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2010.12.21
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カテゴリ: ばくばく冒険小説
鯨統一郎の旧作発掘チャレンジの4作目を読んだ。

○ストーリー
小説を書けない文豪・大文豪(おおぶみ ごう)と,バツグンの発想力を持つ弟子のミユキは,謎の”文章魔王”に霊界に引き込まれてしまう。ここから脱出するには”文章魔界道”の3つの試練を越えなければならないのだった。

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文庫としても薄い作品で,なぜか戯曲の脚本として構成されている。作中作として挿入される大文豪の作品も会話文のみで構成されている。決して文章力の無い人ではないので,どうしてこうした仕掛けになっているのかは謎だ。

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表面上は,かなり脱力系の作品だ。とは言え「喜劇ひく悲喜劇」「萩原朔太郎の事件簿」「マグレ警部シリーズ」を経験すると,それほど驚きや落胆は感じない。ミステリーを期待して,ダジャレで落とされる衝撃も,いつしか馴れてしまうものだ。(別に馴れたくはなかったのだけど)

なにしろ仰々しい”文章魔界道”の試練というのが,文学作品や古今東西の作家をテーマにした「同音異義語」「回文」「同音異義文(あるいはダジャレ)」なのだ。

下手すれば爆笑問題とかがコントでやりそうなネタだな。



けれども,この後に発表された鯨統一郎の作品と一線を画すのは,「小説とは何か?」「文章表現とは何か?」というテーマが,ずっと作品の根底に流れていることだ。

主人公たちが迷い込んでしまう”文章魔界道”も,主人公の作中作も同じテーマを持っている。

そしてドラマ,映画,朗読,ゲームなど,他のメディアでは表現できない,小説だけで可能な内容は何か?という思索の回答が,「同音異義語」などの試練なのだと思う。

なんだかちょっとズレた回答のような気もするが,間違いなく実はマジメに取り組んだ作品なんだと思う。

・・・面白いかどうかは別にして。







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Last updated  2010.12.21 23:10:52
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