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2014.10.17
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カテゴリ: Jリーグ観戦記
監督の文脈(12)

2014年10月12日@等々力スタジアム 16,211人(81%)
ナビスコカップ準決勝2nd-leg

川崎フロンターレ 3-2 ガンバ大阪
【得点者】
前半9分 大久保嘉人(フロンターレ)
前半42分 阿部浩之(ガンバ)
前半45分 阿部浩之(ガンバ)
前半48分 ジェシ(フロンターレ)



「阿部は決めるところで決めきれる力をもっている」(長谷川健太)

「ボールを奪るのではなく、しっかりブロックしろと指示を出したんですが、相手に向かって飛び込んでしまった」(風間八宏)


 10月9日の準決勝ファーストレグで、川崎フロンターレは1-3で敗れている。総得点とアウェイゴール数が優先されるナビスコ杯では、この結果は痛い。できればガンバ大阪の攻撃を無得点に抑え、3点差以上のスコアで勝利を手繰り寄せる必要があった。
 しかし5日の第27節ビッグスワンでもイージーミスを重ね、0-3という似たような点差で新潟をあとにしている。結果、浦和レッズの独走を許してしまい、悪い流れを断ち切れないまま大阪入りしたという経緯があった。そのうえ、代表に得点源のひとりである小林悠を招集され、ケガ上がりの中村憲剛もベンチスタートという悪条件が重なっていた。

 だがこのカードは、殴り合いになることが多い。
 象徴的なのが、次の2試合である。4年前のGW対戦で4-4のドロー、翌年の夏休み猛暑対決でも6-3と、まるで野球なみのスコアを記録している。そのいずれもが万博での結果であり、川崎はこの会場でなかなか勝てることができない。そんな苦手意識を抱えたまま、またもやファーストレグの万博で同じ失意を経験したのだった。
 しかもガンバは、8月23日の第21節から10試合連続負けなしだ。昨季、長谷川健太が監督に就任してから攻守のバランスを取り戻し、1年でJ1に復帰した。今季は序盤こそ躓きが目立ったものの、気候が暖かくなりはじめた時期から試合を重ねるごとに攻撃力を増し、夏場を経たあと、いつのまにかリーグ戦の順位を2位まで押し上げていた。クラブの黄金時代を築いた西野朗を袈裟がけに斬り捨て、指導者経験のない呂比須ワグナーと松波正信体制で失ったクラブの信を、健太ひとりの双肩で救ったかっこうだ。今季のサガン鳥栖の例を引き出すまでもなく、ことほどさように、サッカーにおける指揮官の影響力は大きいということか。
 ただ今回は、尻に火がついた川崎のホームだ。何があっても不思議ではなかった。

 風間フロンターレの特徴といえば、後方からのビルドアップと縦パスへの抜け出しという大汗をかくサッカーだ。しかし彼らが時折り見せる「イージーミスによるボールロスト」は、風間監督が進める「精度の高い」サッカーとは真逆で、それがアルビレックス戦の敗因ともなった。フロンターレには、負のスパイラルに陥る悪癖があるのだ。
 だが早い時間帯での失点を恐れたのか、ガンバは序盤、リスクをかけないサッカーでフロンターレの攻撃を受け止めるだけだった。しかし8分、得点ランキングトップを独走中の嘉人の頭で失点してから、徐々に目覚めはじめる。それを形としてあらわしたのが、ナビスコ杯7試合で1ゴールしかあげていなかった右アタッカー・阿部浩之である。
ガンバは前線で頻繁なポジションチェンジを繰り返し、そこへ不用意に飛び込んでくる選手によってギャップを作ろうとした。そして、そこから生まれたスペースに、遠藤保仁のような視野に長けた選手がボールを放り込む。前半終了間際の3分間だけで、パトリックからのパスを右足で、同じく宇佐美貴史からのボールを左足で決めたのが阿部だった。
ところがこのカード、やはり殴り合いになる。ロスタイムにジェシが頭で押し込んだところで前半終了のホィッスルが鳴る。この同点ゴールによって、後半に向けての仁義なき闘いへの興味が否応なしに高まったのはいうまでもない。

しかしハーフタイムの「慌てることはない。入り方だけに気をつけよう」という健太の言葉が効いたのか、嘉人のゴールで正気と冷静さを取り戻したガンバは、元王者の貫禄を想い出していた。一方もがくフロンターレは18分に山本真希を中村憲剛へ、42分には森谷賢太郎を稲本潤一へと2枚のカードを切って対抗するが、レナトやデカモリシのふたりもガンバの厚い壁を崩せず、16分に森谷が3点目を決めただけで力つきた。

ガンバは、11月8日のナビスコ杯ファイナルでサンフレッチェ広島と対戦する。すでにリーグ戦優勝の目をなくしたサンフレッチェのモチベーションは高い。このゲームもまた、お釣りがくる内容となるだろう。さらにガンバは来月22日のリーグ戦・第32節で、同じ埼玉スタジアムで行なわれる浦和レッズとの試合を控える。はたしてこれが頂上対決となるのか、それとももっと意外な展開が待っているのか、リーグ終盤戦への興味もつきない。

【了】

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最終更新日  2014.10.18 01:31:38
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