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2007.03.13
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「スカイ・クロラ」シリーズの第4作だ。

○ストーリー
少年パイロットのクリタは,尊敬する基地指令のクサナギの周辺に変化が起きつつあることを知る。外出の際に彼女をかばって負傷したクリタは,知ってしまった情報のため,前線から外されてしまう。大規模な戦闘のために久しぶりに戦場に駆り出された彼の前に現れたのは,敵の超エース,”ティーチャ”だった。

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自分と他人,パイロットと民間人,空と地上,といった対比をベースにした主人公の独白で進む物語は,第1作から一貫している。少し間違えば反感を買いそうな主人公の視点を,現代的な乾いた無関心,そして突き放した疎外感を前面に出すことで,うまく読者に売り込んでいるのは,さすがは森博嗣だ。

久々にクサナギ以外が主人公となったことで,彼女の飛行機操縦テクニックがいかにズバ抜けているか,が語られる。森博嗣の主人公たちは自分について語らないので,ようやくナットクだ。またフツーこの手の物語だと,撃墜数の累計とかを比べあうものだけど,それもないので,登場人物たちの特殊性が分かりにくかったのだ。

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作品タイトルの分かりにくさ,空中戦の用語の難解さ,は相変わらずだ。その一方で,飛行機の操縦については,ホントにコクピットにいるかのように音や温度についても描写されていて,生々しく伝わってくる。

何から何まで「空と地上」で対比させて語る面白さも変わらない。よくも4作分も,このメタファーを続けられるものだ。小説と言うより,散文詩に近い部分も多く,リズムと語感は見事だ。



4作目になって,ようやく主人公たち「キルドレ」が,どういった存在なのか,正面切って語られ始めた。”語りつくさない”のも森博嗣の特徴だが,それにしてもやっと,というカンジだ。また新発見の事実もあるので,4作目は転換期と言えるだろう。

相変わらず,第1作のストーリーとの関連が見えないが,これもまたいつか語られるのだろう。それを待つのも楽しみだ。








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Last updated  2007.03.15 00:34:30
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