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2006.08.12
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西澤保彦の探偵・匠千暁シリーズの作品だ。

○ストーリー
夜の山の中でガス欠を起こし,ようやく一軒の別荘にたどり着いた匠(たくみ)たちは,しばらくして驚く。2階建ての別荘は,2階のクローゼットにビールを満載した冷蔵庫が入っていた以外はもぬけの空なのだった。不気味に思った匠たち4人は,ビールをいただきながらあれこれと推理してみるのだが,どれもしっくりとこない。ほとんど徹夜で語り合った4人が2日後に知った真実とは?

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冒頭の,山中を迷った挙句にビールにありつくシーンあたりでは,間違いなくビールを飲みたくなる。身体にビールがしみ込んでいく表現には,もう生つばゴクリだ。くらくらする。

ビールにはつまみ・・・ところがこの別荘にはビール以外のものは見事にない。で,4人組がその代わりに始めるのが,「なんでこんな状況なんだろう?」という談義なんだけど,まあ結局は”ビールのおとも”という意味合いもある。

ちょっと特殊な状況だけど,ビールと語り合う仲間がいれば,そこはやっぱり楽園かなあ?

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森博嗣の”Vシリーズ”のように,西澤保彦の”匠千暁シリーズ”は,キャラクター小説だ。前作「彼女が死んだ夜」もブラックな青春小説ミステリーを目指して作られていたし,この作品でもほとんどが4人の仲間の会話だけで成り立っている。だから作品よりもキャラクターを好きになれるか?で,作品の好き嫌いも分かれてしまうだろう。



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この作品は明らかに実験作品的な要素があって,それをゆるせるかどうかも評価の分かれ目だろう?だって,「なんでビールだけあるんだろう?」というネタで,一晩中語り明かすんだよ!そういう論理を立てては崩す,というロジックパズルの過程が楽しい,という人じゃないとダメだろう。

殺人も,アクションも,ダイイングメッセージもなく,ほぼ純粋に論理で勝負,の作品だ。ちょっと一発ネタっぽいけど,一応こういうジャンルも英国系の推理小説にはあるのでゆるす。

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やっぱりビールはエビスじゃないとダメですかね,西澤先生?








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Last updated  2006.08.13 22:57:00
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