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2006.10.02
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公表されたときから期待をしていた。なにしろあの「館シリーズ」の正統な1編がミステリーランドに書き下ろされたのだ。これは読まないわけにはいかない。

○ストーリー
僕は古本屋で「迷路館の殺人」という本を見つけ,10年前に実際に訪れた「お屋敷町のびっくり館」を思い出す。そこには,トシオという身体の弱い少年と,彼を過保護なまでに大事にする祖父の2人が住んでいた。トシオにはかつてリリカという姉がいたが,ある事件に巻き込まれて命を落としてしまったという。ただ館にはリリカの写し身である腹話術の人形があるのだった。そしてクリスマス会の夜,悲劇は起きてしまった。

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ミステリーランドの作品なので,どうしても普通のモノサシで言えば中編程度の長さしかないんだと思う。どんどんと長くなる傾向の昨今の「館シリーズ」では,特別な作品と言えるだろう。ただし,最近の,特に「暗黒館の殺人」とはとても近いカラーの作品なので,シリーズの1編としては違和感はない。

呪われた建築家・中村青司の名前も登場するし,推理作家・鹿谷門実も登場し,なかなかのサービスぶりだ。ただし,建物の図面がごく一部しか登場せず,館の全体像が見えてこない。これは「館シリーズ」,そしてそれが体現する本格ミステリーのファンにとってはどうしたって不満だと思う。ムダに部屋の多い館の中を想像するのも,ミステリーの体験の一部のような気がするからだ。

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「館シリーズ」のジュブナイル版という位置づけとなる「びっくり館」だが,作家として変化を続ける綾辻行人の紹介としては成り立っているが,「館シリーズ」を若い読者に紹介する,という意味では不適切だと思う。良くも悪くもホラー色の強い,今の綾辻の作品であり,本格ミステリーでゴシックの味付けもあり,という初期の「館シリーズ」とは,やはり大きく異なる作品だ。

ただ「暗黒館」で謎を引っ張りに引っ張られてイライラしたのと比べて,この作品は小ツブにまとめてあるので助かる。








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Last updated  2006.10.02 23:39:31
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