『絆結(ばんゆう)』

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ゆうPAPA

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2010.09.24
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カテゴリ: 絆結会




ボイスパフォーマーの徳久ウィリアムさんと

おなじみの数学家の森田真生さんのトークライブです。


DSCF2015.JPG


ウィリアムさんは、ホーメイなどの民族音楽的発声から、

デス声、楽器のような音色もご自身の声帯を自在につかって発声できる

ボイスパフォーマーです。


DSCF2021.JPG


今回は、「声」に着目してお話をお聞きしました。



ウィリアムさんは、年間150本ものライブを開催する傍ら、

声のワークショップを開催されています。



声だけでリードし、参加者の頭のなかに何かを創り上げていきます。

ワークショップでは、声で『森』をつくることもあるそうです。



声だけで「森」?

ちょっと想像が難しいですね。



ウィリアムさんは、低音の声と高音の声を聞かせてくださいました。

低音は、まるで地面に根を張るような、地を想像させる声で、

高音は、木々の葉が風にふかれて、さわさわとそよいでいるような声。


DSCF2023.JPG




ウィリアムさんの声のパフォーマンスに目を閉じて聞き入ると

私の頭のなかに自然や何かを建築させてくれます。

意味のある言葉ではなく、音で創造させる声のパワーに最初から

惹きつけられました。





トークライブは、「声をデザインする」ということからスタート。


DSCF2019.JPG


私たちは、日常生活のなかで、「声の服」を環境にあわせて

無意識のうちに着替えています。

例えば、家族としゃべるときの声、上司に物事を伝えるときの声。



無意識に発している声を自分で意識して考えるとおもしろいと



自分で緊張しているときの声を観察すると、

声の落としどころがみえてくるそうです。

そんな声の落としどころを探すことは身体へのフィードバックに

つながるといいます。



ここで、森田さんから、「情動」と「感情」について教えていただきました。

普段ききなれない「情動」は、脳からの指令より先に反応する部分。

例えば、ドリンクを飲むとき、見るからにやばそうな色、においを

自分自身のセンサーが嗅ぎ取った瞬間、ドキドキしたり、汗がにじみでたり

するもの。

一方、「感情」は出来事に対してわきあがるフィーリング。

恐怖や幸福感などの気持ち。


DSCF2024.JPG



声に感情が表れることは日常を思い浮かべるとわかりますが、

実は「情動」も声に乗っかっていることをお聞きしました。



声に含まれている無意識の部分を意識してみる発想は

おもしろいなと思いました。



声をだしてみると、体調や気分が現れます。

朝イマイチの気分のとき、何気なく発した声が

あまりの低音にびっくりすることがあります。

同じように、とりあえず笑ってみると、

気分が次第に晴れ、明るい気持ちになることもあります。


DSCF2025.JPG



発声せずとも、呼吸で考えるととてもわかりやすいのです。

ゆっくり呼吸をしていると、心拍数もおだやかなスピード。

だから、あわてたり、緊張してドキドキしたりするときほど、

意識してゆっくり間を置いて話をすれば、

その呼吸が身体に伝わり、気持ちにまで通じて、

心が落ち着いてきます。



このように声が、身体、フィーリングに影響があるとしたら、

普段ださない声をだしたり、声量を変えてみたりすることで

何か新しい発見があるかもしれません。

声色だけで、モチベーションがあがることもきっとあるでしょう。

意識して、自分の声をデザインし、その場にあったいい感じの声に

自在に着替えることができたら、気分もかわりそうです。



「声」のデザインを意識することに、とても興味がわいてきました。



そこで、デパートの女性の声って、なんで同じ感じなんだろう?という

話題になりました。

あれは、ある意味完成されたデザインで、「声のユニフォーム」!

私自身も仕事の受付電話で発する声は明らかに変わります。

仕事の電話では、顔が見えない分、平常心かつ朗らかな印象を

相手にもっていただこう、相手を不愉快にさせない声は?と

結構気を使っている女性は多いですね。



声帯を思いのまま使えるウィリアムさんは、

居酒屋のようなガヤガヤした場で、男性の声、女性の声、その声量を

自在に調整しながら、その場に一番通りやすいトーンでオーダーを

試すことがあるそうです。


DSCF2018.JPG


何気ない自分の声ですが、空間に響くその声を聞いてみると、

情動センサーが無意識に働き、感情や感覚への新たな発見につながるかもしれません。




最後に、発声のお話から、発語にシフトし、

森田さんから、ンバカ族の話をお聞きしました。



ンバカ族は、200m先から何かしゃべって近づき、

そのまますれ違ってもしゃべり続けるという不思議な行動をするそうです。

また、一斉に個々人がしゃべりだし、

一斉に黙るという行動もあるとか・・・。

ンバカ族にとって、言葉を発することは、ダンスと同じ意味があるそうです。



私たちの発語文化は、片方がしゃべっていたら、片方が聞くというスタイル。

それを「turn take」というそうです。



せっかくなので、私たちはンバカ族の行動を試して見よう!と、

一斉に誰にいうでもなく、好き勝手な言葉をしばらく発してみました。

とっても難しい・・・。

つい、周りが話している声に耳が傾きます。


DSCF2026.JPG



ンバカ族の文化では発せられる声自体に反応し、ダンスをしている感覚に近いと思うと、

つい意味や、それに込められた気持ちを考える自分が、なんか縛られているなーと思いました。

声で表現されるものが言葉の意味だけに限らない文化を持つ民族、面白いですね。






発する言葉の意味以前の「声」そのものの印象や与える空気感を考える

とっても興味深いトークライブでした。



トークライブ後、陶友の栗毛野さんからのご案内です。

栗毛野さんも、熱く熱く語ってくれました。

ありがとうございます。


DSCF2027.JPG





最後に恒例の写真撮影。

ウィリアムさんの音頭で、みんなとっていい笑顔ですスマイル


DSCF2028.JPG



ウィリアムさん、森田さん、ありがとうございました。






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Last updated  2010.09.26 22:30:56
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スーパームーン@ Re:『ありがとう』は、人を幸せにする。(04/20) 嬉しく読ませていただきました。 ありがと…
MIKI@ Re:数学の演奏会【第三章】 ~ わたしの輪郭、世界の輪郭 ~(04/16) 溝口さんのレポート、かなり素晴らしいで…
ゆうPAPA @ Re:後山泰一さん小柳俊郎さんのトーク(03/12) musamejiこと鮫島宗哉さん samaへ ----- …
musamejiこと鮫島宗哉 @ 後山泰一さん小柳俊郎さんのトーク こんばんは 鮫島宗哉です。 一昨日の…
はるの花道@ Re:9月絆結会(09/11) お疲れ様でした(^◇^) 私の方も勉強に…

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