品について簡単に述べる。
「解体迅速」：2番目の連続解体殺人で起きた手違いとは？・・ミステリーとしては大人しい部類。匠千暁の導入は，すっとうまく紹介している。
「解体信条」：画家の卵の男女を引き裂こうとするのは？・・これもミステリーとして成立している。教師と生徒のダイアローグで謎を解く，という形式も読みやすい。
「解体昇降」：エレベータの中で起きた，瞬間バラバラ死体のトリックとは？・・状況は面白いのだけど，少し状況やトリックが不自然だと思った。
「解体譲渡」：お見合いの2人が語り合ったのは，ゴミ出しバラバラ殺人の謎解きだった・・・作品の語り口はうまいと思うんだけど，やはりトリックが奇抜すぎる。
「解体守護」：留守番の子どもたちが発見したバラバラ事件とは？・・ホッとさせるための作品かな？
「解体出途」：匠千暁が発見したバラバラ死体の容疑者は，彼の血縁だった・・・なんだかスゴイキャラクターを出すなあ，殺されてもいいような。って，やっぱり。
「殺人肖像」：広告ポスターのある女性の顔が，必ず切断されてしまうのはなぜ？・・・匠と前の作品に出てた生徒さんたちが，会話で謎を解く。いいテンポの作品。
「解体照応：スライド殺人」：殺され，互いの頭部を入れ替えられた7人の女性の謎とは？・・ムダに長い。一気にテンションが下がった。チカラは入ってるんだけどなあ。
「解体順路」：この町で起きていた複数の解体殺人の真相とは？・・テンション下がったままで，さっと読了。僕の中では真相は謎のままです。
○ストーリー
ある町では1日に4回サイレンが鳴るという。午後9時のサイレンと同時に8階でエレベータに乗ったOLが，サイレンの鳴り終わった15秒後に1階で発見されたときは，バラバラの死体になっていた。他には誰もエレベータに乗っておらず，エレベータはビルに1台しかなく，しかもそのエレベータは途中階で停止もしなかったと言うのだ。この不可能犯罪のトリックとは？
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
9つの短編が収められており，登場人物が一部重なるので，ゆるいながらも連作になっている。そのどれにも一部ないし全体が解体された死体が登場する。ひどい時には何体も登場する。だからそーゆーのがキライな方にはゼッタイオススメできない。
僕も最初は「ちょっと悪趣味かなあ」と思いつつ読み始めたけど，すぐ「これは作品の仕掛けの1つだ」と割り切って読むことにした。後の西澤作品に再登場する匠千暁（たくみちあき）なども時々登場して，ぽんぽんと読み進んだ。
たしかに解体された死体も，密室と同じで，「どうしてわざわざ犯人は貴重な時間をさいて，これを作り上げたのか？」という論理でアプローチをすれば，グロさが減る。減るだけで，消えるわけじゃないけど。
調子よく読んでいたが，第8短編で急にスローダウンしてしまった。舞台劇のシナリオの形式で書かれている，解体される死体の数が7体とムダに多い，という作品で，ひじょうに読みづらかった。
おかげで，各作品をつなぎ，隠された謎を解くハズの最終短編は，まったくノレなかった。「あっそ」ってカンジで，前の短編を読み返す気力がわかなかった。これはなんだか，構成の失敗のような気がするなあ。凝らずに，フツーに短編を並べているので良かったと思う。
各作品について簡単に述べる。
「解体迅速」：2番目の連続解体殺人で起きた手違いとは？・・ミステリーとしては大人しい部類。匠千暁の導入は，すっとうまく紹介している。
「解体信条」：画家の卵の男女を引き裂こうとするのは？・・これもミステリーとして成立している。教師と生徒のダイアローグで謎を解く，という形式も読みやすい。
「解体昇降」：エレベータの中で起きた，瞬間バラバラ死体のトリックとは？・・状況は面白いのだけど，少し状況やトリックが不自然だと思った。
「解体譲渡」：お見合いの2人が語り合ったのは，ゴミ出しバラバラ殺人の謎解きだった・・・作品の語り口はうまいと思うんだけど，やはりトリックが奇抜すぎる。
「解体守護」：留守番の子どもたちが発見したバラバラ事件とは？・・ホッとさせるための作品かな？
「解体出途」：匠千暁が発見したバラバラ死体の容疑者は，彼の血縁だった・・・なんだかスゴイキャラクターを出すなあ，殺されてもいいような。って，やっぱり。
「殺人肖像」：広告ポスターのある女性の顔が，必ず切断されてしまうのはなぜ？・・・匠と前の作品に出てた生徒さんたちが，会話で謎を解く。いいテンポの作品。
「解体照応：スライド殺人」：殺され，互いの頭部を入れ替えられた7人の女性の謎とは？・・ムダに長い。一気にテンションが下がった。チカラは入ってるんだけどなあ。
「解体順路」：この町で起きていた複数の解体殺人の真相とは？・・テンション下がったままで，さっと読了。僕の中では真相は謎のままです。
お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
[きらきらポストモダン推理] カテゴリの最新記事
-
「今日からは、愛のひと」朱川湊人を読んだ 2020.07.16
-
「歩道橋シネマ」恩田陸を読んだ 2020.07.14
-
「泥棒役者」三羽省吾を読んだ 2020.07.13
【毎日開催】
15記事にいいね！で1ポイント
© Rakuten Group, Inc.
