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カテゴリ: 映画の話
NHKとBBCが共同制作した自然ドキュメンタリー、「プラネットアース」。

昨年放映されたこのシリーズ、毎回夢中になって観ておりました。この番組をもとに、劇場用に新たに編集された映画が本作。

映画は、冬眠から目覚めたホッキョクグマの親子の姿に始まり、水を求めるゾウや、餌を探して長旅をするザトウクジラなどを追いながら、子午線に沿って南下していきます。

たくさんの動物たちはもちろんのこと、砂漠や森や山や草原・・・
圧倒的な大自然のランドスケープが随所に盛り込まれ、まさに“地球規模”の映像美に浸ることが出来ます。

水の分子が、湧きあがる雲、なだれ落ちる滝、広大な海・・・と様々に形を変え、その中で生命を育む様子。
その、有機的な連なりを見ていると、そもそも地球という惑星そのものが“生きている”のだと思えてきました。

TVシリーズの視聴者にとっては、あぁこれ見た見た・・・というシーンも多く出てきますが、やっぱり大きなスクリーンとドルビーサラウンドの音響で体感すると、迫力は倍増!
夜の闇の中で、360℃からライオンの群れに唸られる。そんなステキな疑似体験も出来ます(笑)


そんな、どこまでもどこまでもカメラを引いていくロングショットには、ひれ伏したくなるような畏怖の念を抱かされました。

どこまでも高みに上っていくカメラの視点。
遥か下に生きもの達を見下ろして、それはまるで、神の目線に成り代わったような錯覚を起こさせる。でも、それはあくまでも錯覚、人間は造物主ではないということを忘れるわけにはいかないのです。

見たことのないものを見たい、そういう基本的な好奇心を満足させてくれる映画。
同時に、人の姿の見えない自然の極限の世界にも、人間がもたらした温暖化や環境破壊の影響が及んでいるという事実についても、考えさせられます。

居心地のよい映画館で、外の寒さを気にすることもなく、座ったままで地球を一周できてしまう私たちの生活。文明が生み出したものと壊していくもの・・・立ち止まること、あるいは後戻りをすることは、人間の選択肢にあるのでしょうか。

自分が生きているうちに、野生のホッキョクグマの絶滅をニュースで知ることになるのかもしれない・・・その事実はあまりにも重く、映画の余韻と共に胸に残りました。

【TVシリーズ、私のナンバーワンはやはりこの回。】

プラネットアース episode 8 極地 氷の世界

【ニュルンベルク動物園の白熊の仔がニュースになっています。こちらは先輩格(?)ベルリンのクヌートのぬいぐるみ】
クヌート■シュタイフ社テディベア





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最終更新日  2008.01.15 23:29:09
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