買書とつんどくの日々

買書とつんどくの日々

2009年10月08日
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そしてまず、高天の原に三柱の神が成り出ます。これも、誰かが造ったというわけではありません。「なる」のです。この「成る」という発想こそ「古層」だとみたのは、思想史家の丸山真男でした。丸山は、世界の創世神話を見ると、「つくる」「うむ」「なる」という三つの語り方があって、古事記の神話の場合、「なる」が古層にあり、それは、主体を必要とする「つくる」や「うむ」とはちがうと言います。
(中略)
丸山のいう「なる」は、「柿がなる」などという時のナルと同じです。それは、天と地がはじめて姿を見せた時のさまとも同じだということがわかりますよね。造ったものはいつか壊れるけれども、成るものはつぎつぎに「なる」のだ、「不断に成りゆく世界」だと丸山真男は言っているのです。
(三浦佑之さん「古事記講義」文庫版P30)

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Last updated  2009年10月08日 20時25分34秒
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