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2011.11.08
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これまでと少しジャンルの異なる印象がある逢坂剛の〈岡坂神策シリーズ〉を読んだ。

○ストーリー
現代ヨーロッパ史の研究家で,独立したPRマンでもある岡坂神策は,マイナー映画のイベントと,スペイン内戦60周年記念シンポジウムの企画を,平行して進めているために大忙しだ。だが,彼のクライアントをおとしめる記事が,執拗に雑誌に掲載され,暴力的な手段も使われ始める。さらにスペインより,第二次世界大戦当時の手記が持ち込まれ・・・

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〈岡坂神策シリーズ〉の中に,突然,映画趣味が持ち込まれて,どうしても戸惑う。しかも岡坂は,その筋では日本でナンバーワンの女性映画評論家や,世界の映画界の影のフィクサーをも,ナットクさせる目利きだと言うのだ。

いやいや,そんなヒマ無かっただろうに。ギター弾いたり,御茶ノ水界隈で食事をしたり,依頼人とキスをしたり,と,えらく多忙に見えたけどなあ。

まあ,最近は逢坂剛の作品の中でも,〈岡坂神策シリーズ〉の比率は減ってきたから,僕らに見えないところで映画を観ていたんだろう。

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さらに,この作品での岡坂神策は,スペイン内戦60周年記念シンポジウムの企画でも,テーマ,人選,人脈で,このジャンルに深く精通していることを示す。



とにかく大きな仕事を2つ抱えていて,驚くほど仕事熱心だ。(ギャラは少なすぎると思うが???)

過去のシリーズキャラクターについては,軽くほのめかされるだけで,登場しないのが残念だ。前はあんなにヒマそうにしていたのに,と一言皮肉を言ってもらいたかった。

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第二次大戦時代の秘密をそれぞれ抱えた2人の男の確執に,岡坂神策は巻き込まれる。当初はゴシップ雑誌の記事掲載に留まっていた応酬も,ついには暴力沙汰になり,さらにスペインからは決定的な証拠の・・・

と,物語は盛り上がっていくのだが,いかんせんテンポが遅い。主人公が抱えている2つの企画についても,細かくディテールを述べるので,それにページが費やされていて,話が進展しないのだ。

おまけに結末は,どうもスッキリしない。ヒネリは効いているが,ハードボイルドとは思えないほどの幕切れだ。

スペイン内戦どころか,第二次世界大戦も遠くなり過ぎて,物語に組み込むのが困難になりつつあるのだろうか?・・・と好意的に解釈してみた。








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Last updated  2011.11.08 22:42:42
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