Perpetual Traveler（時由人）

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February 8, 2006

月次パフォーマンス・チェックの必要性～その2

(7)

テーマ：お金のハナシ(2567)

カテゴリ：資産運用

【バランスシート（B/S）的パフォーマンスチェック】
月次パフォーマンス・チェックの必要性～その1

前回の考察から、損益計算的思考の方々には、
ある「視点」がひとつ不足しているために苦しみが増してしまっていると推測して、
さらに考察してみました。
より気持ちを平静に、ラクに保つために、
「もうひとつの視点」を加えて考えてみてはいかがでしょうか。

すなわち、『バランスシート（B/S）チェック』の視点です。

バランスシート（B/S）の理屈から引用しますと、

既存資産から得た配当金・分配金・家賃収入・「資産の含み益」等が入ります。

「資産の部」には、自己資本から拠出した資金を使って取得した
株式・債券・投資信託・投資用不動産等が入ります。

言い換えれば、「資本/資産」に対する意識。
極言すれば「資産ポートフォリオのバランス・構成比率のチェック」。
これは「資産の時価」で算出する割合からバランスを考慮することが大事です。

日本円建てと、それ以外の通貨建て資産とのバランスを見たり。
ときには、構成比率が下がった資産に対して
資金追加するかどうか検討するための目安ともします。

債券が下がったら（お買い得になったら）追加投資、
外貨が下がったら（お買い得になったら）追加投資、といった具合です。

比率が高まった既存の資産を切り崩して（売って）、他の資産を買う、ということは禁止です。
理由は単純。資金をさらに追加して、「配当原資たる元本を増強する」ためです。
わかりますよネ？

構成比率が高まったからといって、いちいちその資産を売っていては、
将来配当原資になり得る元本が細ってしまい、

そうしますと、そんなにいろいろな種類の資産は持っていない、
既存資産は株式だけだからポートフォリオのバランスチェックなんて不要なんじゃない？
とお考えになる方も出てくるでしょう、
しかし、その際でも、株式の投資先である企業のセクターのバランスを見る必要はありませんか？

小売セクターだけに偏っていませんか？医療セクターだけに偏っていませんか？
ある程度良好なセクターだけれども、時価上昇のせいで著しく比率が高くなっていませんか？
その比率は自分の許容範囲ですか？

なんて調子でチェックするために、
私は「月次パフォーマンスチェック」をかれこれ7年続けています。
『次はどの資産・セクターに資金を振り向けていくか』の検討材料としているんですね。

1ヶ月程度の頻度でこれをやっていると、自分が持っている資産の推移の様子から、
パフォーマンスが世の中のトレンドに遅れているのか、連動しているのかも何となく判ってきます。
トレンドに付いていくか、いかないか、の判断にも使えるというわけですね。
ま、私の場合、トレンドには付いていかないほうを選択することが常ですが･･･

まあ、とにかく、個別の資産や株式銘柄に関しては「買ったらシマイ」が大化けの真髄なのですが、
長期投資だからといって「ポートフォリオ管理まで放置」してはいけません！
ポートフォリオ全体の俯瞰はある程度頻繁に行って、
資金追加でバランスをメンテナンスするために活用してみませんか？

そうそう、このバランスシートの視点が加わると、
『含み益は幻だ！げんなまが現実だ！』という実感もいやというほど判ると思いますよ（笑）
確かに資産は徐々に増えている、しかし手元にカネ（現預金）は無い、ってことが。
（完）

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