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2011.05.03
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2時間ミステリードラマのようなタイトルの鯨統一郎の作品を読んだ。

○ストーリー
「美女が鬼に変化した」・・・謎の言葉を残して殺された男性の婚約者から手紙を受け取り,ミステリー作家の六波羅一輝は京都へ取材に向かう。だがそこでは陰陽師・安倍晴明の子孫を名乗る人物による,呪殺の連続殺人が待っていた。

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鯨統一郎の〈作家・六波羅一輝シリーズ〉の第3作目だ。これまでの2作は「白骨の語り部」「ニライカナイの語り部」という題名だったので,一部で〈語り部シリーズ〉とも呼ばれていたが,3作目では「京都・陰陽師の殺人」という題名になってしまった。

この題名,「京都」「陰陽師」「殺人」と,どの単語を取っても,いわゆる”売れ筋”狙いが透けて見えて呆れてしまう。

せっかくテレビドラマの原作になった作品なので,このまま売って行きたいのは分かるし,僕としても鯨統一郎がもっとメジャーになってもらいたい気持ちはあるけど,それにしてもロコツだ。

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作家と編集者の男女のペアが,民俗学ゆかりの土地に取材旅行に行き,そこで事件に巻き込まれる,というパターンはこれまで通り。事件が民俗学の伝承と関連があるのも同じだし,巻頭に地図があって旅行気分が味わえるのも同じ。



プリウスが出てくるのも同じ(爆)。

でもありきたりな旅行ライトミステリーに,鯨統一郎ならではの歴史ミステリーも(ごくごく)わずかに加えてあるので,鯨統一郎のある方面の発展形だと思って,楽しむに限る。

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さてミステリーとしては,決して悪くない。なかなか興味深く始まるし,事件と謎はテンポ良く進む。なによりも探偵役の六波羅一輝が,男らしく事件解決に取り組むので,読んでいて心地よい。

とくに2つ目の事件なんて,主人公たちの眼前で起きるだけに緊迫感があり,謎も大きくなり,おおっ!と思ってしまった。3つ目のダイイングメッセージも悪くない。

真犯人を追い詰めるところまではいい。けれども”誰が?”までは良かったのに,”どうやって?”のトリックの謎解きは,ご都合主義ばかりでへなへなと心が萎えてしまった。今どきの作品で,このトリック・・・

惜しいけど,しょせん本格ミステリーの作家じゃないので,仕方がないか・・・これまで以上の広い心で応援しよう。図書館で借りてばかりで,書籍買って無いけど・・・

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最後の最後に,チラリと安倍晴明の神格化への考察がある。事件と五行をこじつけているのは,ちょっと空回りという印象だったけど,五行思想そのものがこじつけだらけなので,まあ良いだろう。

六波羅一輝と姉・五月の両親の話は,お預けとなった。今後もシリーズが続いて,そこで語られていくのだろう。

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Last updated  2011.05.04 09:18:11
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