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2017年05月28日
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 人生の最後をどこで迎えるかも見通しがつかない。
 ギリギリ自宅で迎えて人生の最後の時間をも家族が自宅で迎えなければいけない時代がもうすぐやってくる。一人暮らしでも、訪問診察や訪問看護、訪問介護だけでなく地域の方々の協力をも求めて自宅で迎えることになる。
 2025年まで、もう8年もない。小澤先生はこの危機感から2000年ころから人生の終末期をどう支えるかという問題に取り組まれ、ELC援助者基礎講座を全国で展開している。医師、看護師、介護者等の資格に関係なくだれでも参加できる。私が参加した二日間でも、夫をみとった家族の方が参加されていた。
 講義をきくだけでは力がつかないと、一コマの講義をきいた後は受講者がその内容を理解、記憶する時間を設けて講義と「聞き役と話し手」になって演習が織り込まれ、あっという間に午前が終わり、午後が終わり。終了時にはくたくた。脳内がぐちゃぐちゃかき回されるようで、いろいろなことが駆け回る。

 二日目はさらに具体的内容が、どんどん進められて、人生の最終段階を迎える人々(本人や家族、親せき)に具体的にどう援助するかを学んでいく。

 講義だけではなく、ロールプレイがあることで自分の実力のほどが良く分かりさらに他の方を見ることができるのでさらに内容がどんどん自分の体内に入っていく感じがした。

 看護の領域では久しく「傾聴」が重視されていて、日常でも「傾聴しましょう」とはよく言われるのだが、つらい話を良く聴くだけでは問題解決にならない。辛い話を聞いたうえで、例えば「そういう大変な体験を貫いてこられたのはどんな支えがありましたか」などという問いかけが重要という。

 実際、ロールプレイでこの問いかけをされてみると、とたんに自分の中のポジティブなリソースが浮かび上がってきてなんだか勇気がわいてくる。小澤先生は困難な体験をすることで「日常の中で今まで気が付かなかったささやかなことが見えてくる」とおっしゃる。確かに、自分の経験でも急性肝炎になったときに、食欲不振で食べられないときに30分も40分もかけてやっと出された病院食の半分を汗をかきながら食べたことを思い出した。食べたいものを何の努力もなく食べられることのありがたさ。おなかの手術をした後ベッドから起き上がるときに手術の傷が痛くておなかをかばいながらやっと起きてトイレに歩くときも一歩一歩歩くだけでおなかの傷が痛み辛かったこと。何の努力もせずに体が動くことのありがたさ。暮らしの中のことをあれこれ考えると、水道水が飲める、街灯がついて夜が怖くないなどなど無数の恩恵があり毎日を暮らせること。今まで生きてこられたことへの感謝。

 生きていることのありがたさに気が付けば、気持ちが穏やかになり体も軽くなってくる。

 そして、誰にでも生きてきた以上「支え」はある。ただ、その支えに気が付いていないだけだ。

 自分の支えに気が付けば、感謝の気持ちがわいてくる。あなたにとって支えはなんでしたか。この問いの意味の深さ。誰の人生にも支え在り、これが私が受講したことの一番の財産になった。

 ただ、この二日間で自分自身が多少は変わり、利用者さんやそのご家族の話がビンビン胸に響いてくる。働いているときには元気なのだけれども、家に帰ってくると妙に疲れて、体の疲れというより脳の疲れという感じで、受講後数日はあまり眠れず、その後は眠っても眠っても眠り足らない。

 2週間が過ぎてやっと疲れをあまり感じなくなったが、夜の眠りは深い。


 受講した感想のもう一つは、小澤先生が傾聴の技法を非常にシンプルに整理したことだと思う。看護師の研修でも傾聴についてあるにはあるが、医師が講師になりロールプレイを繰り返し繰り返しするものは初めてであった。心理職のそれと医療従事者のそれとは、現場を知っているだけに非常に勘所を抑えて現場に有効な技法に絞っていること。

 2週間経過したので、再度テキストとメモしたノートを見直し、再度内容の吟味をしようと思う。






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最終更新日  2017年05月28日 08時03分13秒
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