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【Amazonで購入】 【楽天ブックスで購入】“裏切りの世界史”評価:★★★☆☆ 白人の傲慢さ・狡猾さ、そういうのを暴いたところは非常に価値があるしおもしろい。目から鱗の新・世界史だと思う。知らず知らずのうちに、そうとは意識することもなく白人スタンダードが染みついていることに気づかされる。慧眼の書と言えるだろう。ただ、全体としてはこの本の説得力はそう高くはない。というのは、首肯せずにはいられないような素晴らしい論理もありながら、その反面、思わず首をひねってしまうような牽強付会の説もちらほらと散見されるからだ。感情的で論拠が曖昧。日本を愛するがあまり突っ走ってしまったような感じ。そういう箇所がところどころ出てくる。そういう箇所がこの本全体の価値を下げてしまっているように感じる。日本が素晴らしい国で、世界に誇れる国であることに異論はない。ただ、日本を愛するあまりちょっと盲目的に日本を主張しすぎるのはいただけない。日本では英語が通じないことを、遅れていると非難する白人たちに憤慨する気持ちはわかる。私もそう思う。日本に来たら日本語を話せ!と。ただ、だからと言って英語はしょうもない言語で日本語が素晴らしい言語なんだと、英語と比較して優越性を唱えるのにも疑問符がつく。他(英語)を劣ると非難し、自(日本語)を素晴らしいと言ってそれを世界共通語にまで押し上げようなどいう主張は、結局は白人優位主義と通底している。そこに筆者が自家撞着に陥っていることを感じずにはいられない。・・・と、納得できない部分も多くあったが、素晴らしいところもそれと同じくらいにあったので、読んでよかったと思う(o^∇^o)=== 9冊目 読了 === ← ランキング参加中デス♪よろしければポチッとお願いします★
2009年01月29日

【Amazonで購入】 【楽天ブックスで購入】“愚者が出てくる、城寨が見える”評価:★★★☆☆ 長編。--- 梗概 -------------精神を病み入院していたジュリーは、企業家アルトグに雇われ、彼の甥であるペテールの世話係となる。しかし凶悪な4人組のギャングにペテールともども誘拐されてしまう。ふたりはギャングのアジトから命からがら脱出。殺人と破壊の限りを尽くす、逃亡と追跡劇が始まる。 (「BOOK」データベースより)----------------------テンポがいいです。ドキドキしまくりです(≧ω≦)これは私が今まで読んできた逃走ものとはちょいと違いますっ!文章に一切無駄がない。淡々としている。さらさらした砂のような感じです。それなのにあら不思議。いつ殺し屋に追いつかれるかわからない焦燥感・恐怖感、そういうのが臨場感たっぷりで伝わってくるのです(≧∇≦)bなんと言いますか、今までに出会ったことのない文体ヾ(@^▽^@)ノ楽しめました(≧ω≦)b余談ですが、これを読んで寝たら夢の中で殺し屋におっかけられました・・・怖かった( ̄へ ̄|||)=== 8冊目 読了 === ← ランキング参加中デス♪よろしければポチッとお願いします★
2009年01月27日

【Amazonで購入】 【楽天ブックスで購入】“チェーホフを楽しむために”評価:★★★☆☆ 阿刀田さんの名物シリーズ(o^∇^o)最近文庫になってたので即買いしました(≧∇≦)b・・・おかしい・・・。阿刀田さんのこの入門書シリーズはいつもおもしろく、必ずその作品を読みたくなるのに・・・。今回はそんなこともなく、特におもしろくもなく( ̄へ ̄|||)そもそもチェーホフ自体私の好みとは違うのでそれを解説したものもさほど興味も持てず。あと、引用が長い・・・。好みの内容なら引用も楽しく読めるんでしょうが、意味のわからない楽しくない作品を長々と引用されても読むのが苦痛ッス(≧ヘ≦ )このシリーズ初★ハズレでした(´_`。)でもこれも好みによるので、チェーホフが好きな人にはいいかもしれませんね。=== 7冊目 読了 === ← ランキング参加中デス♪よろしければポチッとお願いします★
2009年01月26日

【Amazonで購入】 “「ABC」殺人事件”評価:★★★★☆ ミステリーアンソロジー。全5話。● 有栖川有栖 ● 恩田陸 ● 加納朋子● 貫井徳郎 ● 法月綸太郎すべて書きおろし。なのに有栖川有栖さんの「ABCキラー」はどこかで読んだような・・・。そうだ、「マレー水晶の謎」で読んだんだっ!!ってそんなことはどうでもいいんですが<( ̄∇ ̄)ゞこの中では、貫井徳郎さんの「連鎖する数字」がとってもおもしろかったです!!連続して起こる不可解な死。そこには数字を書いたメモが残されていた。その数字の意味はいったい・・・?これはおもしろいです!!オチが最高です(笑)この作品を読むためだけに買ってもいいんじゃないかというほどお勧めです(≧ω≦)b=== 6冊目 読了 === ← ランキング参加中デス♪よろしければポチッとお願いします★
2009年01月23日

【Amazonで購入】 【楽天ブックスで購入】“エロス - もう一つの過去”評価:★★★★★ 広瀬正小説全集。第三巻。--- 梗概 -------------芸能界に確固たる地位を築いた大歌手、橘百合子。その歌手生活37周年記念リサイタルを前に、ふとしたきっかけで振り返った過去-あの時、もし違う選択をしていたら、どんな人生だったのか?回想はデビュー直前の昭和8年に遡り、歌手になることのなかった「もうひとつの人生」が浮かびあがる。そこで見えてきた意外な真実とは。人生の切なさを温かく包む、パラレル・ワールド小説の傑作。 ----------------------ありえたかもしれないもう一つの人生、途中まで来て消えてしまったもう一つの道。そういうものに対して人はいくばくかの拘泥を、なにほどかの愛惜を感じ続けるのではあるまいか。 (阿刀田高 「黒喜劇」 より) なにがしあわせの原因になり、なにが不幸の原因になるかわからない。人の一生なんて、ちょっとしたことで変ったりするんだよな(阿刀田高 「他人同士」 より) 誰しも一度は考えたことがあるはず。「あの時別の道を選んでいたら、今頃どんなだったろうか?」と。そんな、“ありえたかもしれないもう一つの人生”を描いてみたのがこの作品。すごくおもしろいです!!考えさせられます。人は、もう一つの人生を考えるとき、たいていは選ばなかった道の方が選んだ道よりもよかったのでは?と思いますよね。確かに、そちらの道の方がいまより幸福だったかもしれない。でも反対に、今よりもっと悪い人生だったかもしれない。その可能性は五分五分です。(その「幸福」だって、結局は主観によりますものね。)また、些細な選択でも、それを変えることは他の事象にも少しずつ影響を与え、その影響が波及し、ゆくゆくは大きな世界規模での歴史の変革をももたらすのかもしれない。反対に、阿刀田高さんが「海の挽歌」でこう書かれていたように、個人の生活でも、さまざまな分岐点を通過したあとで、-あのとき、あっちの道へ行っていたら-と、後悔を覚えることも多いけれど、同じ人間のやることなのだから、五年、十年の長さで考えてみれば成功も失敗も同じように遭遇して結局はよく似た道をたどり似たような状況に落ちつく。ちがうだろうか。ベつの道を選んでいても、結局は今とさほど変わらない人生になっていたのかもしれない。さてさて、広瀬さんはどちらのパターンでパラレル・ワールドを描いたのか?それは読んでのお楽しみデス(o^∇^o)とってもおもしろかったです。本当に!!結局、今の人生が一番いいんだと、そう素直に思えることが一番幸せなんだと思います。あの時あぁしていたら・・・とか悔やんでも仕方のないことを悔やんで今を無駄にすることが一番不幸なことですものね。もっと別な生きかたがあったかもしれないが、ここで思案を蒸し返してみても始まらない。なにもかもしっかりと考えて、自分で選んだことなんだ。罌粟つぶほどの後悔もない。(阿刀田高 「真夜中の料理人」 より) と言い切れるといいですね。そのためにも、艱難辛苦を乗り越え、どんなことにも幸せを感じ、自分の力で人生を輝かす人間になりたいものです(≧ω≦)・・・それにしても、広瀬正さんの作品紹介だっちゅーのに、阿刀田さんの作品から引用しすぎですね( ̄へ ̄|||)そこんとこはご寛恕くださいεε(*▼ω▼)ノ=== 5冊目 読了 === ← ランキング参加中デス♪よろしければポチッとお願いします★
2009年01月22日

【Amazonで購入】 【楽天ブックスで購入】“驕れる白人と闘うための日本近代史”評価:★★★★☆ 「言挙げせよ日本」の意味は、多くの日本人が欧米諸国でやっているような、日本の(伝統)文化の紹介、解説などとは全く次元を異にしたものである。氏の言う「言挙げ」とは、「日本の弁明」であり、「言葉による自国の防衛」である。(「訳者まえがき」より) 「松原久子」という明らかに日本人と思しき著者名でありながら、訳者「田中敏」となっていることに違和感を覚える人もいると思う。そこにこの本の最大の特徴がある。原著は、日本人である松原氏がドイツ語で綴り、ドイツで出版したものなのだ。それを逆輸入したのがこの本である。私は、海外で日本の弁明を行ってくれる憂国の士がいることに感激した。 日本国内で真実の歴史を語ることはもちろん必要である。しかし、それと同時に国外にも発信していかねばならない。内外ともに現在まかり通っている歴史の誤謬を正してこそ、真の意味で日本が汚名を返上し名誉を挽回することになるからだ。その意味でもこの本はとても価値の高いものであると思う。内容ももちろん素晴らしい。私は常にフラットな状態で物事を考えたいと思っている。しかし、この本を読むと、フラットだと思っていた自分が、無意識のうちにバイアスかかった考えをしていたことに気づかされる。例えば、世界史の教科書に必ず出てくる「新大陸の発見」という文章。それに違和感も持たず中学・高校と私は過ごしてきた。しかし、これに違和感を抱かないことがすでに「驕れる白人」による洗脳の結果だと著者は指摘する。つまり、「新大陸の発見」というのは、白人の視点にたった歴史である。先住民からみれば、長い間自分たちが住んでいた土地に突然白人が上陸してきたのであってそれは「新大陸の発見」どころか、「白人による侵略」の歴史であるのだ。目から鱗。まさに著者の指摘通りだと思う。他にも白人が自分たちを正当化するために歴史を歪曲した表現がたくさんある。例をあげると枚挙に遑がないのでここでは割愛する。お知りになりたい方は是非読まれることをお勧めする。日本人は明治以降、白人=優秀・正義・文明人であり、反対に有色人種=愚昧・悪・野蛮人だと思い込まされてきた。そして、それがいつの間にか欧米コンプレックスへとつながり、今もその精神は脈々と受け継がれているように感じる。(いわゆる“知識人”と言われる人間は、馬鹿の一つ覚えのように「欧米では○○なのに日本はいまだに××」なんてことを臆面もなく口にしますよね。)知らず知らずに染みついた白人コンプレックス。この根拠もない白人妄信は、いったいいつから、どのように現われたのか?日本人が誇りをなくしたのはいつなのか?著者はその答えを「鎖国時代」に見出す。著者の指摘は正鵠を射ており、目から鱗の連続である。日本人は、もうそろそろ欧米を妄信・崇拝し、日本を卑下するという卑屈な姿勢から脱却してもいいはずだ。そのためにも、こういった本を読み歴史力をつけ、そして海外に行って日本の弁明を行うことが肝要であると思う。日本のことを何も知らないくせに日本に誇りを持てずに根拠のない卑屈さで(欧米と比較し)日本を非難する日本人の何と多いことか。そんな人間に限って海外への憧憬から国外へ行きたがる。そして、そういった日本人は渡航先の国の人々に「日本とはどんな国なのか?」と尋ねられて何も答えられない。間違った日本に関する知識を持つ外国人に対して日本の弁明をすることもできはしない。こんな人間が多くいることによってさらに日本人は世界で馬鹿にされるのである。もっともっと歴史力のある日本人が増えることが重要だ。そうすれば、海外へ行っても日本の弁明ができる人間が特別ではなくなる。そのことが海外での日本の信用・名誉を回復することにもなるし、日本人に誇りを取り戻すことにつながっていくのだと思う。そのためにも私も日々勉強していかねばと決意を新たにした。・・・と絶賛していたくせに★4つなのはなぜか?それは、日中戦争に関する記述で私とは異なる歴史解釈があったから。しかしそれ以外は本当に間然するところのない論文です。お勧め。=== 4冊目 読了 === ← ランキング参加中デス♪よろしければポチッとお願いします★
2009年01月19日

【Amazonで購入】 【楽天ブックスで購入】“冬物語”評価:★★★★☆ シェイクスピア全集。第18巻。--- 梗概 -------------シチリア王レオンティーズは妻のハーマイオニと親友のボヘミア王ポリクシニーズの不義を疑い嫉妬に狂う。しかし侍女ポーライナから王妃の死の知らせが届き、後悔と悲嘆にくれる。時は移り、十六年後一同は再会、驚くべき真実が明かされる。人間の再生と和解をテーマにしたシェイクスピア晩年の代表的ロマンス劇。 (「BOOK」データベースより)----------------------今回は前回までの楽しい♪嬉しい♪ルンタッタ♪な始終明るい恋愛劇とは違い、久々に楽しめました(o^∇^o)レオンティーズは、妻と親友の不義を疑い、それゆえに妻を捕らえ、そしてその時身ごもっていた子供を不義の子と決めつけ殺すよう命じる・・・。ん~嫉妬という感情に翻弄されて冷静な判断ができなくなり、愚かな判断をしてしまうレオンティーズ。これこそ私がシェイクスピアに求めるものです(≧∇≦)bいい!いいっ!!!人間ってのは、時には理性の箍が外れて後で悔むような間違いを犯してしまうものです。おもしろいな~(* ̄∇ ̄*)次回は何かな?楽しみです♪=== 3冊目 読了 === ← ランキング参加中デス♪よろしければポチッとお願いします★
2009年01月17日

【Amazonで購入】 【楽天ブックスで購入】“イソップ寓話集”評価:★★★★★ 寓話集。全471話。去年?一昨年?に買ったままでしたが、ようやく読みました(o^∇^o)いいですねーー。“童話”ではなく“寓話”ってところがミソです!!子供向けではなく、人生の酸いも甘いもある程度知り、きれいごとだけでは生きていけないということを身をもって体験した大人向けの寓話集です。“寓話”だけあって、寓意に富み、思わず頷いてしまったりと、読み応えがあります(≧∇≦)子供向けのきれいごとだらけの童話とは一味違い、人間の良い面だけでなく、嫌な面も臆することなく語られていて、ペシミストの私にも楽しめました(笑)471話と聞くと、ものすごいページ数に思えますが、実際、1話あたり5~6行です。さくさくっと読めちゃう短さですが、人生の機微がぎゅっと詰まってます♪大人にお勧め!!(≧ω≦)b=== 2冊目 読了 === ← ランキング参加中デス♪よろしければポチッとお願いします★
2009年01月16日

【Amazonで購入】 【楽天ブックスで購入】“乃木希典”評価:★★★★☆ お久しぶりですr( ̄_ ̄;)年明けそうそう仕事が忙しく、連日残業で(今年に入って残業のない日がない・・・w( ̄Д ̄;)w)本はぼちぼち読んでますが、更新にまで至りませんで・・・。お仲間のブログ訪問もままならない状態で申し訳ないです( ̄へ ̄|||) ようやくペースが掴めてきたので、これからはもう少し頻繁に(“はんざつ”じゃないですよーーってこのネタもう古いですね(笑))更新していこうと思っております♪閑話休題。人っていうのは、どの角度からみるか、つまり、どういう観点からみるか(男として、父として、夫として、上司として・・・etc)、また、みる人の主観によって(優柔不断と優しいは表裏一体で、どう評価するかは主観によりますよね?)まったく違うものだと思います。だから、一点からだけみてこの人はこういう人間だ!!と決めつけるのは非常に馬鹿げているし、その人物を正確に捉えていることにはならないのです。乃木希典というのは毀誉褒貶激しい人物ではありますが、どちらかと言えば、“誉”より“毀”の印象の方が最近は強いかもしれません。そんな状況で“誉”という観点から乃木を捉えたこの本は非常におもしろかったです。改めて、人というのはみる人、角度によって悪人にも善人にもなりうるのだなーーと感じました。反対に言えば、すべてが悪である人間もすべてが善である人間もいはしないということですよね。至極当然のことですが。新たな乃木希典の一面をみられてとてもよかったです(o^∇^o)=== 1冊目 読了 === ← ランキング参加中デス♪よろしければポチッとお願いします★
2009年01月15日
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