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2008.09.04

「Gundam UC 2：ユニコーンの日（下）」福井晴敏を読んだ

テーマ：最近、読んだ本を教えて！(24307)

カテゴリ：ばくばく冒険小説

ベストセラー作家・福井晴敏が書く，「機動戦士ガンダム」サーガの最新作を読んだ。

○ストーリー
助けたはずの少女・オードリーに拒絶をされて落ち込む少年・バナージ。だが，歴史をゆるがす可能性のある『ラプラスの箱』をめぐり，連邦とネオ・ジオンが争う中，彼はもう一度オードリーを救う決心をする。バナージを乗せて，白いモビルスーツが空を駆ける。

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おそらくアニメーションにしたら1回分の30分で描けてしまうと思われる内容だが，福井晴敏は実に丁寧に物語を進めていく。おかげでこれまで忘れ去られていた，音，振動，匂いを備えたガンダム物語が出来上がっている。

また，モビルスーツと呼ばれる20メートルのロボット同士が，市街地で戦闘を起こしたら，そこに住む人々にはどんな被害が出るのか？それを臨場感を持って描くというのは，当たり前なのにこれまで無視されてきたリアリティだ。

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残念なのは，リアリティ以外に新しさが感じられないことだ。まだ設定上の面白さがあった第1巻と比べ，主人公が白いモビルスーツに乗り，仲間の危機を救う，というルーチンワーク的な部分が目立つ第2巻は，既存の作品のノベライズという印象が強い。

せっかく豪華なスタッフで進めているプロジェクトなのだから，1つも2つも既存の枠から進んだ展開を見せてもらいたかった。

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「為すべきと思ったことを為せ」って，イスカリオテのユダかよ？

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