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2006.11.19
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カテゴリ: わくわく児童文学
牧歌的ハイ・ファンタジー「こそあどの森シリーズ」の最新作を読んだ。

○ストーリー
こそあどの森の西の空を美しい夕焼けが彩る。森の人々が過去の思い出にひたる中,不思議な反射光が,西の湖の向こうで輝く。ふたごの少女とスキッパー少年は,その輝きの秘密を求めて湖の対岸へと冒険に出かける。そこで3人が出会ったのは,子どもを食べてしまうと言う伝説のある沼婆さんだった。スキッパーが解き明かした伝説の謎とは?

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個人的には日本で一番優れたファンタジーだと思っている「こそあどの森シリーズ」の1編だ。この作品の素晴らしさは,ハイ・ファンタジーとしての物語を成立させつつ,スキッパーという少年や登場人物たちの抱えている悩みが,現代の僕たちにも共通するものである,ということだ。

岡田淳の上品な語り口は親しみが持てるし,いつもながら一本スジの通った物語は信頼が持てる。この2つを絶妙なバランスで語ることでさえ至難の業なのに,挿絵まで自分でこなしてしまうとは,本当に優れた作家だと思う。

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この物語のテーマは,前作「だれかののぞむもの」と共通する部分がある。ただ前作が,若さゆえに自分を見失っている悲しみと苛立ちを描いているのに対して,この作品では,一転,失われつつあるものと,それに縛られることのつらさを描いている。

表面上は児童向けのファンタジー小説だけど,裏に流れるテーマが人の心の深いところを揺さぶるので,どんな年令にも広く受け入れられるのだと思う。とは言え,前作は10代の人々向け,この作品は40代以上向けかな?









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Last updated  2006.11.22 08:33:17
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