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これがあなたのターニングポイントになる [ 野口健 ] もうここで書くことは無いと思って放置していたんだけど、 あまりの衝撃に、どうしても整理しなくてはいけなくなって、 そうしたら、ここの他に書くところは思いつかなかったので、 本当に本当に久しぶりに、ここで書くことにする。 『これがあなたのターニングポイントになる』 という本を読んでいる。 私が衝撃を受けたのは、『幼児決断』というキーワードだ。 幼少期の強烈な体験の中で、子どもは生き延びるために決断を下す。 それは、アダルトチルドレンから回復するための井戸掘りの中でも 何度も読んで掘り出して知ってきたことだけど、まだ、あった。 私は、まだ幼稚園の年中組くらいの小さいころに、母にペットを殺されている。 大事に大事に水槽の中で育てていた、小さな魚だ。 それを有無を言わさず、日向の乾いた地面にぶちまけられ、 地面に張り付いた小さな魚を拾うことも出来ず、私は大泣きに泣いた。 (母のために追記するけれど、私が魚だと信じていたソレは実はボウフラだった) AC回復のための井戸掘りの中で、私の中でずっと泣いていた小さな子どもは癒された。 それまで、この事件を思い出すたびに私の中で泣きじゃくっていた子どもは昇華され、 こうして思い出しても悲しくて泣いている私の中の小さな子どもは出てこない。 だから、私はそこで満足していた。 だけど。 まだ、続きがあった。 私はそこで、後の人生に通じる幼児決断をしている。 「大事なものは(大切なものは、好きなものは)、 身近な他人に(特にお母さんに) 絶対に知られてはいけない。 知られると、殺される(壊される。失う)」 さらに、小学校に入る直前ぐらいで、 この決断を強固にする事件が発生する。 私が大事にしていたハンドバックを捨てられる、という事件だ。 小さな赤いハンドバックで、表に確かキャンディキャンデイだったか、 金髪の女の子がプリントされた小さな子供用のものだ。 しばらくそれを使っていなかったために、不要だと判断した母が、 有無を言わさず、焼却炉に放り込んだ。 この事件も、既に井戸掘りの中で昇華しているから、今更嘆くものではないけれど、 焼却炉に放り込まれたハンドバックを探して、狂ったように家中を探し回った挙句、 「いい加減にしなさい!」と怒鳴りつけられた私は、前述の幼児決断を強くする。 「大事なものは、母に捨てられる」 そこから、私は、大事なものは隠さなくてはならない、 という強固な信念を持つ。 中学時代に、大切なものを守るために、カムフラージュする、ということも覚えた。 面白おかしくどうでも良いことを語ることで、本当に大事なものを隠した。 「大事なものを守るために欺くべきは、身内」 という、幼児決断から一歩進んだ信念をここで、私は培う。 初めての彼氏の存在も、隠した。 小説家になりたい、という夢も隠した。 二次元に嵌りこんで描いた漫画も、隠した。 X-JAPANを始め、黒っぽいバンドを好きになったことも、隠した。 本当に大事な友人の存在も、隠した。 隠したとは言っても、中学生を持つ親になった今にして思えば、 ダダ漏れてただろうってたことは容易に想像がつくけれど。 それでも。 私は 「大事なものは(大切なものは、好きなものは)、 身近な他人に(特にお母さんに) 絶対に知られてはいけない。 知られると、殺される(壊される。失う)」 という、幼少期に下した決断を 「大事なものは、母(身近な人)に捨てられる」 とさらに強くし 「大事なものを守るために欺くべきは、身内」 と進めていく。 今も、この考え方は、根本的に私の根底にある。 今も、旦那にさえ好きなもののことを言うのに、すごく抵抗がある。 旦那は私の好きなものを、否定しない。 それを知っていても、言えない。 それを私は『今まで散々、母に否定されてきた心の傷のせい』だと思っていたけど、 『大事なものは隠せ!』という幼児決断の結果だと、知った。 すごい、衝撃だった。 そして、読み進む中で、もう一つ知った。 『とにかく隠せ!』という幼児決断の延長と矛盾するけれど、 私が何より欲しいのは「受け入れてくれる」存在。 『何がほしいんですか? あなたは何がほしいんですか。』 という問いに、強烈にこれしか思い浮かばなかった……。 私は何よりも、「受け入れられる」ことを欲している。 もしかしたら、私は前からこのことを知っていたのかもしれないけど。 ていうか、無意識の中でずっと思っていたんだろうけれど。 ていうか、ずっと信念として持ってたから今の私になってるんだろうけど。 いざ、目の前につきつけられると、すごい衝撃で。 なかなか心の整理がつかない。 どうやってこれと向き合えばいいのか。 これを乗り越えた先に、何かあるはずなんだけど。 今はまだ、混乱状態。
2016.08.21
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先日の宮島旅行で得たインスピレーションをUP神の宮の島
2014.09.25
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【新品】【書籍・コミック 小説・エッセイ】女子大生会計士の事件簿お……面白い!保育士も人事もやったけど、私の経歴の主たるものは経理なので、ワカルワカルー!なところが多くて面白い。時折、仕訳伝票だとか会計システムについてだとかの注釈が欄外に入れられるのも面白くてね。巻末には会計用語集とかもついてて、隅々まで楽しめる。この作者ってば、すごーい!!!と思ったら、著者は公認会計士なんだそうな。しかも中央青山監査法人って、めっちゃ大手じゃん……。(独立したっぽいので、元、だけど)まあ、物の描き方みたいな意味では、物足りない部分もあるんだけど、地味な会計・経理の世界でこんな小説が出来るんだ!という意味では、本当に目からウロコ。ミステリーって、人が死んでナンボみたいなところがあるじゃない?朝7時から殺人事件をさわやかに放送してくれる『名探偵コナン』とかね。なのに、この小説では人が死なないミステリーが成立してる!人が死なないミステリーなのに面白い!なんじゃこりゃーーーーー!!!!!って感じでした。未収入金と未払金が小説になるなんて、思わないでしょ?!債務保証とかって聞いただけで難しそうなのに、すっごく分かり易くネタになってる。お……面白い!!!が、経理知識のない人にも面白いのかどうかは不明。作者はこの本をキッカケに会計に興味を持ってくれたらいいな、と思ってるらしいですが……。ほんっと何でもネタになるんだねえ、と思った1冊。まだまだ続巻があるみたい。今のところ、3巻まで制覇。
2014.06.24
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ドキドキBLストーリー! 【全巻セット】生徒会長に忠告 (1-7巻 続巻)/門地かおり/送料無料【古本】【漫画】【中古】afbハマりました。がっつりハマりました。この歳になって、BL漫画にハマるとは思いもしませんでした。もうね、ハマりすぎて世の中がピンク色です。ピンク色?いえ、桃色です。いやー、とにかく色っぽいの一言に尽きる。たまに、その手(どの手?)の位置はおかしいだろ!!ってツッコミ入れたくなるようなコマもたまにありますが、何しろ、切なくて、かわいくて、えろくて、たまりません。ええなあ、私もこんなえっちしたいなー……。とか思います。何より発見だったのは、自分が思いの外えろかった、という事実でしょうか。もう半分以上枯れてるつもりだったので忘れてましたが、そういえばここの過去記事でも色々桃色がかった悩みを書いたんでした。そういえば書き散らした創作文も、微妙な桃色ぐあい。。。過去の色々な所業を思い出して、いまさらながらに納得したのでございます。それにしても、最近は便利なんだねー。2巻だけは店頭で紙ベースの書籍を買ったんだけど、本棚を探すのも、レジに持っていくのも、死ぬほど恥ずかしくて、「これは何のプレイだ!?」と自己SM状態に陥ったので、以後、諦めて初の電子書籍お買い上げ……。電子書籍はPC立ち上げないと読めないのは不便極まりないけど、男×男に免疫が無い旦那ちゃんのこととか、これから思春期&第二次性長期に入ってく子どものこととか考えると、どこに保管するかも悩ましい限りなので、これがベストなのかなー。
2014.06.18
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【送料無料】何かを書きたいあなたへ [ 内藤みか ]私の小さいころの夢は、学校の先生になることだった。その夢は、小さいころから母に強く刷り込まれたものでもあったので、どこまでが母の夢で、どこまでが私の夢だったのかも分からないが、とにかく、物心ついたときには「大きくなったら学校の先生になりたい」言っていて、それは大学で教育実習に行くまで続いた。結局、学校の先生にはならずにここまで来たわけだけど、実は、同じくらい小さなころから抱えている夢、というのはいくつかあって、25歳くらいまでに結婚する打とか、相手は酒飲みが良いとか、子どもは3人欲しいとか、割とどーでも良いことも結構あるんだけど、人に言えないままに抱えてきたものってのもあって。その一つが、小説家になること、なんです。その一つが、というより、時間とお金では叶えられない、唯一の夢、に近いかな。せっかくプータロー生活に入ったので、挑戦する前に諦めた(つまり、何もしてない)夢のために、その周辺的な本を読み始めました。その中の一冊が、この『何かを書きたいあなたへ』。今までこの手の本を読んでこなかったこともあって、面白い!もっと早く読めばよかったと思う。特に・日記・メール・作文・ブログ・エッセイ・小説・携帯小説・官能小説の8カテに分けて、その違いについて書かれているのは分かり易く、なるほど、という感じ。さて、私が書きたいのは何なのか。さて、私が書けるのは何なのか。
2014.06.17
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長いこと放置していましたが、引っ越すことにしました。……と言って、fc2に別館を開いたんですが、やっぱり楽天がいいので、またもや別棟を建てました。小説(という程のものではないけど)も書いていきたいし、読書メモも増やしていきたいし、と思うとfc2では物足りなかった……。私の井戸掘りはもう終わってしまったので、もうここに書くことは無いのかもしれません。でも、まだここを削除するだけの思い切りもつかないし、第一、ここで得たたくさんの繋がりを無くしてしまいたくない……この窓の向こうにいる忙しい人に、いつか時間が出来たときにでも、ふっと私の新居に来てもらえたらうれしい。そんな思いもあるので、まだまだこちらは残したままにしておきます。もし、新居に興味を持ってもらえたなら、来てみてください。長い間、ありがとうございました。たすく新居:ぐーたらキッチン
2013.04.24
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えらい久しぶりに更新。ケータイを水没させたのを機にスマホに変えたんで、ちまちま閲覧はしてたんだけど、スマホというヤツがどうにも入力が難しく、更新に向かないので、ついつい放置でした。相変わらず色々悩みながらも、保育士してます。さて。そんな私に一大事。若い頃に登録したきりの、骨髄バンクから適合通知が来ました。若い頃ったって、一体どれくらい前なんだかも、既に覚えてないくらいの大昔でして、年に一度くらい広報誌が届く他には、何も音沙汰ないので、半ば意識からも落ちかげん。まさかドナー候補になる日が来るとも思ってなくて、まさに晴天の霹靂。まさに右往左往の真っ最中。家族に相談したら、家族まで右往左往。明日は職場に相談するので、きっと職場も右往左往Σ(゚д゚lll)でも、折角のご縁なので無下にはしたくない。まだまだ書きたいけど、スマホくんがいうこと聞かず、こんだけで三十分とかかかりやがるので、イライラするので、やめ。また今度。
2012.09.09
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事務員に戻りたい……
2012.06.04
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【中古】文庫 源氏物語 千年の謎【after0307】【10P09Mar12】【画】【中古】afb源氏物語は今も好き。大学を卒業してからは、1回しか読み直してないし、それだって田辺聖子訳を斜め読みした程度だから、ちゃんと読んだとは言えないんだけど、それでも好きだ。今、NHKの大河ドラマで平清盛をやっていて、平安の気配を感じられるのが嬉しくてたまらない。あのドラマには色々言いたいことがないわけじゃないけど、毎週楽しみに、欠かさず見てます。そんな平安を身近に感じだした矢先、久しぶりに書店で衝動買いした文庫本。考えてみれば、継続して買ってるシリーズものと浅田次郎以外で新品の本を買ったこと自体が久しぶり。なので、どっきどきしながら頁を繰ったのよ。糞。でした。どこがどうというか、もう、何なんですかこれ。どうせこんな設定するんなら、思っきしカルーく書いてラノベにしてください。そしたらもっとお気楽極楽に楽しんで読んだのに。源氏の世界、壊しまくり。ちゃんと歴史の勉強してんのか!?ちゃんと源氏読んだのか!??題材を源氏と一条帝御代にとるなら、その位の誠意は見せろ!と、言いたい。文章もたまに破綻してるんですよ。どこがどうって、付箋貼りながら読んだわけではないので、今更拾い上げたり出来ないけども、読みにくい。ああもう、久しぶりのまともな読書だと思ったのに、思いっきりハズしてしまって残念です。
2012.03.12
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というほどのことは書けませんが、元気です。PCの電源を入れると、動画を見せろと横から煩いので、ついつい億劫で遠ざかっておりました。あれやこれやと書きたいことは山ほどあるのですが、どれもこれも仕事に関わってしまう気がして、仕事に関わることは差しさわりが多くて書けないので、要するに、元気ですとしか、書けない次第。この日記、さらに続ける意味あるんかなー、と疑問に思ったりしないわけではないんだけど、私にとって貴重な過去がたくさんあるので、続けないにしても、削除はしないつもり。私が私であることが出来るようになった、原点なので。つか。井戸掘りの過去もだけど、読書メモも捨てづらい(笑そのうち、読書ブログに移行するかもしれない、と思いながら、読書ペースも降下中。本読まないとしんどいんだよー。本好きが本を読めないって、ほんっと辛いんだよー。本屋行きたいよー。大人買いしたいよー。これでは近況というほどのことも書いてないですが、あまりにも管理画面が変わってしまって、何が何やら分からないながらに使ってみたくてたまらないので、無駄に投稿ボタンクリックしまーす!
2012.03.12
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前記事続きというわけで、色々簡単な記事を拾い読みしてるんだけど。ネットで簡単に書かれてる範囲内では、あんま当てはまらんなー……。不測の事態にやたら強いし。タロウとハナコの一番の違いは、ハナコは完璧主義で、間違いってものをしない。タロウはアバウトで、間違えた後の対応が上手。なのよね。うーん……。ちゃんとした本を読んだわけじゃないからアレだけども、違うっぽい。私が今回、タロウのアスペルガーを疑ったのは、タロウへの対応に苦慮してる、というのが原点。前記事に書いたとおり、本当にタロウは自分の生活をコントロール出来てない。学校に出かける時間が迫っていても、ボケボケしていたり。就寝時間が迫っていても、宿題に手がつけてなかったり。もちろん、早くしろ!の言葉は、百回くらいかけてる。後ろに「!」の数もだんだん増えていく。「いい加減にしろ!」の言葉もつく。私だけじゃなく、大人が皆、イライラとしながら声をかけるのに、全く気にするそぶりもなく、マイペース。どうすれば、ヤツに言葉が届くのか。どうすれば、ヤツは自分の生活をコントロール出来るのか。もし、その理由が「障害」にあるんだとしたら、周りがぎゃんぎゃん吠えたてても無駄、というか逆効果だよね、と。あー……まだまだ書こうと思ったんだけど、チビが起きて来たので、続きはまた今度。
2012.01.03
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何となく、だけど。タロウってアスペルガーっぽい?と思うことがある。宿題や身支度や片付けが出来なくて、何度言っても言葉が入っていかなくて、行動が制御出来てないんじゃないか、と思う。前後の流れに全く関係なく、私の様子にも関係なく、「あのね、教えてあげようか、 ○○は●●なんよ」と、マニアックな知識ネタを披露したりする。妹の玩具と自分の玩具の区別がつかない。妹の物を勝手に取り出して遊んで、自分のだと言い張って、妹が泣いて訴えても気にしない。本はよく読むし、計算も出来るし、勉強は出来るみたいなんだけど。そういえば、小さい頃から絶対に「ごめんね」が言えなくて、友達と喧嘩になっても終息させるのが難しかった。今まで、タロウのそういう困ったところを、全部私の育て方が悪かった、という面でしかとらえて来なかった。自分で自分の行動をコントロールできないのは、小さい頃に手を出し過ぎたせい。妹を泣かせてしまうのは、妹に手をかけ過ぎて寂しい思いをさせたせい。謝れないのは、理不尽に手を挙げて来たせい。私の育て方が間違ってなかったとは言わない。手をかけ過ぎたのも、下の子に目がむきがちだったのも、理不尽に叩いてきたのも、私の間違いだったと思う。けど……それが全てじゃないんじゃないか、と思ったり。もちろん、今年4年生になるから、難しい年頃でもあって、年齢的にそういう時期である可能性も否定できないし、男の子って程度の差はあれ、そういうものかもしれないんだけど。私は、タロウの行動でイライラさせられることがとても多くて、(もんすごくマイペースちゃんだし)ぽんぽんと傷つける言葉を投げつけている。前はそういう、言葉にもすごく気をつけていたんだけれど、最近は意識が低下したというか、鈍化したというか、ヘラヘラとタロウが気にした風もなく笑うもんだから、こっちも「どこまで言えば通じるんだ!!」みたいな苛立ちもあって、いっそ気にならなくなっちゃってたんだけど。ちょっと考えてみたくなった。それって、無駄に傷つけてるだけなんじゃないか、って。何にしても、私の知識が足りてないから、ちょっと色々、本を読もうかな。
2012.01.03
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【送料無料】つばさよつばさJAL機内誌に掲載された浅田次郎のエッセイを収録したもの。よって、題材は「旅」に限定されている。先に読んだ『カッシーノ!』と重じ旅について書いたものもあり、同じ旅を切り口を変えて読めばこんな風になるのかと面白い。『カッシーノ!』は賭博をやらない者にも読める書にはなっているけれど、それでも世界のカジノを紹介するという目的をもって書かれている以上、賭け事に興味がない身には分かりづらいところもあったのに対し、同じ旅について書かれていても、この『つばさよつばさ』の方は純粋に面白い。私がイメージする浅田次郎の文章にも近いのだろう、読んでいてとても気持ちが良かった。でも、それ以上に羨ましかった。私は家庭をもって以来、旅らしい旅をしていない。……と言えば、家族から顰蹙を買うだろうが、私の実感としてはそうだ。結婚以来、家族旅行をしなかった年は今年一年限りだし、なんだかんだと近場なりに出かけてはいるのだけれど、それは私の中で「家族旅行」ではあっても「旅」ではない。旅は気ままに、非日常を味わうものだと思う。夫や子どもという「日常」を引っ提げて旅行に出たところで、旅とは言い難い。独身時代、一人で気ままな旅を幾度かしたはずだか、それはもう遠い過去になっていて、本当にあったことなのかどうかも、記憶に危うい。いずれ子どもが大きくなれば、また気ままな旅をする機会も得よう。その頃には、子どもがうるさいくらいに纏わりつく今の生活を懐かしくも感じるだろう。でも、今は気ままな旅をしていた過去の自分も、それを実行できる身分にある浅田次郎も、いつか実行できるかもしれない未来の自分も、遠く、羨ましい存在だ。末子が午睡から起きて来たので、メモを終わる。
2011.12.18
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【送料無料】カッシーノ!久しぶりに本を読んだ。7月に再度就職して以来、仕事がらみの本以外読む間もなく、かろうじて『ワンピース(←面白かった!)』を63巻まで一気に制覇して、読書欲を誤魔化していたのだけれども、やはり仕事のために読む実用書や漫画とは違う。娯楽で読む活字は良い。とはいえ、細切れの読書時間しか確保できないことに変わりはなく、たかが文庫本1冊に1月位かかった。私にしては、信じられないくらい遅いペースだ。この『カッシーノ!』は、ギャンブル好きな小説家である浅田次郎が、世界のカジノを巡るという旅行記だ。浅田次郎の小説にも、ラスベガスのカジノを舞台にした『オー・マイ・ガー!』があったりして、作者の賭け事好きは知っていたのだけれども、競馬も知らない私には、なかなか馴染みにくい題材だ。でも、さすがというか、賭け事についてだけ書かれているわけではなく、賭け事、カジノを通して世界を見ている書になっていて、歴史や民族性を考える面白い書だと思う。研究者がこの本を読んだなら、どのように解答されるかも気になるところだが、小説家らしく奔放に想像されているのは本当に面白い。また、趣味を同じくするカメラマンによる写真も多数掲載されていて、こちらもまたおもしろいのだが、私は浅田次郎ファンなので、やはり文章の方が面白い。この本では一貫して、日本人は遊ばない、遊びを知らない、と書かれている。私は保育士という職について、私自身の器の小ささを痛感しているけれど、それはまさに「遊び」を知らないことに直結していると思う。生真面目に頑張ることはできるけれど、心を遊ばせ、自由に振舞うことが、とても難しい。私は保育士という仕事に就いてしまったから、余計に「遊び」を知らないことの罪悪を感じるけれども、私一人のことではなく、国民性としてそうなのだと浅田次郎は言う。この本は、「遊べよ、日本人。」と締めくくられる。遊びは人を豊かにする。遊びは人生を豊かにする。物質的な豊かさと、精神的な豊かさは別物だ。
2011.12.18
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随分長いこと記事を書かずに居て、やっとこPCの前に座る気分になれたのが、今日。今年は、7月20日から8月31日まで母が入院してました。股関節の軟骨が擦り減ったとかで、歩行が困難になっていた母が、やっと人工股関節にする手術を受けることができて、手術とそれに続くリハビリのために、夏休み中、不在。もんすごーく、大変だった!!!!特にごはんが!!!!とはいえ、じいちゃんが一緒に居てくれたので、麺をゆでるとか、ドンブリに乗せる、とかしてくれたので、世間一般の共働き家庭より断然楽をさせてもらってるとは思うんだけど。それでも、朝7時出勤の時には、6時半には家を出なくてはならなくて、それまでに朝食も昼食も準備して、自分の身支度をしたうえで子どもを起こしてラジオ体操に追い出して……となると大変だったのよ。目ざまし時計無しで5時過ぎに起きようと思うと、夜更かしもする気にならず……就寝前にPCに触ると眠れなくなっちゃうから、敬遠してました。でも!!!9月1日にやっと退院してきてくれて、待ち望んだ学校も(給食も!)始まって、やっと普段の生活に戻りました。これからは、週末ぐらいはPCの前に座りたいな、と思います。そんなわけで、やっとPCの前に座れた今日。敬遠していた間に読んだ本の備忘録をUPしておこうと思ったのに、半分以上が借りた本で既に手元にないという!!!ああもう、残念でなりません。やっぱり本は買って読むに限る!!!節約ハウツーで戒められてても、やっぱり本は買うものだ!!!そこはもう、価値観の違いだと割り切るしか!!!なのに……置く場所が……新居に壁一面本棚を作ったのですが、思いのほか狭い壁だった……。いやまだ出来あがってないので、その場所が確保されてるだけなんですが、既存の本が入りきるかどうかも怪しい。どーすんだよ!!!!家のことは旦那ちゃんが書いているので、ここでは書くまいと思いますが、リビングが狭かったとか、子ども部屋が広かったとか、そんな思い違いが色々あります。どーすんだよ、ほんと。
2011.09.03
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【送料無料選択可!】貯金生活宣言 正しいお金の使い方編 (年収200万円からの) (単行本・ムック) / 横山 光昭 著4月から6月までの無職期間で、蓄えを食い潰した。子どもの手当の政策にはあんまり賛同してなかった私だけど、今年ばかりは本当に助かった。という経験で、貯蓄の大切さを身をもって知った。今も非正規で働いているし、旦那ちゃんの会社だって、このご時世、何があるか分からない。分不相応とも思えるローンを背負い込んでしまったこともあって、家計を何とかしたい、と思っている私。この人の本、なんだかよく見る気がするよなー、と公民館で借りて来た。既に返却してしまって手元にないのだけれど、古本屋でもときどき見かける人なので、そのうち買えると思う。でも、既に手元にないから、本当にこの本だったかどうか不明。なんかもっと、緑色だった気がするんだけどなー……。違ってたらゴメンナサイ。でも、著者は合ってるから、主義は似てると思う。たぶん。投資関連の本を何冊か読んで(っつっても、2冊?3冊?)、楽天にアカウントも取ってみたけれど、いざ始めようと思ったら、投資って先立つものが無くっちゃ出来ないのね、ということに気づいた。というわけで、まずはそこからなんだけど。前に読んだ投資本より良かったと思う。つか、今の私に合ってると思う。まずは、目的と期間をしっかり設定すること。なんとなーく貯めなくちゃ、とは思ってたけど、何故貯めなくちゃならないのかって意識付けが出来てなかったし、目的がぼやけてるから方法もぼやけてる。ま、単にドンブリ勘定な性格もあるんだけど。お金を使う際に、投資なのか、消費なのか、浪費なのか、という意識を持って常にあたること。これは、本当にいいなと思った。というわけで。私は。現金の貯蓄をもって、今後の(あるかもしれない)無給の不安に備えたい。先立つ現金を得て、投資をしたい。ネッ友に会いに行きたい。という目的をもって、倹約に励みます。がんばろ。にほんブログ村
2011.09.03
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【送料無料】誰かボクに、食べものちょうだい職場で借りた本。読了後すぐに書けなかったので、かなり記憶が希薄になっている上に、既に返却してしまって手元に本がない。しかも、似たような傾向(貧困を扱った本。題名既に忘却)の本をほぼ同時に読み上げたため、記憶がまぜこぜになっている。こんな状態で書くのは、とても辛いのだが……書いておく。子どもの貧困を扱った書。労働者派遣法の改正(改悪?)、不況、構造改革、と色々な要因が積み重なった結果、貧富の格差が大きくなっている。一億総中流、と言われた時代もあったはずなのだが、今は勝ち組と負け組の両極端に分かれてしまい、貧富の差が大きい。親の貧困は、即、子どもの貧困に繋がっていく。『誰かボクに食べものちょうだい』という掲題は、それらのケースの中で、実際に子どもが発していた言葉らしい。家庭が家庭として機能せず、家庭で食事を摂れないでいた子どもが、夏休みになったために給食で飢えをしのぐことができなくなり、路頭でこのように言っていたのだとか。こういうケースが、多々ある。事例の中の一つは、私が勤務する保育園でのことだったようで、(その時には私はまだ就職していなかったので、詳細も真偽も不明だけど)決して他人事ではないということが感じられる。なのに、一方ではそれらを全く知らない(知識としても知らない)人がいる、という日本社会のこの現実。子どもの貧困は、子どもの未来を暗くする。私たちはそれにどう関わっていけばいいのか。何ができるのか。にほんブログ村
2011.09.03
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【送料無料】夕映え天使浅田次郎の短編集。読み終えたのが結構前なので、思い返して書くことが難しい。しかも、読んでいた時期がちょうど働き始めた頃なので、細切れ時間でとびとびに読んでいて……のめりこんで読めてないの。でも、久々の浅田次郎で、すっごく嬉しかった。やっぱり浅田次郎が好きだ。と思ったことは覚えてる。掲題の『夕映え天使』はウマイ、と思った。けど、それよりも深く印象に残っているのが『特別な一日』。1999年が近づいた頃、世紀末思想と言うか、地球の滅亡を題材にとった映画がいくつかあったと思う。って言っても、『アルマゲドン』しか思い出せないけど。(『アルマゲドン』は前彼との糞な思い出があるので、すぐに出てくるw)【中古】 アルマゲドン (竹書房文庫)そういう映画の中では、主人公とその周辺の人たちだけは地球最後の一日を、特別な一日として過ごしてるけど、地球最後の一日を普通の日として過ごしてる人たちの上に立ってるわけだよなー、ということを今更に思ったわけです。もし、今月末日に地球が滅亡するってことが分かったとしたら、その最後の一日をおしゃれなレストランでディナーでも、と思うかもしれない。でも、おしゃれなレストランでディナーと洒落込むには、おしゃれなレストランをいつも通り運営しているスタッフがいなくちゃならない。電力会社の人たちがいつもどおりに電力を供給してなくちゃならない。そういう視点って欠けてたなー、と思って。いつか必ず、地球最後の一日ってのがやってくる。私が生きてる間じゃなくても、いつかかならず来る。その時ってどうなってるんだろうって、何日も考えた。じーんと後を引いたのが、この『特別な一日』だった。そのほかはあまり印象に残っていない。あーでも、小説読みたーい!!!!仕事に復帰してから読書ペース落ちちゃって、すっごく辛い!本が読みたいよう!にほんブログ村
2011.09.03
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【送料無料選択可!】こどもの歯を「治療・矯正」する前に (ジャパンマシニスト育児新書) (単行本・ムック) / 内野博行/著タロウの歯がガタガタです。学校の歯科健診でも歯並びを指摘されてるけど、歯科医じゃなくたってタロウの歯並びの悪さは指摘できる。ほんっとにガタガタ。なのでこの夏休みに歯科矯正をスタートさせようと思ってたのに、8月にこの本と出会ってしまって、どうせならこの本を読了してからスタートしようと思ったら、夏休みも終わってしまった……ちーん……すまぬ、タロウ。結論から言えば、あまりに歯並びが酷いタロウには、やっぱり歯科矯正が必要だと思う。けど、この本を先に読んで良かったと思う。元来、日本人は歯の割に顎が小さくて、欧米人に比べて歯並びが悪いんだそう。だから、どんなに食生活に気をつけても、完璧な歯並びって難しいんだそうな。で、自己防衛的に八重歯が勝手にできることで、何とかかんとかしてたんだそうな。ところが、その八重歯が欧米人から見ると吸血鬼っぽくて、コワイ。そう言われちゃうと、欧米の美的感覚を取り入れた生活をしてる日本人としては、はみ出た八重歯を何とか美しく並ばせねばならないわけで。しかも「欧米ではとっても一般的なことなんですよー」とか言われちゃうと、アングロサクソンに劣等感を持ってる日本人は、矯正するっきゃないっしょー。(実際は骨格が違うので、欧米人よりとても難しいらしい)とかいうことらしい。歯並びが悪いとうまく物を噛めないから、って歯科医に説明されるけど、私は矯正経験者としてとても疑問を感じていたのよね。だって、歯並びが悪い時だって私は咀嚼に苦労しなかったもの。やっぱり私の疑問は正しかったらしくて、歯並びが悪いなら悪いなりに工夫をして、本人がちゃんと咀嚼するもんらしい。タロウもちゃんと噛んでるしね。つまり、歯科矯正は殆ど「見た目」のためにされてる、と。見た目以外の実益を殆ど満たさない、と。それから、虫歯治療。適切な食生活を送っていれば、虫歯は自然治癒するんだそうな。なのに、歯医者では過剰医療がまかり通ってて、幼児を押さえつけて治療することもあって、死亡事故も起きてるらしい。怖ッ!!!歯磨きもあんまり意味がないんだそうな。実際、著者は朝ご飯の前に磨くらしく、食後3分以内に3分間は嘘っぱちらしい。……これを読んだ途端、ジロウに歯磨きさせる気が失せました。これには歯ブラシメーカーの思惑が見え隠れするわけだけど、歯磨き粉に謳われている「フッ素配合」にも、疑問符が付く。1歳半検診で塗布されたり、以降半年に1度の塗布を推奨されたりするけど、フッ素はあまり体に良いものじゃないのよね。塗布されるフッ素は、飲み込まないという前提に立って高濃度らしいんだけど、口の中に塗布されて、飲み込まないわけがない。しかも、そこまでリスキーなのに、ほんのちょびっと歯をつよくするだけらしい、つまり、百害あって一利なし、とは言わないけれど、天秤にかければ、リスクを負ってまでするほどのもんじゃないよねー、という。つわけで、ジロウのフッ素塗布に行く気も失せました。で。なんでそこまで色々歯医者が頑張っているのかというと、そもそも、歯医者が過剰にあるからなんだそうな。私たちが子どもの頃(よりもちょっと前)はすっごく虫歯が多くて、危機を感じた政府が、歯医者をたくさん作る方針を採ったんだそう。で、コンビニよりもたくさんの歯医者が出来たんだけど、国民の意識が改善されて、酷い虫歯自体が減ってきたために、少ない軽度の患者を歯医者が奪い合ってる状況らしい。そこには医療制度の問題もあって(点数による報酬制)、歯科医の経営がひっ迫してることも、関係してる。そんなわけで、必要のない危険な医療をいつの間にか(知らないうちに)施されてる、ということが往々にありうるのが歯科の世界、ということを指摘した、コワイ本でした。にほんブログ村
2011.09.03
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【送料無料】少子化対策が日本をダメにする家は借りて住め、本は買って読め。昔の人は良いことを言うもんだと思う。買ってハズレな本もあるけれど、これはアタリだった。なのに、公民館で借りた本なので手元に残らない。貸出期限も迫っているので、再読する暇もない……残念。とは言っても、2007年の出版なので少し古い。自民党政権、阿部内閣、と言えばどれだけ古いか分かるだろう。たかが数年、されど数年。政権が民主党に変わり、首相も何人か交代した。使用されている最新のデータも、数年経てば変わる。政策を扱うには、数年の差も大きな差だと思う。しかも、緻密にデータを扱われた結果ゆえか、実感にそぐわないところがところどころにあって、「えー、ソレって違うと思うー」と言いたくなる。さらに、「それって、極論っつーか、暴論に近くない?」と言いたくなるところも、アリ。つまり、細部にはツッコミ所が散見される。けど、大筋では非常に納得できる。日本は株主資本主義を採っているので、優秀でない人材を登用していく経営は、背任を問われることだ。優秀な人材は重用され、低能な人材は廃されていく。そこからこぼれてしまう「弱者」をどう拾い上げるか、社会としてそれで良いのか、というのも大切な議論ではあるけれど、まずは、この冷徹なルールを一旦受け止める必要がある。私は福祉に居る人間でもあるので、こぼれおちた人たちも身近にみるから、このルール自体を否定的に見ちゃうけど、既存ルールとして受け入れなきゃダメなのよね。で、その上で福祉がどう機能すればその人たちを掬いあげられるのか、考えなきゃ。この本では、福祉がどう関わっていくべきか、という話には行かないけれど、教育がしっかりすれば、こぼれおちていく人たちを少なく出来るはずだ、とする。これはとても納得できる。構造改革とか、派遣労働法改悪とか、制度的なものも色々あって、こぼれおちていく人たちがとても多くなっている昨今。社会政策によってこぼれ落ちる人たちは、確実に増えているし、優秀な人材でさえ、今の不況では渡り歩いていくのが大変だけど、優秀な人材なら、比較的リスクが少ない状況にあるのは確かなわけで。子育て支援、少子化対策、って言われて保育園も(少しは)作られているし、既存の保育園に詰め込むことで保育ニーズを解消しようとしたり、新システムを実施して、保育に一般企業を参入させようとしたりしてるけど、保育もイッパイイッパイなのよ、実際のとこ。今現在でイッパイイッパイなのに、更に詰め込んでどーすんの!?って言いたいけど、小学校は保育園よりよっぽど詰め込まれてるワケよ。だから、何とか保育園を確保して共働きを継続しても、小学校で挫折しちゃう。PTAだの参観日だの運動会準備だのプール監視だの校外活動だの(以下略)ってやたら親の出番が多くて大変だし、第一、親が勉強を見なきゃならないシステムになってるから、両親ともにフルタイムワークだと、生活に追われちゃって「いつ子どもの勉強見ろっつーんだ!!!」って無理難題を突きつけられて、学習塾に外注せざるを得なくなるわけよ。自分の子どもの勉強くらい見ないでどーするの、ってのも正論だけどさ。じゃあ、朝子どもの登校時間に一緒に出勤して、夜7時に帰宅してから、宿題させて料理して夕食摂らせて風呂入れて、さらに一日の子どもの話をみっちり聞いた上に、絵本の一冊でも読んでやって、夜9時までには布団に入れてください、なんつーことを毎日やれって、すっごく大変なワケよ。義務教育と言いながら、修学旅行を含む校外学習の一切が自己負担だったり、食育も教育の一環と言いながらも給食費が自己負担だったり、なーんかおかしいよね、みたいなトコが色々あるしさ。そんな現状に「?」マークを色々持っていた私は、もっと日本は教育にお金をつぎ込め!!!!!というところには、ものすごーく共感したのです。超高齢社会、といっても還暦を過ぎた人を十把一絡げに「高齢者」とした結果であって、本当にリタイアしたい人(意欲・体力のいずれかが欠けている人)ではないから、もっと「高齢者」に頑張ってもらって良いんじゃないの、とか。ツッコミ所も色々あったけれど、全体的に納得できて、日々の疑問が解消されていく本だったと思う。家は借りて住め、本は買って読め。家も買っちゃったけど、本もやっぱり買いたいなあ。この本、いつか古本屋で再会出来ると良いんだけど。にほんブログ村
2011.09.03
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風呂上りに子どもを追いたてた後の脱衣室で、化粧水のボトルの影にひっそりと隠れていた瓶に目がとまった。それは若い時分に愛用していた香水の一つで、十年来、ひっそりと化粧水の裏に隠れていたのだった。そう、夫と出会った頃につけていたのが、このトワレだ。初めての夜、キョウコの匂いだね、と言ったのを覚えている……。この瓶がそこにあることは知っていたけれど、ケイスケが遅い今日に限って目に留まったのは、どうしてだろう。キョウコは瓶を手に取ってみた。匂いよりもブランドよりも、やわらかな曲線に一目ぼれしてしまったこの瓶を、最後に手に取ったのは、一体いつだろう……。後ろで、子どもが争う声がする。「これはボクのよ」「ちがう。ちーちゃんがもってたのよ」「ぼくの!」「ちーちゃんの!」ああ、行かなくては。行って、とめなくては。今日はケイスケがいないのだから……。それなのに、この瓶のやさしさはどうだろう。何年かぶりで手に取った香水瓶が、うふふ、とやさしく微笑む。わたしを体につけたいでしょう、とささやく。キョウコは香水瓶を手に載せて、戸惑った。若い頃には香水をつけないでいることなど考えられなかったのに、今は、一吹きふりかけるだけが、ひどく気恥ずかしい。今更若い時の香水なんてやめておこうか。でも、つけたい。わあああああん!!!!後ろでついに、子どもの泣き声がする。ボトルをプッシュするだけの勇気が出せないまま、キョウコは香水瓶を棚に戻した。残念な気持ちの裏側で、ほっと息をつく自分がいるのを感じて、口の端で笑ってしまう。いつかこの子たちが一人立ちをしたら。いつかまた、一人で街を歩く時が来たら。迷わず、このトワレをふろう。その時、ケイスケはどんな反応を見せるだろう。キョウコの匂いだね、と言ってくれるだろうか。若い時のように、抱きしめてくれるだろうか。ぱたん、と音を立てて棚の扉を閉める。いつかどこかで、またこの香水をふろう。その日まで待っていてね、と小さく笑みをおくりながら。
2011.07.15
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随分前の話だけれど、某公募に応募した、というようなことを書きました。その結果が先日、届きました。【書評】しっかりとした文章で完成度の高い作品に仕上がっています。面と向かっては言いにくい、母親への愛や感謝の気持ちが、作品から立ちあがってくるように感じます。短い作品の中で表現する場合、言葉の選び方が重要ですが、その辺りの感覚が素晴らしいと思います。この完成を生かして、是非これからもたくさん書いてください。今後も素晴らしい作品を期待いたします。ということで、大賞は逃したものの審査員特別推薦作品、なのだそうな。この結果が届いた翌日には、電話もかかってきて、応募作品が400点で、一次選考だか二次選考だかに残ったのが51人。この中に私も入っていて、とても評判が良かったのだそうです。独特の世界観を持っていて、とても書きなれた感じがする、とか。で、これまでの受賞者の方々を対象に、短編集を出すことになったので、執筆依頼をしたい、とのこと。お題『いつかどこかで』こんなお題もらったら、いくらでも書いちゃう♪とか思って、色々妄想してたんですが。日本文学館って、自費出版系ってとこは知ってたんだけど、どうやら公募をとっかかりに勧誘をしているらしく、どうもこれも、勧誘の一環と思われるフシがあって……。うぬぬぬぬぬぬぬ。私としては、とっかりでもなんでも、とりあえず引っかかるものを手にできただけでもうれしいんだけど、今後、金銭がらみの話しになると、素寒貧な私にはてんで無理。というわけで、原稿料が掲載紙一冊、というこの執筆依頼は蹴ることにしました。でも、妄想仕掛けちゃったものは止まんないよねー。というわけで、次記事、いつもの拙文。
2011.07.15
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【送料無料】彩雲国物語(紫闇の玉座 下)7月1日に発売!完結しました。ああもう、誰に向かって「サイコー!!!」と言っていいのか分かりません。えー、そういうオチなん???みたいなしょぼいオチもあったりはしたけど……(墓碑銘は旺飛燕、とかね)すっきり、納得できる終わり方をしたと思う。少なくとも、「なんじゃこりゃーーーーー!!!!」と吠えたくなるような終わり方はしてないし、もっと読みたいなー、という余韻が残る終わり方だったと思う。ま、この上下巻が発売になる前に1年くらいブランクがあって、今回の発売に先立って全巻読み返す、とかいうことはしてないので、全ての伏線をキレイに回収されてるのかどうかは、疑問ですが。何せ、至る所に伏線が敷かれてたもんだから、読者の方も記憶しきれて無いんじゃなかろうかと思うわけです。上巻で、あまりの厚さにあとがきも、人物紹介も割愛した、というように書かれていたのだけれど、カバーの見返しに著者の一言が書かれている。これが、今回の後書きと思ってよかろう。これが私のデビュー作です。この一言が、この著者にとっての全てなんじゃないかと思う。彼女にとっての、大切な、位置づけ。デビュー作でいきなり売れちゃうってすごいことなんだけどね。彼女が今後、どんな物語を紡いでいくのか。私はそれが気になります。あーでも、外伝でも良いですよ(笑にほんブログ村
2011.07.09
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去年、プータロー生活に入って間がない頃、車を運転中に、アゲハ蝶に接触した。ひらひらと右側から飛んできて、フロントガラスに命中。煽られて、どこかに飛んで行った、アゲハ蝶。アゲハに接触したその瞬間、全身にビリっと電気が走って、「盗られたっ!!!!」と、思った。何故、盗られた、と思ったのか分からない。前後の脈絡も何もなく、アゲハに盗られた、と思った。良いものを盗られたのか、悪いものを盗られたのかも、分からないけれど、とにかく、何かを一方的にかすめ取られた、という気がした。それからも長く就職活動は軌道に乗らず、やっと得た職も、3月末で契約満了、という不安定な仕事。なぜかそれも全部、あのアゲハのせいだという気がしていた。そして、今月の初めの、某保育園退職直後、またしてもドライブ中に蝶と接触した。今度は小さなモンシロチョウ。今度は、「もらった!!!!」と思った。それから、ギリギリのところで色んな事がうまく運ぶ。忘れてた子ども手当が入金したりとか(笑差しさわりがあるので、書けないことも色々あるんだけど、「あーもーだめーーーっ!!!」て思うところで、ギリギリなんとかかわしてる。揚羽蝶から盗られた「ツキ」を、紋白蝶からもらった。そんな感じ。今のあたしは、悪いところに転がる気がしない。あしたは初出勤。頑張ります。
2011.06.30
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3月末に退職した某保育園に、再度応募。そして、今日、合格通知が!!!!!やたーーーー!!!また、働きます!!!めっちゃ、嬉しい!!!しかし。あまりにも手応えが無かったので、「こりゃだめだー」と勝手に諦めて、さっさと事務系求職活動してたので、びっくり。つか。昨日今日で、ネット応募3件もしちゃったんですが……最後の1件なんか、ぽちっと送信した直後に電話かかってきたんですが。さすがに5分でキャンセルはしにくい(苦笑つか、どーやって辞退すんだ、これ。辞退の連絡ってどーやってするんだ?しかし。今回、事務系の求職活動をして思ったんだけど、私、業務内容に対する取得資格が少なすぎ。支店長の片腕として支店運営に携わってたし、かなり管理職的な動きをしてたんだけど、役職は主任で止まってるし、資格は日商簿記3級で止まってる。「ワタシ、できるのよ」なんて言ったって、説得力ナッシング。というわけで、もうちょっと資格を取ろうと心に決めました。日商簿記2級建設業経理士2級日商PC検定日商ビジネス実務法務検定3級漢字検定2級日本語検定1級行政書士ファイナンシャルプランナー……思いつくままに書いて、こんなところ。
2011.06.28
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【書籍】ハッピー・リタイアメント久しぶりに、浅田次郎の小説。浅田次郎の小説って、あんまり時事に関係しない小説多いのよね。まあ、清朝末期とか幕末とかの大昔に限って言うなら、それなりに事件も扱ってるし、社会情勢も扱ってるんだけど、現代ものにかかってくると、あんまり世事に関わらないのよ。ということに、今更ながら気づいた。で、この『ハッピー・リタイアメント』はといえば、サブプライムだのオバマvsヒラリーだのってのが出て来て、えらく現実くさい。それだけで、なんだか「らしくないなー」って気がする。けど……浅田次郎LOVEで色々読んできたけど、イマイチだなー、と思った初めての作品かもしれない。それは、世事に関する記述が多いってせいだけではないと思うんだけど、ほんと「イマイチ」という言葉がよく似合う。消化不良と言うか、期待はずれというか。別に、平成の泣かせ屋が泣かせてくれなくっても構わないから、泣きの要素が薄くてハズレってわけじゃないんだけど……なんか、先に、人気作家となってえらい忙しくてたまらん、みたいなエッセイ集を読んだ後だからかもしれないけれど、多忙でとにかく書いたら、質が低迷した、みたいな感じなのよね。あるいは、スランプ期に無理やり書いた、みたいな。そういえば、『中原の虹』も『蒼穹の昴』程の感動は無かったしね……浅田次郎ラバーとしては、なんかすっごく割り切れない感じ。にほんブログ村
2011.06.27
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【中古】エッセイ・随筆 ≪エッセイ・随筆≫ ヴィーナスという子 存在を忘れられた少女【10P24Jun11】以前読んだ『シーラという子』と同じ作者による、ノンフィクション。著者であるトリイは、発達障害や知的障害を抱える子どもたちのための特別学級に配属。『シーラという子』より前にあたるのか、後にあたるのかは分からないが、『シーラという子』に出て来た理解の薄い校長ではなく、支援学級で教職に就いた最初の頃に上司であったボブが校長として勤務している。また、『シーラという子』に出て来た頼りがいのあるボーイフレンドは出て来ない。この著書の中には、表題となっているヴィーナスの他に4人の子が在籍する。いずれも、特別な支援を必要とする男児たちで、支援の必要となる原因でもある障害や、男の子らしい粗暴さのために、毎日のようにケンカや小競り合いが起きている。はっきり言って、これはキツイ。多動や攻撃性って、すっごくキツイ。それだけでキツイ。なのに、そこへ理解力が乏しいというおまけがつく。(オマケじゃなくて本命かもしれないけど……)ヴィーナスは、このクラスに在籍する子の一人であるが、全く自分の殻に閉じこもってしまっていて、反応を見せない。全く喋らないだけでなく、自分の意思で動くということが出来ない。いや、意思を見せるということが出来ない。ただまれに、突然攻撃的になることがあって、他の児童をひどく叩いたり追いかけまわしたりする。その時に見せる行動によって、能力的に出来ないのではなく、喋ることも、走ることもできるのだ、ということだけは分かっている。なぜヴィーナスは喋らないのか、反応しないのか。トリイは何とかヴィーナスに生きた反応を示してもらいたいと、尽力する。が、なかなか事態は好転しない。急転直下の勢いで変わっていったのは、ヴィーナスが虐待により病院へ入院した時だ。それにより、たくさんのことが判明し、ヴィーナスは普通の子のようになっていく。この本には、たくさんのテクニックが書かれていた。たまには押さえつけることが必要なことも、どうやって気を反らせることができるか、意識を向けさせつづけることができるか。詳細までは書かれていないけれど、これはすごい、と思うことが多々あった。でも、それらのテクニックより、ヴィーナスの惨状より、私が気になったのは、ジュリーという助手だった。ジュリーはトリイの助手として配属され、クラス運営に関わる。だが、トリイとうまく合わず、むしろ障害となっていく。私の保育は、ジュリーそのものだ、と思った。叱るべきところで叱れない。一緒に楽しむべきところで水を差す。理念だけは立派だけれど、実態が伴わない。私なりに精いっぱい勤めて来た自信はある。それはもう、新米保育士である私も出来る最大限に近いものだった自信がある。でも、それは、保育として質を伴ったものだったかと言うと、必ずしもそうではなかった、という気がする。プロとして、厳しくしなければならない場面がある。それを私は逃げていなかっただろうか。ジュリーは、私そのものの気がしてならなかった。にほんブログ村
2011.06.24
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【送料無料】彩雲国物語(紫闇の玉座 上)やっと買ったー!!!一気に読んだー!!!ラノベのくせに、どんだけ待たせるんだ!!と怒りたくなるくらい、前巻と間が開いてしまった最新刊。上下2巻で7月1日に発売される下巻をもって、終了となるそうな。【送料無料】彩雲国物語(紫闇の玉座 下)あまりにも前の発売から時間が経ち過ぎてしまって、もうあんまり前のこと覚えてねーよ……と思いながら読んだんだけど、意外に覚えてた自分すげえ。万歳。色んな人が活躍してます。王様は出て来なかったけど。兄ちゃんもなんだか影が薄かったけど。兄ちゃん、キレモノ過ぎて追放されたという設定だったはずなのに、だんだん情けなくなってますが……。色んなナゾが終末に向かって解消されていってて、面白い。7月1日の新刊が待たれます。1巻の最後に、秀麗ちゃんが大活躍しました、みたいなこと書いてあったのが、どう回収されるのか、もんすごい気になります。今んトコ、政治的に大活躍してるのはオジサマ陣ばっかなんで。って。私、日本語おかしいよ……。めちゃくちゃ引っ張られてるよ……。相変わらずだったよ、文章力の無さは……。すっげえ読むのしんどかったよ……。文の途中で主語が怪しくなるとか、ホント止めてほしい。女性の文章で主語述語が曖昧になりがちなのは、源氏物語の時代からのオキマリだけど >はっきり言って源氏は酷い現代小説は口語体が基本だから、女性口語だと思って読めばその通りなんだけど、ほんっと、読みづらいですから!!あーでも、こきおろしながら、発売日が待ち遠しいんだよー。にしても。今月発売、多すぎ。守人シリーズもなぜか3巻一挙に発売だし。今日は『風光る』発売だし。素寒貧だし。どーしろっつーのさ。【送料無料】天と地の守り人 第一部(ロタ王国編)【送料無料】天と地の守り人 第二部 (カンバル王国編)【送料無料】天と地の守り人 第三部(新ヨゴ皇国編)風光る 30 (フラワーコミックス) (コミックス) / 渡辺多恵子/著にほんブログ村
2011.06.24
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今日は貴重な梅雨の晴れ間。明日からはまた雨続きなのだとか。本当はお布団もほしたいところだけれど、昨日までの雨のせいで、そこまでは無理。写真は、昨年の夏、お隣の庭で咲いたヒマワリ。長雨続きの中で見ると気分が晴れるので、携帯の壁紙にしている。梅雨が上がってしまえば、晴れ渡った空を恨めしく思うこともあるのだけど、今は、あの青空が待ち遠しい。長雨続きだった私の就職活動も、少し晴れ間が見えて来た。明日、また面接に行ってきます。なんと、3月末に退職した某保育園。あまりの長雨に、諦めて事務職を探していた矢先だったから、本当に涙が出るくらい、嬉しかった!!!!頑張ります。子曰、富与貴、是人之所欲也、不以其道、得之不処也、貧与賤、是人之所悪也、不以其道、得之不去也論語 里仁篇浅田次郎のエッセイ集に収録された講演の中で触れられていた言葉。【送料無料】ひとは情熱がなければ生きていけない解説部分のみを抜き書きする。(前半 P.116-117)つまり、金持ちや高い身分には誰でも憧れる。だが、自分の信念とは違った方法でお金持ちになったり身分が高くなったりするのであれば、けっしてそういうものにはなりたくない、ということです。(後半 P115-116)つまり、誰だって貧乏は嫌だし、卑しい階級に生まれ育つのは嫌だ。しかし、自分自身の信念を持って、自分がこれは正しいと思って行った結果、自分が貧乏をしていたり卑しい階級におとしめられたりしているのであれば、あえてその場所から去る必要はない、去るべきではない。とはいえ、持ち続けられるほどの信念、というのはなかなか難しい。『山月記』の虎に変じた彼の方が、より自分に近い気がしてならない。【送料無料】李陵/山月記/弟子/名人伝改版58版そういえば活字離れを何とかしようと、こんな表紙になってんのよね。中島敦は読めば読むほど、沁みてくる作家さんなので、ラノベっぽい扱いはなんとなくさびしいのだが……問題は、この人の絵が、我が家の本棚にもある気がすることか?検索かけたけど、見つからんー。本屋にチェックに行くナリ。にほんブログ村
2011.06.21
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2011.06.20
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【送料無料】知らないと恥をかく世界の大問題(2)先日の『知らないと恥をかく世界の大問題』の続巻。大震災とそれに続く福島原発のゴタゴタがあまりにも大きな事件だったために、今年のニュースは既にそれ一色の印象になっているけれど、1月にはチュニジアで政変があったり、2月にはムバラクが退陣したり、と世界規模で大きなニュースがあったんだよね。震災関連ニュースのせいで、それらのニュースは既に色褪せた感じがあるけど、読んでみれば、たしかにそれはつい最近の出来事に違いなくて、それらが書かれているこの本は、かなりリアルタイムな印象で面白い。世界で起こる数々のニュースをリアルタイムに理解することができれば(それが多少の偏りや、深さの足りないものだとしても)社会情勢って言うのはとても面白く感じることだろうな、と思う。1巻同様、世界のニュースを広く浅く、分かりやすく解説されていて、とても興味深かった。リーマンショックとその後の世界経済の動き、円高。第二次世界大戦前の世界恐慌との違い。力を失いつつあるアメリカと、力をつけていく中国を筆頭とする新興国。世界各地で起きている、宗教・民族・資源を火種とする争い。日本の政権交代と、その問題。日本が生き抜くために、どうあるべきか。世界を広く浅く扱った後で、その中の日本を位置づけ、現在の日本が抱える問題と、解消すべき課題、今後の展望。1巻では、雑学系の本のように話題がやたらに飛ぶので読みにくい、と書いたけれど、次から次へと話題がポンポン飛ぶように見えて、実は大筋がちゃんと通っている。こどもニュースの時代から、この人の解説は分かりやすくていいな、と思っていたけれど、この人のすごさはそこではないんだろうな、と思う。豊かな知識に支えられた、問題意識と展望。最後の章で、「日本はどう進めばいいのか」を述べられているけれど、スッと頭に入ってきて、とても気持ちがいい。国家百年の大計。『蒼穹の昴』で、李鴻章が香港を割譲を認めるシーンを思い出す。欧米列強に蝕まれ、食い散らかされていく清国の中で、李鴻章は香港の割譲を認めさせられる。でも、新聞記者トーマス・バートンの解説によれば、99年後にはイギリスによって育てられた香港が戻るのだ、と。李鴻章はそこまで見越しているのだ、と。これは『蒼穹の昴』で読んだことでしかないので、真実、その時代に李鴻章がそんなことを意図していたのか否かは分からない。(意図してたに違いない、と思いはするけどね)でも、こういうのを「国家百年の計」ってんだと思う。日本は、どうなっていくのか。マスコミに踊らされている、という面はありながらも国民はスキャンダル部分に目くじらを立てすぎで、政策に関して意識を向けていない。今の日本の問題は、政治家が迷走した結果であることは間違いない。でも、政治家が迷走するように仕向けたのも国民ならば、迷走したがる政治家を選んだのも国民。それを担ぐシステムを容認してきたのも国民。無責任な報道を見て「これだから政治家は……」なんて言ってれば良いわけじゃない。国民には国民の責任があるのだということを、自覚すべきだと思う。自覚したらなんか変わるんか?自覚したらなんか出来るんか?という問題はさておき。すべての問題が「無知」「無関心」にあるのだとすれば、そこがすべての問題を解決すべき第一歩だと思う。って、ここまで書いて、なんだかすごくAC的だと思ってしまった。親(国家・政府)の言うことに難癖を付けながらも、従っている子(国民)。自分で行動したら、親の指示より悪くなるかもしれないけど。でも、自分で納得したならば、空はきっと蒼いはずなのよね。行動がすべてではなく、意識。にほんブログ村
2011.06.20
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【送料無料】知らないと恥をかく世界の大問題……長い題名(笑あんま長い題名は、センス無いと思う。やぱ、キュッと締まった、一言に凝縮してほしい。『アンナ・カレーニナ』とか『草枕』とか、ビシッと決めてほしいわけよ>何故文豪系というわけで、題名からして全然好みじゃない。んだけど、ほとんどTVというものを見ない私は、現在進行形のニュースにも、とても疎いから、良かった。新聞は読むようにしてるんだけど、半ば暴力的に押し付けるTVと違って、活字ってヤツは興味があるものだけを拾って読めるのよね。よって、興味がないものは題字だけでスルーしちゃう。しかも、我が家がとってるのは中国新聞(広島ローカル新聞)。なので、傾向的に泥臭く、全国ニュースが浅く、経済はもっと薄い。それが『味』でもあるんだけど、無性に日経が読みたくなる。でも、我が家は2誌取るだけの経済的余裕がないし、そもそも2誌も読めるわけがない。というわけで、諦めてるんだけどさ。でもやっぱ、日経読みたい。なのに、買わなきゃ読めないのよ。公民館なら置いてるかと思ったけど、朝日しかなかった……。地元紙以外を読みたいという欲求は満たされたけど、日経を読みたいという欲求は満たされず。嗚呼、日経。もとへ。この『知らないと恥をかく世界の大問題』。題名はともかく、現在のニュースに疎く、かつ昔のニュースにも疎い私には、最適だった。扱われる題材は、広く浅く書かれていて、分かりやすい。もちろん、背景などに突っ込んでいこうと思うと、幾らでも物足りない部分はあるし、語りつくされていない研究的課題みたいなのも散見されるだろう。ちゃんと時事問題を追ってきている人たちには、物足りないだろうとも思う。でも、私みたいな時事問題に疎い人間には、最適。雑学系の本みたいに、話題が次から次へ飛んでいく読みづらさはあるけれど、「これはそういうことだったのか!」と思うことが、多々ある。すっごくシンプルにまとめてあるからね。シンプルにまとめられている、ということは偏りがある、ということでもあるから怖いことでもあるんだろうけれど、入門書としては十分だと思う。それにしても、恐ろしいのは。この本がベストセラーだということだと思う。私みたいな疎い人間には、最適の書だと思う。だから、この本の購買層は私みたいなひとたちだと思う。ってことは、この本がすごい売れ行きを誇っているってことは、世間にそれだけ「無知」な人があふれてるってことじゃないかと思うのよね。それって怖いことだよなあ、と思う。確かに政治経済に興味を持たなくても、別に生活に困りはしないんだけどさ。でも、社会人としてそれで良いのか、って疑問は残るよね。こんだけ疎いくせに言うなよ、ってツッコミを恐れずに言えば、「社会人としてどーよ? 恥かしいだろ、それは!」と思う。詳細について主義主張を述べる、なんてのはプロの人たちに任せるにしても、通り一遍、ニュースを見てうなずける程度の知識は持ってなきゃならんのではないかと、そんなことを思ったりするわけです。笑えるのは、この本が政権交代直後に書かれたものであり(そのころまでに掲載されていたものを、加筆修正して本にしたものらしい)政権交代に非常に大きな期待が述べられていること。私も政権交代自体は、良かったことだと思う。なんといっても自民党の時代はあまりにも長かったからね。ただ、その後の政治を見ると、あまりにもお粗末な部分が多かったから、その経緯を見て来た現在から、政権交代直後の期待感を見返すと笑えるのよね。続巻が3月に発売されたそうで、そちらは政権交代後のことも書かれてるとみられる。あの期待感がどのように変わっていったのか、ちょっと楽しみ。 【中古】新書 知らないと恥をかく世界の大問題2【10P13Jun11】【画】でも3月発売ってことは、大震災のことは書かれてないのよね。大震災でまた、政治経済は転機を迎えたと思う。それからさらにどんなふうに変わったのかも、興味があるところ。にほんブログ村
2011.06.17
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>私の子は、大きくなった時、私の子でよかったと思ってくれるだろうか。昨日、落とし所が見つからなくて蛇足的に書いた一文が、思いのほか、私の中で引っかかっている。子どもは、自分がこの親の下に生まれてよかった、と思うものだろうか。>私の子は、大きくなった時、私の子でよかったと思ってくれるだろうか。この一文には、「私の子でよかったと思ってほしい」というエゴが透けて見える。「思ってくれるだろうか。 いやそうに違いない」反語。なんか、そんな国語の授業を高校時代に受けたよねー、と(笑私は長く親を恨んできた。この親の下に生まれてよかった、とは今もって思えない。私は親たちのせいでたくさんのことをあきらめて来たし、たくさんの遠回りをしてきたと思っている。親を怨む気持ちを捨てるためにたくさんの努力をしてきたし、遠回りの道程や、ここまでの努力の積み重ねの中で得て来たものは多いから、それらを切り離して今の私を考えることが出来ないくらい大切なものではあるけれど、だからと言って、あの黒々とした努力を必要とする環境を肯定する気にはならない。もし可能なら。親を怨むことも、恨みを昇華させる努力も、必要ない生をおくりたかったと思う。そういう意味では、今もまだ、この親の下に生まれてよかった、とは思えない。でも。この親以外の下に生まれた私を想像することは、出来ない。この親が私に与えられた、変えられない環境だからだろう。親を恨んできた長い間、私はこの親の下に生まれなければよかったと思って来た。この両親が私の親でなければ、私はもっと自由に生きていられたはずなのに、と。そして、理想の両親を空想の中に作ってきた。けれど、理想は理想に過ぎない。有名人が彼氏だと妄想するようなもので、現実味を帯びたものではない。私にこの両親以外に親は無い、ということを現実でちゃんと受け入れているからこそ、自分勝手な理想を思い描くことが出来たのだと思う。>私の子は、大きくなった時、私の子でよかったと思ってくれるだろうか。答えは、否、だ。私が「良き母」であるか、そうでないかとは関係がない。子どもにとって、親とは変えがたい環境に違いなく、そのことを無条件に受け入れているものだから。それでも、たとえば結婚や、死別など、人生の区切りになる時に、私が親でよかったと思ってほしい、とは思う。でも、それは私のエゴだ。私は、子どもたちが私の子に生まれて来てくれてよかったと思っている。だから、同じように子どもたちにも思ってほしい。ただそれだけのことだ。でも、それを押し付けるのは暴力だろう。自分が相手を好きなことと、相手が自分を好きなことは、関係がありそうで、実は全然関係ないことなのだから。私は、「私の子でよかったと思ってほしい」というエゴを抱えている。たぶん、そのことをエゴだと認識していることで、私は私に対して、冷静でいられると思う。そして。今のところ、3人とも私のことを大好きだ、ということを知っている私のことを、幸せ者だと思う。
2011.06.16
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【楽天ポイント3倍】 【送料無料】【中古本】家裁の人 (1-15巻 全巻)漫画全巻セット【中古】ずっと前から持っていて、既に背表紙は変色してる漫画なんだけど、手放そうと思って、最後に読み返した。家庭裁判所に勤務する桑田判事を主人公に置いた、漫画。家庭裁判所は離婚や相続なども扱うので、夫の浮気が原因となる離婚調停や、兄弟間の相続争い、というようなことも作品中に扱われているのだけれど、桑田判事は少年審判に重点を置いている人物という設定になっており、大半は、難しい家庭を背景に荒れてしまった子どもを扱っている。家庭とは何か。男が夫となり、父となる。女が妻となり、母となる。子どもは親を選べず、親も環境を自由には選べない。だいたいが1話完結なので、キレイにまとまり過ぎる感はあるのだけれど、桑田判事のような大人が近くに居れば、子どもは生きやすかろう、と思う。……色んな意味で人間離れしてて、不気味だけど。私は、子ども達にどんな親に見えているのだろう。色んな本を齧って、思考錯誤を重ねてはいるけれど、これで良いという手ごたえを感じることは、僅かだ。桑田判事の子どもは、桑田判事が関わった子どもたちは、桑田判事の子に生まれてよかった、裁判を担当してくれたのが桑田判事でよかった、と後々に思うだろう。私の子は、大きくなった時、私の子でよかったと思ってくれるだろうか。どーでも良いけど、巻を追うごとに桑田判事の鼻がデカくなっていくのが、めっちゃ気になる(笑
2011.06.15
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【新品】発売中!CDアルバム 残響 福山雅治/音楽CD 映画主題歌東京にもあったんだシングル ドラマ主題歌化身 CM曲最愛,CD,CDアルバム,アルバム,音楽CD,音楽,残響,福山雅治,福山,雅治,映画,主題歌,映画主題歌,東京にもあったんだ,シングル,ドラマ主題歌,ドラマ,主題歌,化身,CM,CM曲,最愛なんか古いアルバムらしいんだけど、古本屋でゲットして、ここのところドライブはこれ一辺倒。声が良いんですよ。音程上げたり下げたりしながらの伸ばし音が、ストライクゾーン。ココロというよりコシに効く >どんなじゃwと思ってたんだけど……女心と秋の風。飽きマシタ。なんつーか、ちと私の好みからすると上品すぎる。もっと生々しいほうが好みみたいです。ちなみに、ご本人の外見は、元々好みから大幅にズレております。よって、龍馬伝はぜーんぜん見てません。しかし……声を出したい。わずか半年強の保育士生活の間に、走り回って体を動かすことも、やたらキツい踊りを踊ることも、大きな声で歌うことも、日常に組み込まれていたから。普通、大人は走ることも叫ぶことも歌うことも、しません。でも、全力で走ることも、大声で騒ぐことも、腹の底から歌うことも、本当に本当に気持ちいいことなんだよね。セックスなんかより、よほど気持ちいいんじゃないかと思う。なのに、声を出すことも走ることも歌うことも出来なくなって。働くことも出来なくなって。やっと働けたと思っても、すぐにその場を失って。どんどん自信がなくなって。どんどん貯蓄も無くなって。ホント、辛い。タバコ、ほしい。昼間っからお酒がほしい。夜も、なぜか子どもを寝かしてる時には寝ちゃうんだけど、そのタイミングを逃してしまうと、どうしても眠れない。不安。不安。不安。だけど、大声を出して、少しだけ発散する。ごまかしても仕方がないことを、ごまかす。そんな日常。今日のハローワークも徒労でした。
2011.06.14
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【送料無料】台所に立つ子どもたち香川県で実践された「弁当の日」。これを主導した校長による、著。最初は、小学校での実践だった。・子どもだけで作ること 買い出しを含む準備、調理、後片付けまで、全てを子どもだけで行う。・5・6年生を対象とすること 家庭科という授業科目を持つ、高学年に限定して実施する・月1回、年5回実施する 家庭の負担を考慮し、月1回を限度とし、 繰り返しの効力を考え、年五回実施する。この3点を決まりごとに実施された。当初は子どもからも保護者からも反発があったようだ。保護者も忙しい毎日を送っているために、手際のよくない子どもが、忙しい台所を荒らしまわるのは迷惑だ。子どもは子どもで、親が家事労働をすることに疑問をもっていないため、なんでこんなことをしなくてはいけないのだ、と反発する。やってみたい、という意欲的な家庭もある一方で、そういう家庭は確実にあるのだ。いや、そういう家庭はまだマシだ。経済的理由で食材の調達が困難な家庭もある。包丁やまな板、という調理器具が無い家庭もある。経済的に恵まれていても、親が家事をしている姿を見せていないために、子どもに見習うモデルがなく、調理することが出来ない家庭もある。現代では、そんな家庭もあるのだ。そんな中で、小学校で弁当の日を実践させた後、著者は中学校へ赴任し、また弁当の日を実践する。中学生は思春期ただなかにあり、小学生より指導が難しい。それだけでなく、教科担任制という制度が小学校より指導を難しくする。また、中学生は部活動に塾にと、小学生よりよほど多忙な毎日を送っている。3年生にもなれば、受験もある。この本の前半は小学校での実践を述べたものだが、中学校での実践は、障害が多かった分だけ、深いものとなっていく。食育、という言葉がとりざたされている昨今ではあるが、家庭科の軽視に歯止めがかからない。家庭に便利な電化製品が多数導入され、コンビニなどが増えた結果、生活に手がかからなくなり、どんどん軽視されていくようになってしまった。また、受験科目に家庭科が含まれないことも、大きい。そういった生活のゆがみを、目の当たりにすることになるのだ。でも、小・中学校での実践は子ども達に大きな力となって残る。子どもが家事に積極的に関わるようになった、との結果。母親たちに感謝する言葉を口にするようになった、との結果。食生活を見直し、野菜を意識的に接取するようになった、との結果。もちろんこれらは、数回の弁当の日だけの結果ではないだろうが、「生きる力」に繋がるものが子どもの中に見られる結果となったのだ。この「弁当の日」はその後、たくさんの小中学校で実施されることとなった。私の子が通う小学校も、高学年は実施しているようだ。子どもは家庭の「お客様」ではない。お膳の全てを親が準備してやるのは、どこかで止めなくてはいけない。でも、忙しい時間に子どもに台所をうろうろされるのは親にとってイライラのもとだし、節約生活を目指している主婦には、廃棄率がやたら高い包丁さばきを見るのは苦痛。理想と現実の狭間、という感じだ。でも、子どもに家事はさせなくてはならない。どこかで少しずつ、と思う。この本を読んだからではないが、土曜日の昼食はタロウ作のざるそば。麺をゆでて、卵を焼き、味付けのりを切っただけだが、満足顔。そういえば、私にもそんな時があったなと、懐かしく思い出した。
2011.06.13
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花でも見に行こうか、というケイスケの声を肩越しに聞いたのは、キョウコがケイスケの腕を抱いて眠りに落ちようとしていた時だった。まさか、それを本当に実行しようとは思いもしなかったのに、休日の朝寝を決め込んでいたキョウコは、朝日の中でケイスケに起こされた。男性が花を見に行こうなんていうとは思ってもみなかったからそれは口先だけの思い付きだと思っていたのに。まして、休日に精力的に動き出す男ではないと思っていたのに、全く、人って言うのは意外なものだ。そして、キョウコは今、ケイスケの運転する車の助手席に乗っている。ヴォンヴォンヴォンと軽く空ぶかしをしてから、ケイスケの車は発進する。オートマしか運転しないキョウコには分からないけれど、軽く空ぶかしすると回転数を合わせやすくなり、エンストしにくいのだそうだ。カーオーディオからは柔らかな女性ヴォーカルが聞こえてくる。少し発音に癖がある英語だ。何て言っているんだろう。切れ切れに知っている単語が聞こえてくるけれど、意味が分からない。ケイスケの車で日本人歌手の声を聞いたことが無いけれど、ケイスケは意味が分かっているんだろうか。でも、延びていく声が、気持ちいい。青空に雲が見える。休みの日に早くから出掛けるなんてとんでもないと思っていたけれど、こんなドライブも悪くない。ETCゲートを抜けて、ケイスケがアクセルを踏み込む。カーブを描いて延びる分岐を登りながらの加速。横へ、後ろへ、と押される力を体に感じる。青い空。このまま飛んでいけたらいいのに。ケイスケが運転する車は本線に合流し、さらに追い越し車線へと移る。走行車線を大型トラックが後ろへ消えていく。ゴー、という走行音。自分が高速道路を運転すると、なかなかうまく走れないのに、どうしてケイスケはこんなにすんなりと抜けていくんだろう。それが無理に見えないのは、どうしてだろう。日ごろから饒舌な方ではないケイスケは、運転中もあまりしゃべらない。でも、横顔は穏やかで、ちゃんとキョウコを意識していてくれるのを感じる。ケイスケの助手席に乗っていると、教習所時代の教官の笑い話を思い出す。「妻を乗せてドライブをすると、いつも不機嫌になるんです。 あなたは前ばかり見て、私の方を見てくれない、と。 運転中は無理だからって言うのに、分からないんですよね」あの奥さんは、私のようには感じられなかったのかしら。女性ボーカルはしっとりとバラードを歌い上げている。意味は分からないけれど……愛の歌に違いないと思う。唐突に、昨晩のことが頭の中に戻ってくる。ケイスケがキョウコの体を強く抱いて果てたことが。あの時も、このまま飛んでいけたらいいのにと思った……。昨夜キョウコを責め立てたケイスケの体は、運転席にある。もっとも激しくキョウコをせめた部位は、静かに眠っている。じっとりと、キョウコ自身の花弁が開いていくのを感じる。キョウコはゆっくりと運転席の体に手を伸ばした。*************口説きバトンをお題にする習作、3作目。
2011.06.10
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【送料無料】なぜ君は絶望と闘えたのか光市母子殺害事件。この事件は本当にショッキングな事件だった。光市が遠い場所ではなく、何度か訪れたことがある場所、ということもあるが、何より、事件自体が常軌を逸していた。当時18歳の少年が、配管工事を装って訪問した先で、母親を殺害した上で暴行し、1歳の女児まで殺害した、という事件。当時私は工事会社に勤務していたということもあって、「工事会社の者を装って訪問」という手口に社内で衝撃も走ったことも記憶している。この事件の経緯は、さらに混迷を極める。母子殺害暴行について、少年は全て認めているにもかかわらず、なぜこんなにもめていくことになるのか、報道を見ながら全く理解できなかった。母子を殺害したことも、その経緯も、全て被告が認めている以上、論点になるところが無いのに、と思ったのだ。さらに最高裁まで進んでいくと、被告少年はそれまでの説明を一転させ、ドラえもんがどうのこうの、とかワケわかんないことを言い始めるし、橋下知事(当時は知事じゃない?)もなんだかよくわかんないことを言い出すし、報道を見ていても「はあ~~~~???」と呆れるような経緯をたどっていく。まったくもって、理解できない事件。経緯。それが、この本で溶けていった。一審、二審とも、無期懲役が言い渡される。死刑ではなく、無期懲役。終身刑制度が無い日本では、無期懲役は死刑に次ぐ重い刑罰だけれど、妻子を無残に殺害された量刑としては軽すぎる。それが、悔悟を伴うものであるならともかく、少年からはそれらしいものが見受けられない……。何度かそれらしいものを口にはするけれど、それは口ばかり、形ばかりにすぎず、心の伴ったものとは思われない。にもかかわらず、「2人しか殺していない」という理由で無期懲役。これは確かに、理不尽な判決だ。また、繰り返し問題とされた、少年法。少年法のために、遺族・被害者は事件の経緯、その後を知ることすらできない。法廷に被害者の遺影を持ちこむことすら、出来ない。その被害者の心情すら、取り合ってもらえない。報道も被害者については無遠慮に実名で報道していくのに、それまでのつましいけれど幸せな生活を詳細に報じていくのに、少年については名前一つ、顔写真一つ、報道されることがない。加害者が救済され、被害者が置き去りにされる現実にも疑問を提示している。そして、本村氏が積極的に社会運動に関わっていく経緯。『なぜ君は絶望と闘えたのか』という題の疑問に応えるとすれば、周囲の手助けであったり、殺害された妻子であったり、だろう。けれどこの本は単に、それらを「お涙ちょうだい」的なものに終わらせず、司法の問題、社会の問題を提示しているのだ。結局、本村氏の運動がもととなり、社会は動いていく。被害者救済に政府も司法も、重い腰を上げたのだ。社会を変えていく。これは、すごいことだ。読んでいると、鳥肌が立つほどの感動を覚える。結局、2008年、差し戻しとなった広島高裁で、死刑判決が出る。今が2011年だから3年前だ。この本が出版された時点で、その判決が最新のものとなり、死刑判決を受けて、本村氏が墓前に報告したことを添える。また、元少年と面会して、その判決を受け入れた様子であることを、書き添えている。死には死を持って購う。本村氏はそれを求めていたし、死刑判決の後の面会で、元少年もそうあるべきだと思っている、と書かれる。この奇妙な合致は何なんだろう、と不思議な感じがする。何か宗教に繋がるような、死をじっと深く見つめることの意味が、あるのかもしれない。Wikipediaで光市母子殺害事件について読んでみたのだけれど、広島高裁での死刑判決後、弁護側は即日上告したとのこと。出版が2008年であることから、上告したこと以上は触れられていないのは当然だが、その後、この事件はどうなったのだろう。まだどこかで(上告だから、最高裁か?)、続いているんだろうか。
2011.06.10
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【送料無料】積立王子の毎月5000円からはじめる投資入門先日から投資系の本をちょくちょく読んでいる。ちょくちょくったって、まだ3冊か(笑しかも内2冊は同じ著者……読んでる内に入らん(笑で、28歳から生活を立て直した人の本を読んでて気になった「投資」。その中で、時間もお金も制約がある私に向いてるのはこれかな、という気がして、書店で投資信託の本を探したんだけど、なかなか無いのね。株とかFXはいっぱいあるんだけど。唯一投資信託を扱っていたのがこの本だったので、他に選択肢もなく購入。けど、これでアタリだったな、と思う。「積立王子」という名前はサムイけど(苦笑著者は、セゾン投資株式会社という会社の経営者なので、随所で「いかにセゾン投資がスバラシイか」ということが書かれる。それが少々うるさくはあるけど、まあ、仕方ないよね。でもそれで、経営に対する方針というか、気概が感じられて好感が持てる。私が楽天証券に口座を開いたのは、単にブログで楽天にアカウントがあるからで、それ以上でもそれ以下でも全く無いんだけど、もし先にこの本を読んでたら、この会社で始めてたと思う。私が投資信託へ興味を持った発端が自分のお金を増やしたい、というところだったから、他にも色んな投資があることを名前だけは知ったわけだけど、この本の中では、投資信託がいかに優れているかを説明していく。私がこの本を探していた書店での印象もそうなんだけど、FXってとても流行っていて、一攫千金みたいなイメージがる。だけど、それは投機、つまりギャンブルであって投資ではない、と著者は一刀に切り捨てる。FXを通じて国際経済を学ぼうとか、為替相場を知ろうとか、そういう使い方としては正しいと思われるけれど、収入の手段としては極めてギャンブル的なもので、とても勧められるものではない、と。また、株式投資にしても同じようにギャンブルだと切り捨てる。特定の会社を応援したい、という意味で株主になることは良いことだけれど、株の売買での収入を目的にするのは投資とは言えない、と。確かに、私も以前に勤務していた会社が商社からファンドへ身売りされたり、ファンドからファンドへ転売されたり、という経緯を経験しているので、あまり良い印象を持っていない。一方で、さらに転売された先の親会社の株は、買えるものなら買いたいと思う。私の勤務した会社は株式公開すらしていない会社なので一般人には買えないから、せめて一部上場企業である親会社の株式を取得することで応援したい、と思うから。たぶん、著者が書いているのも、そういうことなんだと思う。投資が社会にどう影響を与えていくかについても、丁寧に説明されている。これまで銀行に貯蓄していくことが善とされてきたワケも、既にそれが現状にそぐわなくなっている現状も。それを主導してきたのは国だけれど、助長してきたのは国民だということも。そして、投資信託を通じて、それを変えていくことができる可能性も。つまり、自分の利益を確保しながらも、社会貢献できるのが投資信託だと。投資信託って面白そうだな、と思える本だった。今の私は貯蓄も収入も無いので実行できませんが。投資信託より何より、まず就職が先ッス(涙
2011.06.10
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先日の『6歳からのお金入門』ごろから、タロウの様子を見ていたところ、そろそろ始め時かなー、ということで夫婦一致。タロウは先月からお小遣い帳ををつけていて、残高も一致していたし、(残金12円じゃ間違いようもないという説もありつつ 笑)タロウもハナコもお年玉を財布に入れて持っておくという習慣が見られたし、お金の貸し借りは兄妹でもトラブルになることも、お金を出し合って一つの物を買うのも結構難しい、というそれなりのトラブルを乗り越えてきたこともあった。そんなわけで、先日からタイミングをうかがっていたんだけど、昨晩子どもと話をしまして、お小遣い制を始めることにしました。我が家には、平日はジュースを飲まないようにする、というルールがあります。もともとは、子どものジュース漬けを何とかしたい、という試行錯誤からスタートしたルールなんだけどね。来客時の接待を除いて、平日はジュースを飲まずにお茶で我慢する、その代わり(?)、土日には500mlのペットボトルジュースを各自1本買う、ということにしていました。そこで、「土曜日と日曜日のジュースを買うのを止めようと思うんだけど」と、まずタロウとハナコに言ってみたところ、案の定、青天の霹靂!!!みたいな衝撃の顔になりました。たかがジュース1本と言えども、子どもにとっては大切なことなんだよね。「その代わり、金曜日に100円あげることにしようと思う」意味が分からん、という顔のハナコに対し、一気に顔が輝いてくるタロウ。3年生と1年生の差ってものを感じるね。うんうん。「だから、その100円で自分でジュースを買ったら良いよ」なーんとなく分かってきた感じのハナコ。「じゃあ、その100円をとっといたら?」と、タロウ。おお、さすが3年生。「もちろん、お茶で我慢することにしてとっといても良いし、 お菓子とか、もっと他に欲しいものを買っても良い」「ええええっ!!!!」>タロウ&ハナコの合唱そうだねえ、今までジュース以外の選択肢なかったもんねー。喜んで、自分の財布を確認し始めるタロウ。待て!話は最後まで聞くのだ!!「さて。 トイレ掃除とお風呂掃除をすると、1回10円上げる約束になってます。 もし、1週間のうちのいつか1回お風呂掃除をすると、どうなるでしょう?」「???」「金曜日の100円と合わせて、110円になります。 そうすると、スーパーの100円コーナーで105円の物が買えます」「!!!!!!!」その意味をその場で噛みしめるハナコ。そういえばキミは参観日でもちゃんと前を向いて先生の話を聞いてたよ。速攻でトイレに向かってダッシュするタロウ。キミは参観日もアサッテの方を向きながらちゃんと先生の話を聞いてたよね。なんつー差。昨日はすでにお風呂の準備は出来ていたので、トイレ掃除しか10円をゲットする手段は無く、出遅れたことを知って号泣するハナコ。明日は絶対に自分がやる、と決意。トイレ掃除の後で報酬の10円をキッチリ帳面につけたタロウ。前月の繰越金12円と合わせて、所持金が22円に(笑「明日は金曜日だから、100円もらえるんよね?」「うん、そうよ。 で、もし来週ずっとトイレ掃除したら、来週は150円もらえるよ」「!!!」「その次も買い物せずに貯めたらどうなるんだろうね?楽しみだねえ~」「おばあちゃんの誕生日プレゼントが買える!」そうだね。キミはそういう子だよ。ありがとう。
2011.06.10
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【送料無料】ダメ母に苦しめられて価格:1,575円(税込、送料別)1999年の出版なので、古い。中国新聞(←広島地元紙♪)に掲載された記事を基に、編集、出版されたものだとのこと。ダメ母、という言葉は適度に軽くていい。メシが不味いとか、掃除がどうにもうまくないとか、なーんか一日中テレビ見てるよねとか、そんなイメージになる。でも、ここに集められたものは、全て『毒になる親』だ。カルく装ってあるけど、AC問題を語っている書だ。中国新聞のHPの一部には古い連載が残されており、『殴る母』というコーナーがある。古い記事だけれど、コンスタントに読まれている、というような説明書きの一文があるけれど、中国新聞自体が、家族の病んでいるところにスポットを当てることを得意としている、もしくは意識しているのかもしれない。新聞に連載されたのは、色々なタイプの毒になる母親に苦しめられた男たちの声だ。はじめに、の中で列挙されているタイプは期待しすぎる母厳しすぎる母放任しすぎる(かまってくれない)母ヒステリックな母干渉しすぎる母だけれども、「ダメ母」をいくつものタイプに分類しつつ、それに苦しめられてきた男性の声を集めている。また、反響として上がってきた、男だけではなく女(娘)もダメ母には苦しめられてきたのだ、という女性の声や、こんなに一生懸命育てて来たのにこの仕打ちはどういうことだ、という母の声もある。内容には、AC関連書籍を何冊も読んで来た身からすると、全く目新しいものは無く、どこかお決まりのパターンを感じる。一つ一つ、大変なドラマが展開されたはずだろうに、数をこなしたがために、特に興味をひくものは無い。ただ、息子、娘、母親、と主張をそれぞれに収録したのち、まとめとして著者(編者?)が最後に書かれているものは一読の価値がある。息子、娘、母親、と話を聞くと、必ず母親にも原因があったことが分かる。母親自身が何かしら心理的な「問題」を抱えている。そして、そこには父親がカギになっている。男性は概して、鈍い。妻のSOSを汲み取れず、心情面で行き違う。妻は夫に幻滅し、頼りにすることを止めていく。そういったことが原因にあるのだと、指摘する。男たちがそうなってしまったことには、歴史的に仕方がない面も認めている。明治の富国強兵も、戦後の復興も、男たちにかくあるべしと求めたのだ。それを求めたのは、育てた母親たちであることも確かだ。だが、とここでさらに踏み込む。時代は変わったのだ、と。男性が変わるべき時代に来たのだ、と。最後のまとめ部分には、「ダメ母に苦しめられた息子たち」を焦点にしたものにしては、やや飛躍した感じが否めなくは無いが、その通りだと思う。AC関係本はだいたい専門の人たちが書いているのだけど、この本はそういう意味では素人たちの書いたものだろう。それだけに視点が面白いと思った。一番のメインである事例には面白いものは無かったにしても、まとめだけでも十分興味深く読めた。
2011.06.09
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【中古】文庫 クライマーズ・ハイ【画】しばらく前に映画化されたんだよね、確か。見に行ってないけど。で、『出口のない海』と同じ作者ってのが記憶に残ってる。今、『出口のない海』のリンクを探そうと思って、「本棚」を見て来たんだけど、2008年……そっか、もう3年近く前なんだ……。『半落ち』も『出口のない海』も、そんなに前に読んだんだ……。せいぜい1年くらい前のもんだと思ってたから、何となくショック。月日が経つのって、本当に早いね。さて、『クライマーズ・ハイ』。今回は自分自身が揺れる中で読んだから、なかなか辛い読書だった。自分自身のことで荒れる気持ちをごまかすように読むのは、辛い。読んでいても没頭できないし、頭に入ってこない。こういう時にこそラノベって向いてると思うんだけど、どうしても今、ラノベに手が向いていかない。頭を使いたがっているんだよね、たぶん。頭を使いたかがっている、という面ではとても合致した本だった。1985年、日航機墜落。当時10歳だった私は、社会的に全く無知だったし興味もなかったけど、この事件を報道したテレビを見たことは覚えている。後にも先にもこんな事故は無いだろうけど、そのことを当時の私が知るはずもなく、あまりにも無残な事故現場の映像に、飛行機事故の恐ろしさを知ったものだ。この作品は、その事故に地元新聞記者の全権デスクとして関わった男性を主人公に、事故当時とその17年後を行き来する。男性は幼少時の経験から、暗い自己を内側に秘めている。そのインナーチャイルドのために、自分の子にも接し方が分からず、社内の人間関係にも臆病になっている。そんな主人公が人を使う立場になる、責任を持つ立場になる。これは、辛いことだよね。主人公は事故報道を巡って、社内の人々と衝突していく。部下を生かしきれなかったり、サポートしきれなかったり、暗い過去を刺激する他部署の人間との折衝を必要としたり。そこへ、家庭から逃れるかのように始めた山仲間の事故が重なる。以前に自殺した部下の従妹が現れ、心情的に揺さぶられる。日航機墜落という事故を扱いながら、事故そのものについての経緯は殆ど語られない。確かにその必要もないくらい有名で悲惨な事故だけれど、作品中で直接的に触れなくても、悲惨さは十分伝わってくる。登場人物たちの言動の中に、あらわれてくる。日航機墜落を描きながら、書かれているのは記者の葛藤であったり、父親の葛藤であったり、インナーチャイルドのつぶやきだったり、とそれだけで収まりきらない。父親としての務めを果たせなかったことを、重い悔いとしてもっている主人公。しかし、その救いはあっけなく、劇的だった。あまりにもあっけなくて、陳腐だなって気がしなくはないけど……読者としても、救われる。どーでもいいけど。日航機墜落で坂本九も犠牲になったんだよね。一言もそんなん触れられなかったんだけど、当時の報道では話題にならなかったんかな?いやまあ、当時の私は坂本九知らなかったんですが。
2011.06.09
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6月1日から働き始めた。今朝、辞めて来た。きっちり1週間だけど、間にジロウの水疱瘡で半日休みがあり、土日の休みもアリで、実働はもっと少ない。たった1週間だけど、限界だった。従業員を雇うことになったら、雇用条件を確認する書類を発行しなきゃならない。雇用通知書でも労働条件通知書でも、名前は大して問題じゃない。それと、雇用契約書。私みたいに、有期で雇用しようとするなら、なおのこと。それが、1週間経っても提示されなかった。大切な雇用主の義務だから、初日に提示されなければならないものだけど、それが2日目になるくらいのことは、仕方がないと思う。その程度は誤差の範囲内だと思う。でも、その書面は提示されず。口頭ですら、ろくな説明がなされなかった。結局、時給がいくらだったのか、〆支払いがいつなのかも、知らない。募集要項に参考程度の時給は書いてあるけど……。保育もひどかった。あれを保育とは言わない。あれはプロの仕事ではない。葛藤は、あった。何より家計がヤバイ。限界。ローンの返済も始まってるのに、収入が無いって致命的だ。もともと多くない貯蓄も、底をつき始めたし。幾らか家計を立て直してから辞めよう、とも思った。おそらく3月末までが契約期間だから、それまで頑張るかとも思った。幾らなんでも根性が無さ過ぎる、ともう少し頑張ろうとも思った。でも、ダメだった。あのまま居たら、ダメになると思った。子どもを叩いて、怒鳴って、しつける保育士になると思った。12年の事務経験まで、本当に捨ててしまうことになると思った。限界だった。悪口雑言、言われた。でも、契約書も提示してくれないようなところでは働けない、で押し通した。今までずっとこうしてきたし、これがウチのやり方だ、とも言われた。他の方は知らないが、私は無理だ、と押し通した。切り出すまでは、心臓も手足も震えていたけれど、いざ最初の一言を口にしてしまえば、あとは冷静だった。事務職12年の経歴がモノを言った。至って静かに、淡々と、でも頑として譲らなかった。再び無職。気持ちの上でも、家計の上でも、厳しい現実。でも、悔いはない。
2011.06.08
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【送料無料選択可!】年収200万円からの「お金と人生を真剣に ASUKA BUSINESS (単行本・ムック) / 田口智隆/著なーんか読んだことあるようなことばっかり書いてあるなー、と思ったら、先日読んだ本と同じ著者だった。がっくり。なので、途中で読むのを放棄。無駄銭だー。でも、自分がやはりこの手のことに意識が向いている、という認識は新たにできた。今私が考えなきゃならないことだと、思っている。つわけで、楽天証券に口座開いてみました。……今日やっと、書留が届いたトコ。昨晩悶々とループで考え続けたせいで、思考力ナッシングなので、実行はまた後日。
2011.06.05
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【送料無料】シーラという子アメリカで、小学校1年生の女児が4歳の男児に火をつける、という事件があった。(やけど程度の事件ではなく、重体に陥るような大変な内容)女児(シーラ)は、裁判所により病院に収容される決定が下されたが、病院に空きがなく、著者であるトリイが担当する障害児学級に一時的に編入してきた。何らかの障害のために、そのような重大な事件を起こすのに至った、と考えられたらしい。しかし、シーラは障害があるせいでこのような事件を起こしたのではなく、むしろ彼女はとても利発な子どもであることが判明する。原因は、彼女の知能ではなく、成育歴にあったのだ。シーラはハイウェイで母親に捨てられる、という経験をしていた。母親は弟だけを連れて、シーラを置いて去っていったのだ。そのことがシーラの心の中に深い傷となっている。また、残された父親は酒浸りで、育児放棄の状態にある。彼女はサイズが合わない普段着を一枚しか持っておらず、防寒着も下着も、まともなものを持っていない。まともな養育も受けておらず、着の身着のままで就寝し、寝小便をそのままに洗濯もせず、登校してくる。しかも、父親はシーラを邪魔者と認識しており、彼女が何か問題を起こすたびに手を上げることを繰り返していた。そういう諸々が、彼女を屈折させ、事件に至らせたのだ。トリイは丁寧にシーラに関わり、一枚一枚、シーラの鎧を剥いで行く。シーラがトリイに心を開き、行きつ戻りつしながらも信頼関係を築いていく様子が、順を追って克明に記されてる。結局、トリイの学級は本年度を以て解散と決定されるが、その頃にはシーラは完全に、一般教室でやっていける自信と力をつけていた。トリイにとって、克服すべき問題が多すぎた。にもかかわらず、一年でこの変化。すごいことだと思う。いや、一番すごいのは、これがフィクションではないということ。架空でならいくらでも書けるだろうが、これはノンフィクションだ。なお、続刊もあるらしい。 【中古】単行本(小説・エッセイ) タイガーと呼ばれた子【マラソン1106P10】【画】……中古じゃないのが見つけられない。自分が買うなら絶対古本探すけど、リンクは新刊で貼りたいのになー。
2011.06.05
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深夜、というべき時間なのに悶々と考えてしまって眠れない。 どうしても、気持ちを吐き出しておきたい。 通勤時間20分、というかなり理想な環境に就職した私。 でも、もう3日勤務したというのに、未だに雇用契約書がもらえない。 初日にもらえるもんだと思ったのに、もらえず…… 都合悪かったのかな~とか思って3日が終わった…。 ありえない。 あたし、未だに、ハロワの求人票が維持されてんのかどうか、確認出来てない。 社会保険の確認も、給与支払いがどうなってるのかも知らない。 さらに。 保育内容もかなり疑問が多くて、はっきり言って相容れない。 テレビが何時間もついてる時点で、発狂しそう。 辞めたい。 すんげ、辞めたい。 12年の事務職経験も、わずか半年強の保育士経験も、 両方がNOって訴える。 けど、どうやったら辞められるのかが分からない。 田舎のつながりがあって、どうしても穏便に済ませたい。 わずか数日で辞めた根性無し、なんて噂たてられても困る。 ハロワの求人票が維持されてるとしたら、契約社員だから、 その契約満期まで頑張るか? でも、雇用契約書が無い現在では、それがいつかも分からない。 ハロワの求人票そのままに3月末とか言われたら、絶対に発狂する。 賭けても良い。キレる。 はあ…… あたしの人生は、どうなるんだろう。 坂道を転がるように、とは言わないけど、 どんどん悪くなっていく気がする。 やっと精神的に自分の人生を歩けるようになったのに、 身上はどんどん自立から遠ざかっていく。 チビが水疱瘡で夜中も起きるから、PC前に座れず、携帯からUP だけど、携帯壊れて修理中の代替機。 めちゃくちゃ難しい。
2011.06.04
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6月1日からの就職の準備をかねて、今日はおでかけをしてきました。目的の第一は、先日公開されたばかりの映画、ブッダを見に。手塚漫画で原作を何冊か持ってはいるんだけど、落ちもあって、でも興味がある作品だったことが一つ。主題歌を歌うのがXだってことが一つ。これは見に行かなくては!!!!と思ってたの。だけど……消化不良。シッダールタの父王の声優、めちゃくちゃダイコンなんだけど!!!本職の声優じゃないらしいんだけど、それにしてもひどい。いつだったか、NHKの朝の連ドラに宇宙飛行士の毛利さんが出演して、「こん人、やっぱ俳優じゃなくて宇宙飛行士だよね。 めちゃくちゃダイコン!!」って、大笑いしたことがあったのですが、それくらいダイコン。んで、シッダールタの誕生のシーンって結構重要だと思うんだけど、誕生した王子が……既に2カ月児みたい。いや、まあ、生まれてすぐに何歩か歩いて「天上天下唯我独尊」と言った、とかって伝説がある人ではあるけどさー(笑新生児じゃないよ、あの赤ん坊は。それから。私にとってのメインとも言える、主題歌。滅茶苦茶、合ってませんでした……。ガクシ。いや、音楽が悪いとかそーゆーんじゃなくて……あまりにも、曲と映画が違うんだよね。そいや、CLAMPのXが映画になった時もXが主題歌歌ってて、そのためにわざわざ見に行ったのに、げんなりなった覚えが……。いや、これでもXラヴァーなんですけど、私。というわけで、あんまり有意義な映画鑑賞とはならず、残念。で、話は変わって。時間も時間だったので、ランチでもするべい、と定食屋に入って、食事を頼んだんだけど、そこで、あたしは愕然としたのよ。今日のサービスランチ790円に躊躇した、ということを。今のあたしにとって、790円ってのは大金なのよね。収入がないから、僅かな貯蓄を削ってるわけだもん。6月から働くから、収入の目途は立ったわけだけど、実際に給与を手にするまでには1カ月近くあるんだもん、贅沢は出来ない。そう、今のあたしに790円は贅沢なランチなの。ほんの2年くらい前までは、なんてこと無かった金額。735円のランチを普通に会社の休憩時間に食べてたもの。それが贅沢だ、というのが今のあたしの現実。前に読んだ本で、何か金品を支払う毎に、これは浪費なのか消費なのか投資なのかを考えるべし、みたいなことがあったんだけど。あたしは、あたしにとって貴重な790円を浪費した。そして、ほんの2・3年前まで、毎日のように浪費してた。その、事実。愕然としました。初めて、790円って金額を、重いと思ったよ。【送料無料】28歳貯金ゼロから考えるお金のこと
2011.05.30
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たまたま見つけた公募の一つ、『母へー』。応募、してみた。エッセイとしては、糞だと思う仕上がりになってしまったけど……一つの区切りになったと思う。あたしはもう、母を恨んでません。
2011.05.28
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今日は、ココへ行ってきました。防府天満宮。昨年の前厄には、太宰府天満宮へ行ったんだけど、今年は太宰府まで行く気力も財力も時間も無いので諦めて、宮島で済ませようと思ったんだけど、ふと防府にも天満宮があるのを思い出し、急遽、思い立ったが吉日、とばかりに行ってきました。片道2時間、滞在時間1時間。すんげえ、強行日程(笑行ってよかった。やっぱり本厄って、心の端っこで気になってたからね。気分のモンだと思ってても。でも。去年の太宰府の方が良かった。「みてろよ、菅公!!!!!」みたいな気概は、なかなか湧いてこなかったから。来年は、北野まで行くぞー >後厄
2011.05.27
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今日、面接に行ってきた。 即決。 6月から働くこと決定。 ただ…… 前の保育園に比べると、色々見劣りする。 前の保育園が異常だった、とも言えるんだけど。 しかも、週休1.5日。 土曜日が毎週半日。 なんだ、このめちゃめちゃ中途半端な出勤は。 即決、失敗した? と、働く前からどんより…… でも。 夢で見たものがたくさんあって、 私のターニングポイントになる場所だって確信もある。 あの親鸞さま。 あのポスター。 あのシフト表。 あの玄関。 前の保育園以上に「見た」ものが多い。 絶対、私は、ここに導かれた。 そんな気もする。 なのに、働く前から、前の保育園が恋しい。 戻れない場所じゃないから、未練たっぷりだ。
2011.05.26
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