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2010.11.08
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逢坂剛の悪徳刑事を主人公にした小説を読んだ。

○ストーリー
株式会社・渋六興業の社長,つまり組長の碓氷は,神宮署の禿富という刑事の度胸に感銘を受ける。禿富ことハゲタカは,渋六興業のミカジメ料を巻き上げた上に,平然と事務所に現れたのだ。それ以来,ハゲタカと渋六興業は協力関係を結ぶが,いつまでもハゲタカは強気な態度を変えなかった。だが渋六興業と南米マフィアの抗争にハゲタカの恋人が巻き込まれた後,渋六のヤクザたちは本当の狂気を目にすることになる。

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ヤクザの方が呆れてしまうほどの傲慢,無慈悲ぶりを発揮するのが,この作品の主人公の禿富刑事ことハゲタカだ。平気でヤクザの幹部を罵倒し,チンピラを殺し,ホームレスに蹴りを入れる。

シリーズ化がされているので,ひょっとしたらハゲタカの生い立ちが明らかになるのかも知れないが,もう理由も無く強くて悪いヤツというカンジだ。「裏切りの日日」や「警官の血」にも悪徳刑事は登場したが,それぞれ一分の正当性を持っていた。この作品のハゲタカは,とにかく自分のことしか考えていない。

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ところが,こんなに悪いヤツなのに,作品を読んでいるとあまり気にならない。渋六興業というヤクザ企業の構成員たちの毎日が描かれるが,彼らと南米マフィアとの抗争において,やはり頼りになるのはハゲタカだ。

危険な状況となると現れて,的確なアドバイスをして去っていくハゲタカは,やはり一枚も二枚も上手で,強烈な印象を与え,やはりカッコいい。



物語は,中盤から南米マフィアのヒットマンとハゲタカの対決の様相を呈する。そこにある殺人事件の謎がからみ,となかなかサスペンスで一杯の展開となる。

物語は暴力にあふれ,日本の警察なんて存在しないような,チカラの論理で進む。

たぶん世の中はこうしたアクの強い主人公を待っていたのだろう。そのおかげで〈禿鷹シリーズ〉となって続編も生まれている。謎だらけのハゲタカの過去や,行動原理も明らかになるのだろうか?

個人的には,ハゲタカ個人の内面や過去については語られなくてもいいような気がする。不気味な悪徳刑事,ほれた女には優しい,それだけでいい。もう説明はヤボ,そんな気がする。











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Last updated  2010.11.08 21:35:35
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