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2009.10.09
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カテゴリ: わくわく児童文学
今や大人気となった「守り人シリーズ」など上橋菜穂子作品に登場した食べ物を再現して見せた本を読んだ。

○内容
「守り人シリーズ」のバルサやタンダ,「獣の奏者」のエリン,「狐笛のかなた」の小夜たちは,どんなものを調理して食べていたのか?作者・上橋菜穂子自身の慣習で,約30種類の食べ物が紹介される。

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上橋菜穂子作品が他より抜きん出ているのは,文化人類学の研究者としての経験を活かしたリアリティだろう。制度,文化,言語など,きらびやかさは少ないものの,”手触りがある”とでも言えばいいのだろうか,そのものがそこにあるだけでなく,成立した歴史までを感じさせてくれる。

この作品で興味深いのは,料理の写真だけでなく,上橋菜穂子のエッセイも含まれていることだ。ほとんどの場合,料理にまつわる研究者としてのフィールドでの体験エピソードが語られており,彼女の作品が生まれた原点が述べられているようだ。

さらには上橋菜穂子本人の好みや人柄にも触れることができる。普通のパンではなくて,イースト菌を発酵させないナンのようなタイプのものが好きだとか,細身の刀よりも太い両刃の剣が好きだとか。中年女性で槍使いの用心棒・バルサが生まれたワケが少し分かった気がした。











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Last updated  2009.10.11 22:56:54
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